12月5日上田ショー「感染防止策」の疑問③エントリーリミット
「エントリーリミット80匹でエントリーを締め切りたい」--。
12月5日(土)に長野県上田市でショーを開催するクラブがクラブサイトにアップした「出陳におけるお願い」の「注意事項」にはこう書いてあります。
【エントリー数はこれまでより減らす?増やす?】
普通に考えれば、2m以上のソーシャルディスタンスを取ったベンチングをしなければならないとすれば、リング数を減らしたり業者の出店をなしにしたりしたとしても、エントリー数は減ると考えられます。
このクラブの過去の長野県上田市でのショーのエントリー数を見ると、過去10年の10回のショーの平均は65~70程度です。
過去10回で80頭前後かそれ以上になったのは2回だけですから、「80匹でエントリーを締め切りたい」というのは過去10年の実績と比べても目いっぱい収容します…と言っているのと同じです。
これまでの平均から見れば、明らかに「増やします」と〝宣言〟しているようなものなのです。
私がこの連載の1回目で紹介した「木(木の葉)を隠すなら森の中、人を隠すのなら人混みの中」との言葉は、この点でも当て嵌まるといえるでしょう。
びっしり文字が詰まった「出陳者へのお願い」を見ると、「感染防止対策」を〝講じている感〟はありますが、その実態は参加者の「安全・安心」より、従来より多くのエントリーを集めようという意図が読み取れるというわけです。
【安全・安心を優先するなら半分程度か以下】
新型コロナに対する警戒感や危機感、TICAのショーとして開催するに当たってどこまで「感染防止対策」を講じるかは感染状況や主催クラブの判断によって幅はあるかと思います。
しかし、中央区立産業会館をショー会場と想定すると、概ねエントリー数は半数程度か、それ以下になるだろうというのが大勢だったかと思います。(※現在のイベント開催の規制緩和の動向次第では変わるかもしれませんが…)
そう考えると、長野県上田市のショーにおいても、せいぜい35頭程度ということになり、リング数を減らし、業者の出店がないとしても40~50頭程度が限界と理屈上は考えられるのではないでしょうか。
それを「80匹でエントリーを締め切りたい」としているわけですから、かなり〝欲張り〟と言え、参加者全員の「安全・安心」へのシワ寄せが気になります。
【Asia East RDはよくよく確認を】
このショーが日本にTICAにおけるコロナ下でのショー再開第1号になるかどうか分かりませんが、地元のクラブが地元で開催するショーではないわけですから、Asia East Region Directorはしっかり目を光らせていただきたいところです。
「出陳におけるお願い」に書いてあることが本当に守られ、そのとおりに行われているかどうかを現地において確認することはAsia East Region Directorの重要な責務であることを忘れてはなりません。
特にこのクラブの場合、これまでも数々のルール違反があったわけですから、エントリーリミットの80になるなら本当に十分な「感染防止対策」と言えるかどうか確認することは大切でしょう。
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【注目ニュース】※随時更新しています。
◆厚生労働省の新型コロナウイルス対策について検討する「アドバイザリーボード」は24日、全国の感染状況について「7月27日か29日をピークに下降に転じたが、その傾向が鈍化している」「(直近は)減少に鈍化が見られる」と分析したとのことです。
◆東京都は24日、感染状況のモニタリング会議を開き、警戒レベルを上から2番目の「感染再拡大に警戒が必要」に据え置きました。
◆東京都で24日、新たに195人の感染が確認されました。4日ぶりに100人を超えました。
◆神奈川県で24日、新たに58人の感染が確認されました。
◆大阪府で24日、新たに66人の感染が確認されました。13日連続で100人を下回っています。
◆愛知県で24日、新たに34人の感染が確認されました。
◆福岡県で24日、新たに5人の感染が確認されました。北九州市で2人、同市と福岡市、久留米市を除く県内で3人です。
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