「100人のいい医師が1人の悪い医師を見過ごしたら…」の恐ろしさ
きのうの続きになりますが、米FOXのTVドラマ「レジデント 型破りな天才研修医」で、医療ミスによって後遺症に苦しむ患者が医事を司る行政側に次のように訴えました。
「100人のいい医師が1人の悪い医師を見過ごしたら、悪い医師が101人いるのと同じです」
「何とかしてください」--。
【問題の本質を真剣に探らず陰に陽に「庇い合う」】
小さな趣味の世界でも、私自身「何とかしてほしい」と思うことが多々あり、一方で「何とかしてください」という声も数多く聞いてきました。
どんな問題や課題も、突き詰めていくと、結局のところ、「100人のいいメンバー」がいたとしても、「1人の悪い」メンバーを「見過ごしたら」、「悪いメンバーが101人いるのと同じ」であるという構図に行き当たります。
これはきのうも書きましたが、問題や課題を直視せず、その問題の本質を真剣に探ろうともせず、陰に陽に「庇い合い」、誰かに非を負わせて終わらせようという悪しき精神風土に因るものと言えます。
【責任ある立場なら互いに厳しく律し合うことが重要】
ひとつのショーに限定しても同じことが言えます。
例えば5人のJudgeのうちたった1人でも〝忖度〟や〝出来レース〟を疑わさせる言動があったり、審査の際にJudgeとして不適切と出陳者に感じさせる言動があったら、そのショー全体が台無しになりかねません。
悪い人、不適切と感じさせる言動をする人が皆無でなければならず、そのためにもお互いに「庇い合う」のではなく、「厳しく律し合う」必要があります。(※必要性の是非の議論を措くとしても、出陳者から見ればそうしてほしいと思います)
【「小人閑居して不善を為す」ことのないよう…】
「何とかしてください」という声を切り捨て葬り去って〝権力者〟のような優越感に浸る一方、〝フェイクニュース〟や〝陰謀論〟さながらの邪推や独善的臆測で誰かに非を負わせて喧伝しては愉しむ人もいるようですが、実に嘆かわしいことです。
しかし、これも冒頭の患者の訴えと同じく、こういう言動を取るたった1人を見過ごしてしまうことで、その組織・団体全体の信用や評価が損なわれるのです。
それなりの「資格」を持ち、小さな世界とはいえそれなりの地位と立場に就くなら、「小人閑居して不善を為す」ことのないよう、それなりにみんなが目を光らせる必要があるのでしょう。
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【注目ニュース】※随時更新しています。
◆新型コロナウイルス感染症の「5類移行」に伴い、これまでの「全数把握」による毎日の感染者数の発表は2023年5月8日(月)が最後となり、その後は全国5000の医療機関からの報告をもとに公表する「定点把握」に変わりました。