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2020年8月 5日 (水)

【改正動物愛護法】余りに「志」が低いことはすべきでない

1日の「オンラインミーティング」ではクラブ代表/Judgeからいろいろな声があり、「改正動物愛護法」に関して簡単に総括すると、現在の「飼養管理基準案」ではTICA のブリーダーなどにおいて課題や問題があるので声を上げよう(=意見を送ろう)ということになったことは事実です。

特に、「猫の飼養管理数制限」についての声が相次ぎ、いきなり来年6月1日から適用するのではなく、〝猶予〟(半年なのか1年なのか具体的な声は出なかったと記憶しています)を設けてほしいといった声が出ました。(※環境省令は来年6月1日に施行することが閣議決定済み)

◆そもそも〝猶予〟が必要なほど厳しい規定か?

〝猶予〟という言葉でしたが、正確に言うと「激変緩和措置」を講じてほしいということになります。

ただ、先日もご紹介したように、環境省の「飼養管理基準案」では「猫:1人当たり繁殖猫25頭、販売猫等30頭まで(親と同居している子猫は頭数に含めない)」となっており、「※課題のある事業者の上限値強化と優良な事業者の上限値緩和を検討」との記載もあるわけです。

ここでポイントとなるのは、主に以下の3点でしょう。

現時点から見れば施行開始まで10カ月もあるのにさらに〝猶予〟は必要か?
「猫」において「1人当たり繁殖猫25頭、販売猫等30頭まで(親と同居している子猫は頭数に含めない)」という規定がそれほど厳しいものであると言えるか?
上記を踏まえてなお〝猶予〟が必要だという正当な理由と合理的根拠はあるか?

◆「短期間に簡単に買い換えることは困難」?

飼養施設についても〝猶予〟が必要との判断で、TICA Asia East Region Directorは「家庭で繁殖をしているブリーダーがケージを買い換える必要がある場合、短期間に簡単に買い換えることは困難である」とRegion公式サイトに記載していました。(※現在は削除されています)

しかし、環境省の「飼養基準案」を読むと、まず「新たな基準検討のコンセプト」として以下の4点が指摘されています。

 必ず守らなければならない基準(レッドカード基準)
 閉じ込め型の飼養を防ぐ
 悪質な事業者を排除する
 実効性の担保(統一的な考え方で自治体がチェックしやすいことやわかりやすいこと等)

TICAメンバーがどんな意見や要望を送るのも個人の自由ですが、上記の4点を踏まえた上で意見や要望をすることが欠かせません。

上記の4点を逸脱した意見や要望は通るはずがないのです。

では、飼養施設の「基準案」が具体的にどうなっているかというと、AとBの2つのタイプに分かれます。

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A:【運動スペース分離型の場合】=寝床や休息場所となるケージと運動スペースを分離するタイプ(分離型)

 <寝床や休息場所となるケージ>
  猫:タテ体長の2倍×ヨコ体長の1.5倍×高さ体高の3倍(棚を設け2段以上の構造とする)

 <運動スペース>
  • 一体型の基準(後述)と同一以上の広さを有する運動スペースを確保し、1日3時間以上運動スペースに出し運動させることを義務付け
  • 運動スペースは、常時運動に利用可能な状態で維持管理することを義務付

B:【運動スペース一体型の場合】

 猫:分離型のケージサイズの床面積の2倍×高さ体高の4倍(2つ以上の棚を設け3段以上の構造とする)(2頭まで飼養可/3頭以上飼養する場合は、1頭当たりの床面積に相当する分を追加

 ※イメージ図として「基準案」は縦横(90cm×60cm)×高さ(120cm)
Photo_20200805094901
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つまり、TICA Asia East Region Directorが書いていた「家庭で繁殖をしているブリーダーがケージを買い換える必要がある場合、短期間に簡単に買い換えることは困難である」というのはBの「運動スペース一体型の場合」ということになります。

さらに「基準案」はあくまで最低限の大きさ/広さを示したものであって、その寸法きっちりのケージを購入する必要はなく、大きい分には構わないのですから、すでに「基準案」を上回るケージを持っていれば「買い換える必要」はなく、ひとまわりかふた回りか大きいケージにすれば、必ずしも「短期間に簡単に買い換えることは困難である」とも言えないわけです。

Region公式サイトから削除したとは言え、個人名で意見を提出するにしても不可解極まりないと言えます。

◆「飼養管理基準」の趣旨を理解しているか?

1日のオンラインミーティングで出た声を聞く限り、「環境省令」の「飼育管理基準」がどういう経緯で出てきたものであるかをよく理解しないまま、自分たちに都合が良いとか悪いとかという判断基準が優先されているように感じました。

今からでも遅くはないですから、「動物愛護」に本当に関心があり、「飼養管理基準」の問題に本気で取り組むのであれば、公益財団法人動物環境・福祉協会 Eva の杉本彩氏がユーチューブで簡単に解説(5分弱)しているので閲覧してはどうでしょうか。

↓↓↓「Evaチャンネル」↓↓↓
https://www.youtube.com/watch?v=EQ2nmHmg8_U&feature=youtu.be

◆TICAの使命と理念を理解しているか?

TICAの使命や理念を読む限り、その本来の原点には極めて公益財団法人動物環境・福祉協会 Eva の活動と共通する部分があることが分かります。

しかし、現状のTICA Asia East Regionの運営も活動も、キャットショーに特化したものとなっており、そのことはTICA Asia East Region公式サイトを見れば明らかです。

そして、多くのTICAメンバーが「動物愛護」に力点を置くより、専らショーの開催に注力する人物をRegion Directorに選んできたことも事実でしょう。

歴代のRegion Directorがそういう方針であり、現Asia East Region Directorもそうであったのに、いきなり「動物愛護法」の領域に割って入ろうとすることは不遜であり、長年にわたり真剣に動物愛護に取り組んでいる団体・組織の神経を逆撫でするであろうことは容易に想像できます。

動物愛護団体・組織の人たちがTICA Asia East Region公式サイトの7月22日「重要なお知らせ」(動物愛護法の改正案についてご意見をお聞かせください)を読んだなら、あまりの認識の無さに呆れ果ててしまうことは間違いありません。(※こちらは訂正も削除されず残っています)

◆TICA Asia East Regionとしての取り組みは?

環境省の「動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会」の資料を見ても、環境省の「基準案」のほかに、「参考」として「議連案」や「共生連絡会案」「公益財団法人動物環境・福祉協会Evaヒアリング」が記載されているわけです。

TICA Asia East Regionがこの問題について長年にわたり検討を続け、「TICA Asia East Region案」を出したり、ヒアリングに呼ばれたりしているならまだしも、最後の最後になってああだこうだ言うからには、それなりの〝理論武装〟がなければ〝一利〟あったとしても〝百害〟を被ることは間違いありません。

TICA Asia East Region Directorが〝アリバイ作り〟でも「何もしていない」批判を避けるだけでもなく、「動物愛護」の問題に本気で取り組むのであれば、任期中の3年間、全身全霊で取り組むべきですし、その決意と覚悟を示すべきです。

◆「趣味の団体」としてどこまで取り組めるか?

TICA Asia East Region Directorは1日のオンラインミーティングで、「感染防止対策」に関連し、TICA Asia East Regionはいわゆる「業界」ではなく、単なる「趣味の団体」であることを強調していました。

そうであるなら、Region Directorが考える「趣味の団体」として、「動物愛護」にどこまでどういう形で取り組むべきであると考えているのか、明確なメッセージを出す必要もあります。

過去の経緯を含め深く勉強せず、思い付きで飛び付いて意見や要望が通ると考えるなら、「動物愛護」の精神を軽ろんじているとしか思えません。

◆余りに「志」の低いことをすべきではない

TICAのメンバーではなく、単なる個人の猫愛好家/ブリーダーとして誰にどのような意見を寄せようが自由です。

しかし、TICAのメンバーとして今回の「環境省令」の「飼育管理基準案」にもの申すのであれば、TICAの理念と使命に則り、「飼養管理基準」という考え方が出てきた原点まで遡って勉強してからすべきであって、そうでないならTICAの信用と評判を貶めるだけにしかなりません。

TICA Asia East Region Directorに関して言えば、個人名で何をするのも自由ですが、TICAやTICA Asia East Regionの名称を安易に使ってほしくはありませんし、TICAの看板を貶めるような恥ずかしい「意見書」や「要望書」は出してはならないのです。

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【注目ニュース】※随時更新しています。

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東京都で4日、新たに309人の感染が確認されました。1日当たりの感染者は3日ぶりに300人を超え、8日連続で200人を超えました。

神奈川県で4日、新たに89人の感染が確認されました。1日当たりの感染者数はこれまで最も多かった76人を上回り、過去最多を更新しました。

愛知県で4日、新たに120人の感染が確認されました。感染確認が100人を超えるのは8日連続です。

沖縄県で4日、新たに83人の感染が確認されました。1日当たりの確認数では7月31日の71人を超え最多です。

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