猫界における「仏作って魂入れず」の悲惨な現実㊤Standardは立派でも…
日本人なら誰でも知っているはずのことわざ「仏作って魂入れず」--
本来の意味は「画竜点睛を欠く」と同様に、「物事をほぼ成就するところまでいきながら最も肝心な点が抜け落ちていることのたとえ」ですが、形だけ整えても中身が伴わなかったり、制度としては立派でも運用がなっていなかったりする場合などにも使われます。
【「紅麴」問題の小林製薬を見て明らかなこと】
最近の大きな社会問題を例に取れば、「紅麴」問題の小林製薬を見ても「仏作って魂入れず」の実態が良く分かります。
経営理念は「人と社会に素晴らしい『快』を提供する」、企業の価値観として「並外れた顧客志向」や「社会的責任」を謳っているとのことですから、魂の入った仏を作ったのなら「紅麴」問題など起こるはずがないわけです。
同社には社外取締役制度もあり、社外の取締役の目も光っているはずでした。
【せっかく立派なStandardが作ってあっても…】
猫界も同じです。
どんなに立派で詳細なStandardを作っても、ブリーダーがそれを読まず、理解せず、Judgeも的確に理解せず、正しい解釈をすることなく審査していては「仏作って魂入れず」と同じことでしょう。
「PENALIZE」として規定していたとしても、それを見過ごしたり見逃したりしていては、Standardにおける「PENALIZE」の意味などないに等しいと言えます。
【TICAのStandardは実に良く練られ考えられているが…】
こここのところ、TICA Japan Members' Training & Development Acatdemy (TICA Japan TDA)のBreed Seminarの準備を通じて感じるのは、TICAのStandard自体は実に良く考えられているし、作成したBreed Committee Memberの苦労と努力の跡がうかがえるということです。
一方で、日本においてはStandardを良く読みもせず蔑ろにして繁殖を手掛けるブリーダーの多いことに愕然としてしまいます。
「仏」は作られていても、「魂」を持つブリーダーもJudgeもいないということであれば、あまりに情けないと思わざるを得ません。
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◆新型コロナウイルス感染症の「5類移行」に伴い、これまでの「全数把握」による毎日の感染者数の発表は2023年5月8日(月)が最後となり、その後は全国5000の医療機関からの報告をもとに公表する「定点把握」に変わりました。
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