「Locket」セミナー:フォローアップ講座㉓TICA全体への悪影響の度合い
3月8日の「Locket」セミナーでの参考資料に基づく説明と、講師の方の意見で若干のズレがあったのは、PNALIZEの猫をファイナルインすることによって生じる悪影響の度合いや範囲に関してでした。
ひとつはPENALIZE対象を持つ猫が「IW」「RW」「BW」のランキング上位に入ることの是非(※TICA Awardの問題)
もうひとつはPENALIZE対象を持つ猫が「SGC」や「SGCA」などを取ることの是非(※TICA Titleの問題)
【改めてPENALIZEの趣旨と目的を確認すると…】
「PENALIZE」セミナーでなかったため、アクトクラブ員の説明が不足してしまったことも背景にあり、TICA Japan TDA事務局を担当する私としても反省しているのですが、その猫種において重大/深刻な欠点がPENALIZEであり、最終的には取り除かれるものとして記載されているという点をもっと強調しておけばよかったと思っています。
それは、Standardに沿っていない(要求水準に達していない/満たしていない)場合の減点(単純なPenalty)とは全く異なる次元であり、その観点を見失ってはならないということになります。
【重大/深刻な欠点を持つ猫を表彰することの是非】
冒頭で掲げた2つの論点(あるいは「是非」の問題)は次のように言い換えられるでしょう。
①最終的には取り除かれるものとしてPENALIZEに記載されている、その猫種において重大/深刻な欠点を持つ猫が「IW」「RW」「BW」のランキング上位に入ることの是非(※TICA Awardの問題)
②最終的には取り除かれるものとしてPENALIZEに記載されている、その猫種において重大/深刻な欠点を持つ猫が「SGC」や「SGCA」などを取ることの是非(※TICA Titleの問題)
【改めて問う「TICA全体の信用と信頼を損なわないか否か?」】
私の率直な感想を言えば、ファイナルインはできるだけ避けるべきであり、BESTはあり得ない…ということになります。(※〝漏れなく〟ファイナルの場合や健康上/コンディション上、問題のあることが明らかな猫が多かった場合はPENALIZE対象の猫をファイナルインさせざるを得ません)
ファイナルは、仮に何らかの減点がされて100点満点でない猫であったとしても、その減点の中身はStandardに沿っていない(要求水準に達していない/満たしていない)場合の減点によるものであって、PENALIZEによるものであってはならないだろうと思います。
今回はたまたま「Locket」セミナーであって、「Locket」がPENALIZEの対象になっているのはBG/BGLなど6つのBreed Groupということでしたが、PENALIZE全体に視野を広げ、PENALIZE対象のある猫がTICAの最高位のタイトルを取りAward表彰されることが、TICA全体の信用と信頼を損ないかねないか否か、TICAメンバーひとりひとりがじっくり自問自答するきっかけにしてもらえればと思います。
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【注目ニュース】※随時更新しています。
◆新型コロナウイルス感染症の「5類移行」に伴い、これまでの「全数把握」による毎日の感染者数の発表は2023年5月8日(月)が最後となり、その後は全国5000の医療機関からの報告をもとに公表する「定点把握」に変わりました。
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