TR/TRSの「Coat Texture」を他の猫種と比べると…
きのう紹介したTennessee Rex(TR/TRS)のStandardを読むと、「Coat Texture」にひとつの大きな特徴を見ることができます。
Judgeにとっては「釈迦に説法」になってしまいますが、他の猫種の「Coat Texture」と比べてどうなのかを改めて考えてみたいと思います。
【「Satin」系Coat Textureへの配点はずば抜けて大きい】
「Satin(あるいはSatiny)」という表現は全Breedの中でも極一部に使われます。
TR/TRS以外だと、BU/BOにおいて「satin-like」、「KT」において「satiny」と使われるぐらいです。
「Coat Texture」に対する配点は、TR/TRSの場合、「Texture/Curl」として11点、このほか「Satin」という独立項目として12点が配点されていますから、Satin系Coat Textureへの配点としてはずば抜けて高いと言えます。
【「Glitter」を上回るきらめきや輝き、光沢を放つか?】
Coatのきらめきや輝きというと「Glitter」が有名であり、UCDに「The natural deep glow, shine or sparkle created by a clear layer or bubbles within the hair shaft which reflects light readily. Often seen in Bengals and Toygers」と書いてある通り、BGとTGだけが持つ特徴です。
現状のUCDに「「Satin(あるいはSatiny)」は載っていませんが、TR/TRSのChampionship昇格とともに載るようになれば、きらめきや輝き、光沢といった面で「Glitter」を上回るような表現や言い回しになるかもしれません。(※TR/TRSのStandardでは初めて「shine」「shiny」「sparkle」「sparkly」が使われています)
言い回しや表現は同じであってもCoatあるいは毛の質や光の反射構造は異なるので同じ次元で比べるのは無理があるかもしれませんが、もしかすると「Glitter」を上回る魅力で多くの猫愛好家の関心を惹き付ける可能性はあるでしょう。
【「Silky」を上回るTextureとしての「Satin」?】
布地素材にたとえる言い方に「Silky」がありますが、Textureへの配点が10点以上で「Silky」が入っている猫種は「AC/ACL」「BG」「KB/KBL」「RB」「BA/OL」があり、Textureへの配点が10点未満で「Silky」が入っている猫種も10前後あります。
素材の商品価値としては「Silk」の方が上ですが、猫の「Coat Texture」という視点で見ると「Satin」の方が上かもしれません。
ただ、定性的な言い回しですが、Textureにゴージャスさ(luxurious)も加味すると、事情はやや異なります。
なぜなら、TICAのStandardsにおいて「luxurious」が使われているのはBG(Texture: Dense and luxurious, close-lying, unusually soft and silky to the touch)とTG(Texture/Density: Fur is thick, luxurious and unusually soft, plush but resilient)だけだからです。
TR/TRSの登場で、極上の「Coat Texture」を誇るBreedランキングに変化があるでしょうか--。
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