激しく拒否していないなら「同意」の〝時代錯誤〟
男性優位の社会ではこれまで、「女性が激しく拒否していないなら『同意』ということだろう」なんて、とんでもない〝理屈〟がまかり通ってきました。
しかし、よくよく考えてみると、優位な立場の人がその優位性を背景に、〝弱者〟が声を上げないことをいいことに「何の問題もないでしょう」と「同意」を強いるといった光景は身近な趣味の世界でも見られることが分かります。
【声を上げないと〝唯我独尊〟状態に凝り固まる怖さ】
世界を見渡せば、ほとんどどんな世界でも、審査し判定し評価する立場にいる人は、常に何らかの批判にさらされ、その都度、自らの審査・判定・評価が正しかったかどうか、真剣に向き合います。
「ほとんどどんな…」と書いたのは、趣味の世界を例に取れば、そうした「批判」が許されず、審査し判定し評価する立場にいる人が自らの言動を顧みる機会が極端に少なく、〝唯我独尊〟状態になるケースもあるからです。
審査し判定し評価される側が自由に声を上げることができ、審査し判定し評価する側も常にお互いをチェックし合う/注意し合うという精神風土がない限り、改善は見込めません。
【恣意的に捻じ曲げて解釈し、騒ぎ煽り喧伝する人】
「声を上げる」というと、すぐに「クレームを付けてきた」とか、「盾突いている」とか、恣意的に捻じ曲げて解釈し、騒ぎ煽り立てて喧伝する人がいて、それが「非常識な発言だ」とか「無礼な言動だ」とか「暴言だ」などと拡散していくことが往々にしてあります。
審査し判定し評価する優位な立場にいる人にしてみれば、審査し判定し評価される側は「文句言わず黙って従いなさい」ということなのかもしれませんが、韓ドラ時代劇風に言えば、まるで「両班」と「奴婢」みたいな関係を強いたいのかしら?と思ってしまいます。
男性優位の社会で起こりがちなことも、韓ドラ時代劇によく出てくる身分関係も、「時代錯誤」に他ならないのですが、趣味の世界では女性であっても自分の中の「時代錯誤」に気づかない人が多いようです。
【「声を上げる」は時代の潮流、それを堰き止める?】
自分にとって都合の良いことしか聞かない人も困ったものですが、病的に思い込みが激しい人は誰の声にも耳を貸さず〝暴走〟したり、激しい〝口撃〟に転じたりすることがあり、審査し判定し評価される側にしてみれば〝戦々恐々〟としてしまう心情もよく分かります。
これがいわゆる〝泣き寝入り〟せざるを得ない組織風土の構造的な問題であって、特に趣味の世界ではまかり通ってきたといえます。
今、世界や世の中を見渡すと、「声を上げる」が時代の潮流となっており、その流れを趣味の世界において堰き止めようということこそ「愚の骨頂」であり、「時代錯誤」以外の何ものでもないと私には思えます。
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◆新型コロナウイルス感染症の「5類移行」に伴い、これまでの「全数把握」による毎日の感染者数の発表は2023年5月8日(月)が最後となり、その後は全国5000の医療機関からの報告をもとに公表する「定点把握」に変わりました。