キャットショーは「不要不急」か否か?②
「不要不急」(あるいは「不要不急」の外出)が今回、新型コロナの感染拡大防止という視点から出てきたことを踏まえて考えてみます。
日本医師会の「日医on-line」に「不要不急」に関するコラムがあり、次のような説明にしています。
「行政等から国民に対して行動の自粛を要請する場合によく使われる。
今回の新型コロナウイルス感染症に関しても、当初から「不要不急」の外出を控えるようにと連日報道された。「不要不急」との判断基準(?)は、外出に限らず会議、講演会、研修会等、幅広く適用された。
その解釈は難しく、講演会、研修会等は、軒並み延期、あるいは中止されたが、会議によっては「不急であるが(?)、不要ではない」ものも少なくなく、開催の是非で主催者を悩ませた。
どうしても延期できず必要な会議は、案内時に当日の体調を確認の上で出席することをお願いし、出入時のアルコール消毒、マスク着用、人と人との間隔を空ける、窓を開けるなどの対策を講じて、可能な限り短時間で行われた。あるいはテレビ会議、メール、持ち回り開催などで対応された会議も多いのではないかと考える」--。
【国民に対する行動自粛の要請であるなら】
「不要不急」なる言葉が「行政等から国民に対して行動の自粛を要請する」ものであるなら、小さな「趣味の世界」である猫界もそれに従わない理由はありません。
主催クラブは行動自粛の要請を受け、出陳者に行動の自粛を促すためにもキャットショーの開催を控えることになるでしょう。
同時にキャットショーがなければ出陳者はキャットショーに行くことはなくなります。
【キャットショーの必要性はどのぐらいあるか?】
きのうの言葉の定義を踏まえつつ、キャットショーについて考えると、「必要」か否かを考える必要があるということになります。
日医のコラムでは、「外出に限らず会議、講演会、研修会等、幅広く適用された」と書いていますが、これに続く形でキャットショーを含める人はほとんどいないのではないでしょうか。
キャットショーが「趣味の世界」のイベントであるなら、その「必要性」は限りなく小さいはずだからです。
【キャットショー開催の緊急性はどのくらいあるか?】
では、「火急性」(緊急性)はどうでしょう?
その時々で、その時々の感染状況においても、開催する「火急性」(緊急性)はどれだけあると言えるでしょうか。
日医のコラムでは「どうしても延期できず必要な会議」と書いてありましたが、「どうしても延期できず必要なキャットショー」がどれだけあるでしょうか。
「案内時に当日の体調を確認の上で出席することをお願いし、出入時のアルコール消毒、マスク着用、人と人との間隔を空ける、窓を開けるなどの対策を講じて、可能な限り短時間で行われた」とは言っても、それはあくまで「どうしても延期できず必要な会議」においてである点を忘れてはなりません。
万全の配慮と完璧な「感染防止対策」を講じていさえすれば、どれだけ「不要不急」のイベントであっても開催できる(あるいは開催しても構わない)というわけではないのです。
世間の常識を踏まえつつ、「趣味の世界」のイベントの開催可否や判断基準を考えなければ、万が一の事態を招いた時に〝井戸の中の蛙〟のような独り善がりの判断と批判を受けかねないのです。
(続く)
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