TICAルール改正案 Proposal 7 & 8 を改めて考える②エントリーは増えると言い切れる？: ACT CAT CLUB

きのうのブログの最後で、「そうなれば当然、カウントは低下傾向になることが考えられます」と書きましたが、「エントリーは増えるはずよ！」と言い張る人たちがいるかもしれません。

しかし、きのうも検証したように、カウントが常に余裕をもって25頭以上確保できるクラブのショーには直接的な影響を与えませんから、「エントリーが増えるはずはない」と考える方が自然で合理的です。

◆エントリーは確実に増えると本当に言い切れる？

もし、「エントリーは増えるはずよ！」と言えるとすれば、それはエントリーが25頭以下のクラブのショーで、これまで「エントリーしてもトップ5ではファイナルに入れそうにないわ…」と考えていた出陳者がエントリーするようになることでしょう。

もしかすると、これまで出陳者集めに苦労していたクラブ側も「Proposal 8の改正案が通れば、出陳者を呼びやすくなるわ」と考えるかもしれませんが、ちょっと待ってください。

本当に「出陳者を呼びやすくなる」と言い切れるでしょうか。

◆Judgeの「自由裁量」というブラックボックス

ここで立ちはだかるのが、改正案どおりにするもしないもJudgeの「自由裁量」に委ねられており、主催クラブ側が勝手に「カウント10頭以下でも〝漏れなくファイナル〟になりますから…」とか、「カウント25頭以下でもトップ10ファイナルですから…」なんてことは言えないということです。

建前上、Judgeだってどんな猫が実際にエントリーされるか分からないわけですから、ショー開催前に「私は改正案どおり〝漏れなくファイナル〟にしますから…」なんてことは公言できないわけです。

Judgeの「自由裁量」というブラックボックスが盛り込まれているところが、Proposal 8のもうひとつの大きなポイントとなっており、提案者がメリット／デメリットを本当に比較衡量したのかどうか疑問に感じる点でもあります。

◆不適切審査の新たな温床になりかねないリスク

もちろん、クラブ側が事前にJudgeと〝密約〟を交わし、「必ず〝漏れなくファイナル〟にしてくださいね」「分かりました。そうしましょう」なんてことをしていれば別ですが、逆に言うと、もしそんなことがまかり通れば、不適切審査の新たな温床になりかねないリスクをはらみます。

健全なショーを開催するという建前上から言えば、フライヤーに「Proposal 8の改正案通りにカウント10頭以下でも〝漏れなくファイナル〟にし、それ以降も全てトップ10ファイナルにします」なんて書けませんし、口頭でも宣伝文句として使えないわけです。

主催クラブやエントリークラークが「内緒だけど、カウント10頭以下でも〝漏れなくファイナル〟にするJudgeしか呼んでいないから安心して…」なんてことも考えられ、本当にそれでいいのかどうかを全てのRegionメンバーが真剣に考えてほしいと思います。

【注目ニュース】※随時更新しています。

◆新型コロナウイルス感染症の「5類移行」に伴い、これまでの「全数把握」による毎日の感染者数の発表は2023年5月8日（月）が最後となり、その後は全国5000の医療機関からの報告をもとに公表する「定点把握」に変わりました。

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