「メンバーシップ・バロット日本語版」の杜撰な翻訳は見過ごせない③
◆TICAメンバー投票◆Proposal 1~11は全て賛成多数で可決しました。
私はこのブログで常々、「思考停止」に陥ることなく自分で調べる努力をし、自分の頭で考え、判断することの重要性を説いてきましたが、Asia East Region Directorはこうした警鐘に無関心であるか、無視しているかのようです。(そもそも一切、読んでおらず、誰もこのブログのことについてRegion Directorに伝えていないのかもしれませんが…)
【TICAにおける「虐待手順」とはどういう「手順」?】
「メンバーシップ・バロット日本語版」のProposal 1の122.2.2の翻訳に「虐待手順」なる言葉が出て来て、私はおぞましさを禁じ得ず、ゾッとし背筋が凍りました。
Asia East Region Directorは「The filing fees shall not apply to protests filed by the Feline Welfare Standing Committee in its abuse protocols」で出てくる「abuse protocols」を直訳したのだと思いますが、TICA Board Memberとして、Region Directorとして余りに配慮と慎重さに欠ける訳し方と言わざるを得ません。
そもそも「protocol」を「手順」と直訳したところに問題があり、Asia East Region Directorが「思考停止」に陥り、自分で調べ、考え、判断することをしなかったからではないかと思っています。
私はこの部分を、8月16日のブログ(【ルール改正案①】Amend By-Law 122.2 「プロテスト」の手続き-その1-)で、「申し立て料はFeline Welfare Standing Committeeに対し虐待に関する手続きで提出した抗議には適用されない」と訳しました。
「protocol」を「手続き」と意訳し、「虐待」と「手続き」の間に「に関する」と補うことにしたわけです。
【「品種の連絡先」って何のこと?】
Proposal 4の「33.3.1.4 A proposed breed contact person」の翻訳では「提案された品種の連絡先」なる翻訳が当てられています。
機械翻訳を使うと「提案された品種の連絡先」という日本語が出てくるのかもしれませんが、原文をよく読めば「contact person」が誰であるかを明らかにすべきルールであることが分かるはずです。
「提案された品種の連絡先」では具体的に何を規定しているのか皆目不明であり、余りに杜撰でいい加減でしょう。
【意味不明な日本語を放置する無責任さ】
同じProposal 4の「Rationale」の翻訳の中に以下のような文章が出てきますが、みなさんはすっと理解できたでしょうか。
「このプロセスには見落としがないので、TICAは登録規則に違反しているために、決して進歩することのない品種をかなりの数抱えてしまいます」--
機械翻訳を使ったのかどうか、もし使ったとすればどの機械翻訳を使ったのか分かりませんが、いずれにしても日本語の文章として全く意味不明であり、Asia East Region Directorがこの翻訳を右から左に確認も推敲もせずに載せたのであればその無責任さには呆れ果てるばかりです。
原文は「There are no oversights to this process, so TICA ends up with quite a number of breeds that are never going to be advanced due to violations of our Registration Rules」であり、言葉の意味の取り違えや文脈を理解しない訳し方が複合的に絡まり合った〝誤訳〟の典型のようです。
まず、「oversight」の意味を取り違えています。
この単語には大きく分かると2つの意味があり、ひとつは「ミス、過失、見落とし、見過ごし」、もうひとつは「監視、監督、管理」です。
Proposal 4の内容や文脈から言っても、ここは後者の意味で使っており、現在のTICAのプロセスには監視や監督の面が欠けているので、Genetics Committeeが何らかの形で関与するルール改正が必要だと求めているわけです。
また、後半部分についてAsia East Region Directorは、「TICAは登録規則に違反しているために、決して進歩することのない品種をかなりの数抱えてしまいます」との訳文を掲載していますが、「Registration Rulesに違反することによって昇格できない猫種がかなりの数に及ぶ結果となっている」というものであり、Genetics Committeeが関与するプロセスをルール化することで改善しようとしているのです。
【改正案の内容をよく理解していことが誤訳の主原因】
上記はあくまで一例ですが、要はAsia East Region Directorがルール改正案の趣旨や目的、その具体的内容をよく理解していないことが誤訳の主原因であることが見て取れます。
なぜなら、改正案の趣旨や目的、その具体的内容をよく理解していれば、私のように英語ができなくても、それなりに意味が通る和訳ができるからです。
Asia East Region Directorが改正案の趣旨や目的、内容を熟知せずに翻訳をAsia East Region公式サイトに載せ、深く考えずにBoardにおいて賛否の票を投じているのかと思うと恐ろしい限りですが、そうした人物にRegion Directorをやってほしいというメンバーが多いわけですから仕方ありません。(続く)
※「Asia East Region公式サイトの議事録『和訳』で理解できる?」 は休みました。
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【注目ニュース】※随時更新しています。
◆ドイツで18日、1日の新規感染者数が過去最多の6万5371人となりました。
◆日本全国で18日、新たに161人の感染が確認されました。
◆東京都で18日、新たに20人の感染が確認されました。前週の木曜日に比べ35.5%減りました。
◆埼玉県で18日、新たに1人の感染が確認されました。
◆神奈川県で18日、新たに21人の感染が確認されました。
◆千葉県で18日、新たに7人の感染が確認されました。
◆大阪府で18日、新たに28人の感染が確認されました。
◆愛知県で18日、新たに7人の感染が確認されました。
◆福岡県で18日、新たに9人(うち福岡市1人、北九州市8人)の感染が確認されました。
◆北海道で18日、新たに20人(うち札幌市8人)の感染が確認されました。
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