東京地裁「尋問」、問題点〝すり替え〟は巧妙な戦略?⑧
新型コロナの感染拡大でTICAにおける日本のショーはありませんが、2014~16年当時、TICAのShow Rules通りの記載事項を守って「ショーフライヤー」を配布しているクラブは必ずしも多いとは言えず、当時Asia DirectorがオーナーだったTICA Asia最大のクラブでも違反が常態化していました。
【「オルタネイティブショー」だけ記載が必要?】
東京地裁で3日に開かれた「尋問」でも、この問題が取り上げられたわけですが、当時Asia Directorだったクラブオーナーは「オルタネイティブショーだけ、ショフライヤーへの記載が必要である」旨を証言したのです。
「尋問」のやり取りをもう少し詳しく言うと、こちらの弁護士がアクトのショーのフライヤーを見せて「2 Day Alternative Show」と書いてある事実をクラブオーナーに確認してもらった後、このクラブのフライヤーを見せて「ショーフォーマットが書いていないですよね」と質したのです。
するとクラブオーナーは、たまたまそのショーが「Back-to-Back」であったこともあり、「Alternativeは記載しなければならないが、Back-to-Backは記載しなくていい」といった旨を証言したのです。
私に対する「尋問」は2回あったので、後半の「尋問」で私は、「TICAのShow Rulesにおいては、どのようなショーフォーマットであってもフライヤーに記載する必要がある」旨を証言しましたが、「尋問」全体を通して言えば、相反する2つの証言が出たことになります。
【此の期に及んで違反逃れの詭弁としか思えない】
当時Asia Directorだったクラブオーナーが本当に証言通りに思い込んでしまっていたのか、あるいは自分のクラブにおいてルール違反などしていないことを言いたいがために、意図的にこのように証言したのか分かりませんが、私には違反逃れの詭弁としか聞こえませんでした。
その後、このクラブにおいて「ショーフライヤー」には必ず、ショーフォーマットが記載されるようになったことからも、どこかの時点でルールを確認し、どのようなショーフォーマットであろうと記載しなければならないことを知ったはずなのです。
このクラブにおける「ショーフライヤー」への記載違反についてはどの項目がどのルールに違反しているかなどを一覧表にまとめて裁判所に提出してありますから、クラブオーナーが今さら忘れるはずもありません。
【クラブの「矜持」をどこに求めるべきか?】
「尋問」ではたまたま、「フライヤー」へのショーフォーマットの記載が取り上げられましたが、このクラブではその他にもショールールの入手先が書いていなかったり、Judgeの審査回数の違反があったりしており、一覧表にまとめてみれば「ルール違反は枚挙に暇がない」と言っても過言でないことは明白でした。
TICA Aisa最大のクラブ員数を誇るクラブであるとか、年間のショー開催回数が一番多いとか、エントリー数が80匹を切ることなどないとか、そんなことではなく、TICAのルールに違反することなく、依怙贔屓も情実審査もない「クリーン」なショーを開催するクラブであることの方にクラブとしての「矜持」を求めるべきしょう。
2013年4月29日のアクトショーを引き合いに出して「日本がグル」になっているとか、「日本のずる」だとか言ってアクトに活動停止を求めるのではなく、それぞれのクラブがルール違反も依怙贔屓も情実審査もないショーの開催に取り組む方がどれだけTICA全体のためになるか、これを機に改めて考えてほしいと思います。
※「Asia East Region公式サイトの議事録『和訳』で理解できる?」「ベンガルは本当に『確立された猫種』と言えるか?」は休みました。
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