「動物愛護」を語る上での立ち位置や発言の難しさ
「滝川クリステル」に動物愛護家から批判 夫のいる環境省に忖度か--
週刊新潮×デイリー新潮で、こんな記事が流れたのをご存知でしょうか。
小泉進次郎環境大臣の妻である滝川クリステルさんが動物愛護の活動をしていることは知っていましたが、「クリステル・ヴィ・アンサンブル」という団体を主宰していることまでは知りませんでした。
【「抜け穴だらけ」の法律になったとの批判】
「改正動物愛護法」を巡り、その滝川クリステルさんへの風当たりが強くなっているという記事ですが、私が気になったのはそのこと自体ではありません。
少し長くなりますが、週刊新潮×デイリー新潮の記事を引用します。
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昨年6月、動物愛護家にとっては悲願といえる法律の改正が行われた。「改正動物愛護法(改正動愛法)」である。それまでも、多頭飼育や過度な繁殖、虐待などは法律で禁じられていたが、努力義務だったり、罰金の額が低いなど、抜け穴だらけの法律だったのである。
超党派で環境省に働きかけを行ってきた塩村文夏参院議員が言う。
「改正動愛法で一番大きかったのは、条文に数値規制の導入を盛り込んだことでした。具体的な数値は、環境省令で定められることになっており、私たちは数値案を提出したのです。小泉環境大臣も“劣悪な業者にレッドカードを出せるようにしたい”と言ってくれたので、大いに期待しています」
塩村氏らの案は犬の場合だと「繁殖は1歳以上、6歳まで。年1回とすること」、「ケージの広さは小型犬で2平方メートル以上」、「(動物販売業者の)従業員は1人あたり15~20頭」といったもの。
ところが、8月12日に環境省が発表した案では“骨抜き”に。年齢制限をかける一方で、6歳までならメス親に何頭でも産ませられると読み取れる内容であり、ケージも広くしたように見せて2頭まで飼養できるようになっている。ペット業界が巻き返しに出たのは明白だった。
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TICA Asia East Region Directorは1日の「オンラインミーティング」で唐突に、「改正動物愛護法」の「環境省令」を巡る問題を持ち出し、意見や要望を出すべきだとの提案をしました。
【「動物愛護」へのかかわり方の難しさ】
その経緯や内容についてはこのブログでもお伝えしてきたので繰り返しませんが、動物愛護団体VSペット業界、さらには動物愛護団体内での出来事を知るにつけ、TICA Asia East Regionとしてのかかわり方の難しさを思い知らされた気がします。
TICA Asia East Region Directorはそこまで考えた上で、、「改正動物愛護法」の「環境省令」を巡る問題を持ち出し、意見や要望を出すべきだとの提案をしたのでしょうか。
私にはそうは思えません。
【「井の中の蛙」の論理で暴走?】
「井の中の蛙」そのものであることを顧みず、「大海」に向けて〝物申す〟という大暴走をしたようにしか見えないのです。
この諺には続きがあって、「……されど空の青さを知る」とも言われていますが、Asia East Region Directorが「空の青さ」を知っているようにも思えません。
TICA Asia East Regionとして本当に「動物愛護」にかかわっていく、あるいは Asia East Region Directorにかかわっていきたいという決意と覚悟があるなら、相当の準備と慎重な対応が求められるといえるでしょう。
※「TICA Annual Board Meetingの議案から」は休みました。
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【注目ニュース】※随時更新しています。
◆東京都で28日、新たに226人の感染が確認されました。3日連続で200人を超えました。
◆大阪府で28日、新たに106人の感染が確認されました。昨日は94人でしたが再び100人を超えました。
◆愛知県で28日、新たに50人の感染が確認されました。
◆福岡県で28日、新たに66人の感染が確認されました。
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