キャットショーは「不要不急」か否か?⑥
「『キャットショーを開いてほしい』という声がある」--。
「『出陳したい』というメンバーいる」--。
TICA Asia East Regionの主催クラブ/ショーコミッティーにおいて、こうした声や要望があることを根拠らしき事情として、ショー開催を検討するところもあるようですが、果たしてそれはショー開催判断の正当な理由あるいは合理的根拠になるといえるでしょうか。
昨年12月5日(土)で計画されていた上田市のショー(中止)ではエントリーリミットまで集まり、主催クラブはそれに気を良くして強行開催しようとしていたふしが感じられました。
【「判断基準」には必ず優先順位がある】
しかし何事もそうですが、「判断基準」にはその重要さに応じて優先順位があります。
ショーを再開するか否か、ショーの予定を入れている場合には「中止」するか否かの判断をしなければならず、「判断基準」を明確に意識するしないにかかわらず、何らかの「基準」に基づいて決めることになります。
その時に「『キャットショーを開いてほしい』という声がある」「『出陳したい』というメンバーいる」ということが、他の「基準」を差し置いて最上位に来るとは考えられません。
私にしてみれば、このような状況下においては「判断基準」の上位に入るどころか下位であり、あくまで参考であって「判断基準」にすらならないという意見があってもおかしくないように思えます。
【尊重すべき声VSむやみに応じてはならない声】
TICA Asia時代も含め、TICAの日本の歴史を振り返ると、クラブオーナー/代表が真剣に善悪の判断を考えず、むやみにクラブ員の声や意見に追従する傾向がありました。
もう少し踏み込んで言えば、クラブ員の声や意見に正当な理由があるか、合理的根拠があるか--を考えることなく、属人的な利害関係等で右から左へ受け入れてしまう傾向です。
これは小さな「趣味の世界」における「ポピュリズム」であり、「『キャットショーを開いてほしい』という声がある」「『出陳したい』というメンバーいる」ということを「判断基準」の最上位にするクラブオーナー/代表は〝ポピュリスト〟であると言えるのではないでしょうか。
【TICAの看板を守る義務も背負っている自覚】
「需要と供給」の関係から言えば、ショー開催の需要があるから主催クラブは開催するということになりますが、それはあくまで正常時の考え方であって、今は緊急時/非常時なわけです。
「『キャットショーを開いてほしい』という声がある」「『出陳したい』というメンバーいる」からと言って、「はい、そうですか」と開催したり、中止せず強行開催していいわけがありません。
主催クラブがTICA公認クラブであり、TICA公認のキャットショーであるからには、主催クラブ/ショーコミッティーはTICAの看板を守る義務も背負っていることを忘れてはなりません。
クラブ員においても、TICAのメンバーであるならば、TICAのメンバーの一員としての自覚が欠かせないことは言うまでもありません。
(続く)
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