「J氏」性加害問題、「当事者意識を持ち、みんなで膿を出す」…
「J氏」性加害問題はとどまるところを知らないどころか、一般人には思いもよらないところにまで波及しているような感覚を覚えます。
私は今もよく竹内まりやさんの歌を聴いていますし、アクトクラブ員は学生時代に山下達郎さんや大瀧詠一さんの曲をよく聴いていたそうですから、「松尾潔氏が明かす『スマイルカンパニー契約解除の全真相』」に端を発した問題に無関心ではいられません。
【その人物の「作品や功績」と「人間性」を区別すべきか?】
猫界という小さな趣味の世界で起きたさまざまな出来事との関係で言えば、山下達郎さんの言及に見られるような「ご縁やご恩」「義理人情」「恩義」を重視するメンバーが数多くいて、ルールやStandardsにどれだけ疎かろうが、不当な「出陳拒否」を首謀しようが、いじめや嫌がらせをしようが、「ご縁やご縁」「義理人情」「恩義」故にその非や〝罪〟は問わない…という理屈でした。
山下達郎さんはJ氏について「そのような機会を与えていただいたことに心から恩義を感じています」と感謝を述べた…とのことですが、猫界でも「私の猫をファイナルに入れていただいただきこと」や「私の猫を評価してくださったこと」に「心から恩義を感じています」というメンバーが多くいても驚くに値しないということかもしれません。
その人物の作品や功績と人間性を切り離すべき…という理屈があることには一定の理解を示したいとは思いますが、あらゆる人物、出来事においてその理屈が通用するかには疑問を感じます。
【本当に「知らなかった…」で済まされる問題か?】
猫界では、何か問題が起きても「そんなことが起きていたとは知らなかった」で済ませようとする(私から見れば責任逃れにしか映りませんが…)メンバーがいますが、山下達郎さんの発言と通底するものを感じずにはいられません。
「性加害について、今回の一連の報道がなされる前は、漠然としたうわさでしかなくて、私自身は1999年の裁判のことも聞かされていなかった」
「当時、私のビジネスパートナーはジャニーズの業務を兼務していたが、マネジャーでもある彼が、一タレントの私にそのような内情を伝えることはなかった」
「性加害が本当にあったとすれば、もちろん許し難いことであり、被害者の方々の苦しみを思えば、第三者委員会での事実関係の調査は必須であると考える。しかし、音楽業界の片隅にいる私に、事務所の内部事情など全くあずかり知らぬことだし、まして性加害の事実について知る術はない」ーー。
現時点でなお「性加害が本当にあったとすれば…」という仮定に基づいている点、本当に「知る術」はなかったかどうかという自らを厳しく問い糺そうとはしていない点、「知らなかった」ことに忸怩たる思いうかがえない点ーーなど腑に落ちないことが多いのも事実です。
【「当事者意識」を持ちみんなで「膿」を出すことこそ】
発端となった「松尾潔氏が明かす『スマイルカンパニー契約解除の全真相』」に戻れば、松尾氏は見解の最後を次のように結んだそうです。
「私たち一人一人が、この国が抱える問題として当事者意識を持ち、みんなで膿を出すというところに、舵を切るべきじゃないでしょうか」ーー。
山下達郎さんの発言からは、この見解に対する明確な回答は読み取れませんでしたが、猫界という小さな趣味の世界も全く同じであり、「メンバー一人一人が、このRegionが抱える問題として当事者意識を持ち、みんなで膿を出すというところに、舵を切るべきじゃないでしょうか」という問題提起がうやむやなまま葬り去られてしまっているのは実に残念なことです。
※「Savannah(SV)セミナーおさらい」は休みました。
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