どこにでもある?「不可解判定」から学ぶこと
猫界においてはあまりボクシングファンはいないかもしれませんが、意外に学ぶべきことも多く、17日(日本時間18日)の世界ライト級の4団体統一戦はまさに猫界においても「他山の石」としたいことがありました。
ボクシングの主要4団体はWBA、WBC、IBF、WBOで、17日はWBA、WBC、WBOの3団体統一王者でこれまで1敗しかしていないワシル・ロマチェンコ(35、ウクライナ)と、IBFの無敗王者のテオフィモ・ロペス(23,アメリカ)が対戦し、結果は3-0の判定でロペスが勝ちました。
これが世界的に大きな話題になったのは、単純に4団体統一戦であったというだけでなく、ロマチェンコがパウンド・フォー・パウンド(PFP、全階級を通じて最も強いと思われる選手)のトップ3に常に挙げられているからでした。
猫界で言えば、TICAだけでなく、CFAを含めてどの団体のショーに出陳しても「ベスト」をさらっていくほどの実力と言っていいかもしれません。
【3人のジャッジのうち1人が119-109に】
ボクシングは各ラウンドを10満点で採点し、ほぼ互角であってもどちらかに10点、もう一方に9点を配点する審査方法をとっており、1回ダウンすると8点、2回ダウンすると7点になります。
17日の試合の採点は「117-111」「119―109」「116-112」であり、「119―109」を付けたジャッジに大きな批判が沸き起こりました。
というのも、試合は12ラウンド制なので、全てのラウンドを優勢に進めて制すれば「120-110」の採点になり、「119-109」というのはそれに準じるパーフェクトな試合をロペスがしたことを意味します。
キャットショーで言えば、他の2人のJudgeの審査結果にはまあまあ納得は行くが、ある1人のJudgeの審査結果には全く納得がいかない…といった感じです。
【WOWOW生中継も解説「ミスリード」を〝謝罪〟?】
当日は私もWOWOWエキサイトマッチの生中継を観ていましたが、ロマチェンコの勝ちでしょう…と思いました。
解説はジョー小泉さんと西岡利晃さん、司会は高柳謙一さんで、有効なクリーンヒットはロマチェンコの方が多かったことから、ロマチェンコの勝利を確信させる解説でした。
生中継だったため、判定結果がアナウンスされた時は3人とも驚きを隠せず、司会の高柳さんは「ミスリードしたかもしれなかった…」と何度も発言したほどです。
【井上尚弥選手も「???」を投稿】
現役選手からも見ても不可解な判定だったことは、WBA世界バンタム級スーパー、IBF同級王者の井上尚弥選手が、判定直後に「???」とクエスチョンを3つ続けてツイートしたことからも分かります。
報道によると、WBO世界ウェルター級スーパー王者のテレンス・クロフォード選手(米国)も「いい試合だったが、119-109のスコアはとても失礼だ」とツイートしたとのことです。
ボクシングファンだけではなく、ボクシングジャーナリスト、プロモーターからも容赦ない批判が数多く出ています。
【「そのジャッジを招くべきではない」との声】
試合後の報道によれば、10ポイント差をつけたジャッジに対し、米興行大手トップランク社ボブ・アラムCEOは「ジャッジに指名しないようにどんなボクサーにもアドバイスする」とコメントしたとのこと。
猫界で言えば、「あんな不可解な審査をするようなジャッジはもう2度と呼んではならない」といったところでしょう。
しかも勝ったロペスと10点差を付けたジャッジは同じニューヨーク出身だそうで、臆測を呼ぶ結果となっています。
同じクラブのJudgeがそのクラブ員のブリーダーの猫に1人だけ「ベスト」を付けたようなものかもしれません。
【自浄作用が働くかが健全な組織であるかの分岐点】
いずれにしても、ボクシング界では様々なところで様々な議論が表立ってされているのであって、TICA AsiaあるいはTICA Asia East Regionで行われたような陰湿な「言論の自由」の封殺は行われないというのは重要な事実です。
批判や非難を含め「言論の自由」があるからこそ、民主主義が機能し、自浄作用が働くわけです。
「不可解な判定」はどこにでもあるとしても、批判を許さず、口封じを通じて泣き寝入りさせるようであったはならないということが分かるというものです。
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◆北海道で19日、新たに17人の感染が確認されました。