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2020年9月12日 (土)

第7回「動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会」について(3)

「飼養管理基準として定める事項(案)」において、どうして変更/修正(赤字部分)したのかは「議事概要」をお読みいただくと背景や理由がよく分かります。

昨日も指摘しましたが、環境省や超党派の議連に意見や要望を送る場合、議論の推移や内容、特に委員がどのような質問をしてそれに事務局側がどう答えたかなどを良く調べた上で書かないとトンチンカンなものになったり、的外れなものになったりしかねません。

※第7回「動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会」の「議事概要」はこちら
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/tekisei/h29_07a.pdf

【小泉進次郎環境相の冒頭挨拶から】

8月1日の「オンラインミーティング」では、Asia East Region Directorをはじめ、そもそもの「改正動物愛護法」の趣旨や経緯について良く調べずに発言したと思われるところが随所にありました。

第7回「動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会」では小泉環境相が冒頭挨拶し、それが議事概要にも掲載されていますが、重要と思われる部分を抜粋してご紹介します。

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◆基準案のポイントについて

環境省からお示しした事務局案のポイントは3点である。

第1に、悪質な事業者を排除するために、自治体がレッドカードを出しやすい明確な基準とすること。

第2に、自治体がチェックしやすい統一的な考え方で基準を設定すること。

第3に、議員立法による動物愛護管理法の改正を踏まえ、つまりこれは閣法ではなく議員立法だということ。この議員立法による動物愛護管理法の改正を踏まえて、超党派の議員連盟が作成した基準案を最大限尊重して、さらに動物愛護の精神にのっとりより良い基準とすること。

とりわけ重要なのは、第1の点、悪質な事業者を排除するために自治体がレッドカードを出しやすい明確な基準とすることである。明確で効果的な基準を定め、不適切な事業者を無くしていくことが何よりも重要である。

基準案は、自治体が現場を指導するための基準であり、事業者が守るべき事項である基準を、統一的な考え方によって明確にしている。

また、基準の内容自体も、第2の点、つまり自治体がチェックしやすい統一的な考え方で基準を設定することと、第3の点、議員立法だという経緯、そして動物愛護の精神に則るということ、この第2の点と第3の点を踏まえて、動物の健康・安全を確保するための水準を確保している。

◆ケージサイズ、従業員数の考え方

例えば、ケージのサイズは、品種や個体のサイズが多様であることに着目して、体長・体高をベースにした基準を提案している。

ケージの大きさは、超党派の議員連盟が作成した基準案を上回っており、動物一頭一頭に対して、十分な広さと高さを確保するものとなっている。

また、従業員の員数に係る基準案については、1頭当たりの世話に必要となる時間を基に、繁殖犬については1人15頭などの基準をお示しした。

事業者側からは、この基準に反対するような声も上がっているようだが、厳しい規制が嫌がられるかどうかといったことを判断のベースにするのではなく、あくまで動物のより良い状態の確保はどうあるべきかという視点に立つという考え方に変わりはない。

後退することのないよう、しっかりと取り組んでいく。

◆繁殖回数/制限について

重要な論点の1つである繁殖回数については、高齢の個体の繁殖への影響を考慮するとともに、最も確認しやすく、効果的な基準になり得るとの観点から、2年後の令和4年に施行されるマイクロチップの義務化を見据えて、年齢を基本とした基準を提案した。超党派議連の案のように、回数を基準にすべきとのご意見もあるが、回数では虚偽の情報を見抜くのが難しいといった課題がある。

一方で、2年後の令和4年のマイクロチップの義務化までの間は、年齢確認の確実性についても課題があることから、超党派議連のご意見も尊重して、年齢に加え、出産回数を6回とする規定を併用することについても早急に検討して、今月中に結論を得る。

年齢を基本とすると、出産の回数に制限がかからなくなるという懸念の声があるが、そのようなことはない。

今後、繁殖に用いられた犬や猫ができる限り早い段階で家庭などに譲渡されるための効果的な施策を推進するための議論の場を設けていく必要があると考えている。

また、1歳未満であろうとなかろうと、年齢や出産回数にかかわらず、雄、雌を問わず繁殖に適さない個体は交配を認めないこととしている。このように個体ごとの繁殖生理を踏まえることによって、野放図な繁殖を行わせない基準としている。

◆飼育の状態

これらの基準に加え、例えば「毛玉で覆われている」、「爪が伸びたままになっている」といった状況を放置すること自体を直接禁止する、動物の状態に着目した新たな基準も盛り込んだ。

◆EBPM(エビデンスに基づく政策立案)の必要性

最後に、全体を総括して一言私から申し上げると、今回、この飼養管理基準案を検討する過程の中で、多くの方々と議論を重ねてきた。

その中で強く感じたことは、好き嫌いや個人的な感覚、イデオロギーなどの下にあるべき論を振りかざして、ゼロか100かといった議論をすることが重要なのではなくて、データやファクトといった共通の土台に基づいて議論していく必要があるということ。

そして、それがまだまだ不足しているということ。

本年4月30日に改訂した動物愛護管理基本指針でも、適切な情報共有を通じて、証拠に基づき政策立案を推進していく、いわゆるEBPM(エビデンスに基づく政策立案)の必要性に触れた。今後、自治体とともにより強固なデータやファクトを整備していくために、我々自身が努力していく必要があると感じている。

今回の基準案については、議員立法という経緯を踏まえ、相当踏み込んだものにしたという自負はある。

不十分だと言う方はいるかもしれませんが、行政の立場から言えば、ゼロか100かという議論はない。最も不幸なことは、同じ方向を向いているにもかかわらず、自分の意見と完全には一致していないということをもって、敵と味方のように対立構造を作ってしまうということである。

今回の案は、悪質な事業者にレッドカードを突きつけるという点で最大限努力した案になっているという思いを持っている。

「この内容ではレッドカードは出せない」という声もあるようだが、個別の事業において実際に悪質な事業者にレッドカードが出せないような事例があれば、自治体と連携してしっかり対応していくことが重要である。
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8月1日の「オンラインミーティング」では、TICAのブリーダー/オーナーにとって不都合や不便、不満等があるとの意見が出され、Asia East Region Directorが要望や意見を送りましょう…といった流れを作りましたが、そう簡単でないことは小泉環境相の冒頭挨拶の抜粋からも明らかです。

もちろん、どんな要望や意見を送ろうが個人の自由ですが、事務局案のポイントから外れたものでは見向きもされないでしょうし、小泉環境相が強調した部分についてそれを覆す要望や意見を送っても跳ね返されるだけでしょう。

敢えてTICAのオーナー/ブリーダーとして要望や意見を送るのであれば、TICAメンバーとして恥じない要望や意見を送っていただきたいと思います。

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【注目ニュース】※随時更新しています。

フランスで10日、新規感染者が24時間で1万人近く報告され、感染流行が始まって以降、1日あたりの感染者数としては最多となったとのことです。

東京都で11日、新たに187人の感染が確認されました。

神奈川県で11日、新たに82人の感染が確認されました。

大阪府で11日、新たに120人の感染が確認されました。100人を超えるのは1日以来です。

愛知県で11日、新たに48人の感染が確認されました。4日連続で前日の新規感染者数を上回わり、40人を超えたのは8月31日以来11日ぶりです。

福岡県で11日、新たに25人の感染が確認されました。同県では12日連続で50人を下回っています。

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