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2023年1月23日 (月)

こんな訳し方で「言語の壁」を乗り越えられる?③

20日(金)の続きになりますが、TICA Asia East Region公式サイトで掲載された「2023/Jan Meeting Agenda」全訳の「Correction to 2022 Annual Meeting Minutes」のところでは他にも大きな違和感を抱く和訳があります。

新DirectorのT氏自らが翻訳を手掛けたか分かりませんが、機械翻訳を利用したにしろ、誰かに翻訳を頼んだにしろ、T氏はRegion公式サイトにアップする前にしっかりチェックすべきであり、チェックしないで掲載したのであればあまりに無責任ということになります。

【機械翻訳をそのまま掲載?誰かの和訳を真に受けた?】

例えば、次の英文

14. Unanimous consent by Faccioli to accept the proposal to amend various Standing Rules (Gender Neutrality). Without objection. This change goes into effect immediately.

Regionサイトの和訳では次のようになっていました。

14. 各種Standing Rulesの改正案(ジェンダー・ニュートラル)について、Faccioli 氏の全会一致の賛成により承認する。異議なし。 本変更は即時発効する。

「Faccioli 氏の全会一致の賛成により承認する」という日本語は文章的に私はよく理解できませんでした。

文理解釈的に忠実に訳すなら「各種Standing Rules(ジェンダー・ニュートラル)を改正する提案を受け入れるとする動議がFaccioli氏から出され、異議なく全会一致で可決。本変更は即時発効」ということになるはずです。

【小さな趣味の組織のルールで「被告」と訳す感覚】

3ページ目の「905.3.2 Notification to all parties:」以下の翻訳は特に常識外れもいいところであり違和感が際立ちます。

それは和訳で「被告」という日本語になっているからです。この部分を抜き出すと次のようになっています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
905.3.2.1 被告は、審問の日時が設定され、被告またはその代理人が出頭するよう求められていることを、配達証明付き郵便で受領証を要求することにより通知される。被告人は、自分に不利なすべての証拠を提出され、応答しない場合、有罪を認めたものとみなされる。

905.3.2.2 被告からの認証書受領証がFW議長に返送されると、申立人は、聴聞会が設定されたことを通知される。 この時点で全ての 証拠が文書化されるべきであり、申立人が出頭する必要はないが、希望すれば聴聞会に出席することができる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

おそらく、TICAという趣味の組織であることなどを考えず、単に英語で「defendant」と書いてあったから「被告」と訳したのであろうと推測できますが、趣味の世界のルールの話題で「被告」はないでしょう。

【「被告」と「被告人」の使い分けもできないとは…】

加えて、905.3.2.1の和訳では「被告」と「被告人」が混在しています。

日本では民事事件は「被告」、刑事事件は「被告人」と使い分けますが、この区別もできないというのは困ったものです。

もしT氏が翻訳を別のRegionメンバーに頼んだのであれば、その人物も日本人としての日本語の常識に欠けるということになります。

【和訳を提供するにあたっても「思いやり」欠かせず】

確かに「defendant」の直訳は「被告」ですが、この言葉が文中で「petitioner(申立人)」に対する対義語として使われていることに鑑みれば、「被告」ではなく「被申立人」とか「申し立てられた側」と訳すのが良識と常識に則った訳し方ではないでしょうか。

また、このくだりはStanding Rule 905.3にある規定ですが、これが「Feline Welfare Committee」に関する改正案であることをRegionメンバーに分かりやすく示す意味でも、単に「FW議長」と訳すのではなく、「Feline Welfare Committee委員長」と書くのが親切というものです。

新DirectorのT氏は立候補時の「所信表明」で「この分断と格差を埋めるためには互いの信頼と思いやり、助け合いが最も必要だと思います」と高らかに謳い上げていましたが、和訳をRegionメンバーに提供するにあたっても「お互いの信頼と思いやり、助け合い」が欠かせないことを自覚してほしいと思います。

※TICA Asia East Region公式サイトの「2023/Jan Meeting Agenda」全訳はこちら

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【注目ニュース】

◆日本全国の1月の死者数が22日時点で8102人となり、1カ月当たりの死者数として初めて8000人を超えました。

◆日本全国で22日、新たに6万3839人の感染が確認されました。前週比40.4%減りました。

◆東京都で22日、新たに5110人の感染が確認されました。前週比38.2%減りました。

◆埼玉県で22日、新たに2977人の感染が確認されました。前週比35.3%減りました。

◆神奈川県で22日、新たに3549人の感染が確認されました。前週比41.1%減りました。

◆千葉県で22日、新たに3175人の感染が確認されました。前週比30.5%減りました。

◆大阪府で22日、新たに5824人の感染が確認されました。前週比35.6%減りました。

◆愛知県で22日、新たに4203人の感染が確認されました。前週比38.8%減りました。

◆福岡県で22日、新たに3044人(うち福岡市684人、北九州市580人)の感染が確認されました。前週比50.2%減りました。

◆北海道で22日、新たに1284人(うち札幌市487人)の感染が確認されました。前週比32.9%減りました。

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