2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

リンク

« Clerking School基礎講座:名ばかり〝ペーパーClerk〟にならない為に⑩HHPの審査で掛ける〝青リボン〟㊦ | トップページ | 「悪が勝つのはひとえに…」「恥じるべきなのは…」 »

2024年2月27日 (火)

Clerking School基礎講座:名ばかり〝ペーパーClerk〟にならない為に⑪「Clerks may answer questions」が意味すること

ベテランのMaster Clerkともなれば、TICA全体の健全な発展に寄与する〝人財〟としてのClerk育成に心を砕いていることでしょう。

「鉄は熱いうちに打て」ではないですが、Clerkの基本的な心構えや心得は初めてのClerking Schoolにおいて教えることが求められ、それを忘れて実務だけ教えようというのは名ばかり〝ペーパーClerk〟を〝再生産〟するようなものです。

【出陳者や見学者の質問に的確に答えられるClerkか?】

Clerking Programに則して、この真意を解説すれば、それは「Introduction」の「Clerks may answer questions from spectators and novice exhibitors, but at no time can the clerk's performance suffer」に隠れています。

この文章の後に、「The Head Ring Clerk's primary responsibility is to serve as the executive assistant to the Judge」と続き、本連載ではこの「目的」部分を強調してきましたが、さらにTICA全体の健全な発展にも目を向けるなら、その前の文章も重要な意味を帯びることを押さえておく必要があります。

なぜなら、見学者や出陳者の質問にどこまで的確に回答できるかは、Clerkの能力に大きくかかわってくるからです。
Cp005_20240215150501
【「答えなくても構わない」と解釈するのは低レベル】

誤解なきよう、もう少し詳細に解説すれば、Clerking Programにおいて、①Clerkは見学者や出陳者の質問に答えることができる(答えても構わない)②しかし、それはClerkのパフォーマンスを損なわない範囲で…と書いてあります。

この文章を「答えなくても構わない」と解釈するのは低レベルのClerkであり、Clerkの仕事に託けて答えないのは最低最悪もいいところということになります。

では、Clerkを目指すメンバー、Assistant Clerkになりたてのメンバーに伝えるべきはなにかというと、「あなた自身の知識とスキルで、Clerkの仕事を完璧にこなしながら、いくらでも出陳者や見学者の質問に答えることができ、そのことを通じてあなた自身がTICAの信用と信頼を高め、TICA全体の発展に貢献できるのです」ということになります。

【Clerkとしての腕の見せ所は多く多岐にわたる】

Judgeが依怙贔屓なくStandardsに基づいた審査をし、説明責任をしっかり果たし、Clerkがその「executive assistant」としてその知識とスキル、ノウハウを発揮すれば、そのリングは素晴らしいものになることは間違いありません。

しかし、Clerkの頂点に立つMaster Clerkが不勉強でルールに疎く、Clerkとしての心構えや心得を理解していなければ、いつまで経っても健全に発展しないばかりか、形を変えては致命的なミスを繰り返すことになるのです。

私はクリスチャンではありませんが、この連載の最後を、改めて新訳聖書(マタイの福音書15章14節)の言葉で締めくくります。

「if the blind lead the blind, both shall fall into the ditch」--

(参考①)Clerking School基礎講座:Clerkの実務を学ぶ前に
2023年6月12日ブログ:Clerking School基礎講座:Clerkの実務を学ぶ前に①「INTRODUCTION」を軽んじない
2023年6月13日ブログ:Clerking School基礎講座:Clerkの実務を学ぶ前に②「能力や技能の点で十分な力がある」
2023年6月14日ブログ:Clerking School基礎講座:Clerkの実務を学ぶ前に③求められる「Professional attitude」
2023年6月15日ブログ:Clerking School基礎講座:Clerkの実務を学ぶ前に④Judgeのパフォーマンスを上げる役割
2023年6月16日ブログ:Clerking School基礎講座:Clerkの実務を学ぶ前に⑤〝お荷物〟Clerkにならないために
2023年6月19日ブログ:Clerking School基礎講座:Clerkの実務を学ぶ前に⑥JudgeとClerkは〝一心同体〟
2023年6月20日ブログ:Clerking School基礎講座:Clerkの実務を学ぶ前に⑦責任逃れはできない
2023年6月21日ブログ:Clerking School基礎講座:Clerkの実務を学ぶ前に⑧ルールの熟知/精通は絶対不可欠
2023年6月22日ブログ:Clerking School基礎講座:Clerkの実務を学ぶ前に⑨クラークの「パフォーマンス」
2023年6月27日ブログ:Clerking School基礎講座:Clerkの実務を学ぶ前に⑩「目的」をしっかり押さえる
2023年6月27日ブログ:Clerking School基礎講座:Clerkの実務を学ぶ前に⑪「confident」と「pride」を併せ持つ

参考②)トランスファーを巡る致命的ミスの原因と正しい対処
2023年4月19日ブログ:「出陳者ファースト」の意識が根付いていれば…
2023年4月20日ブログ:審査記録〝改竄〟未遂、「主体性の欠如」が原因?
2023年4月21日ブログ:ルールは単に知るだけでなく趣旨・狙いの理解が大切
2023年4月24日ブログ:未だ送られて来ない正しい「マスターカタログ」
2023年4月25日ブログ:「訂正」マークドカタログを送る際の説明文
2023年4月27日ブログ:足りないのは「やる気」?「責任感」?「羞恥心」?
====================================

【注目ニュース】※随時更新しています。

◆新型コロナウイルス感染症の「5類移行」に伴い、これまでの「全数把握」による毎日の感染者数の発表は2023年5月8日(月)が最後となり、その後は全国5000の医療機関からの報告をもとに公表する「定点把握」に変わりました。

全国の2月12~18日の感染報告者数は1医療機関当たり10.10人でした。前の週に比べ26.5%減りました。2週連続で減っています。

« Clerking School基礎講座:名ばかり〝ペーパーClerk〟にならない為に⑩HHPの審査で掛ける〝青リボン〟㊦ | トップページ | 「悪が勝つのはひとえに…」「恥じるべきなのは…」 »

Clerking School」カテゴリの記事

無料ブログはココログ