「Locket」セミナー:フォローアップ講座㉒Judge/ブリーダーの誠実さ
ここまでの連載で、もしかするとTICAメンバーの間から「そうは言っても…」という声が上げっているかもしれません。
「そうは言ってもStandardは変わりますよね」とか、「DQ、WW、PENALIZEだって変更になるかもしれませんよね」とか…
【PENALIZEもStandard変更に伴い変わる可能性】
確かにその通りでBG/BGLやSV、TGなどの「Locket」のPENALIZEも、将来、ALLOWANCEになるかもしれません。(※TICAではありませんが、CFAではBGのTail FaultのStandard上の規定が変わり、「Clearly visible tail kink or tail deformity」だけがDQの対象になります)
「Locket」に関して言えば、3月8日のセミナーでも紹介したように、20を超えるBreed Groupで現状、ALLOWANCEになっているわけです。
少し前にはMC/MCPのStandard変更でPENALIZEの対象が増えましたし、最近もSR/SRLではPENALIZEの項目がなかったのにいきなり6項目も追加されたり、DQもなかったのに一挙に5項目も加えられたりしたわけです。
【Standardに沿った猫の出陳はブリーダーの誠実さの証】
将来のことは誰にも分かりませんが、JudgeにしろJudgeを目指すメンバーにしろショーキャットブリーダーにしろ、その時々のStandardを尊重し、忠実にその規定に沿った猫の創出に取り組むことが大切であり、それはそのメンバーの誠実さの証とも言えるでしょう。
BGに関して言えば、「Locket」はTICAではPENALIZE、CFAではDQであることも考えれば、「Locket」のないBGの創出に取り組むのが誠実なショーキャットブリーダーということになります。
同様に、たとえ一般消費者向けBGブリーダーであっても、誠実なブリーダーであればStandardにできるだけ沿ったBGをTICAのショーに出すようにすることでしょう。
【記録としても記憶としても残ることを考えれば…】
3月8日の「Locket」セミナーは、「Locket」の正しい判定能力を多くのメンバーに持ってもらうことを通じて、公平・公正・中立な審査実現と、「Locket」がDQ/WW/PENALIZEになっている猫種のブリーダーにおいては「Locket」をなくすブリーディング努力を促すものであって、PENALIZE対象の「Locket」のある猫を出陳しやすくするためでも、ファイナルBESTの理論武装を〝入れ知恵〟するためのものでもありません。
何年か後に、仮にBGやSV、TGで「Locket」がPENALIZEから外れたとしても、「Locket」がPENALIZEと規定されていた時代に「Locket」のある猫を出陳していた記録は残り、誰がどのぐらいの順位でファイナルインさせていたかも記録として残るわけです。(※「Locket」の有無まで記録に残るわけではありませんが、その事情を知る人とっては「あの時のあのブリーダー/オーナーのあのBG」と記憶に残るでしょう)
恥をかかないためにも「学び」と「気づき」を大切にしてほしいと思います。
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【注目ニュース】※随時更新しています。
◆新型コロナウイルス感染症の「5類移行」に伴い、これまでの「全数把握」による毎日の感染者数の発表は2023年5月8日(月)が最後となり、その後は全国5000の医療機関からの報告をもとに公表する「定点把握」に変わりました。