新型コロナはただのインフルになる?
「新型コロナはただの風邪」というのはとんでもないと思っていましたが、どうも政府の対応はその方向に向かうかのようです。
新型コロナの感染症対策を検討する厚生労働省の助言機関は、新型コロナを感染症法上の分類で「2類相当」(結核やSARSと同じ)とする現在の位置付けについて、見直す議論を始めることを決めたとの報道がありました。
【「2類相当」から「5類相当」へ】
新型コロナの陽性反応が出た人のうち高齢者や基礎疾患がある人は重症化しやすい一方で、40代以下は無症状や軽症の人が多いことなどもあり、現在の「2類相当」からインフルエンザと同じ「5類相当」へと見直す方向のようです。
「2類相当」だと、入院勧告や消毒の措置が取られますが、「5類相当」になると発生動向調査の措置を取る程度になります。
「新型コロナはただの風邪」とはいわないまでも、「新型コロナはただのインフルエンザ」となり、広い意味で「インフルエンザ」も「風邪」の一種に含める人にとっては、「新型コロナはただの風邪」といえなくもない状況になります。
【キャットショー再開には弾みになる?】
「2類相当」と「5類相当」までの間には、「3類相当」のコレラ、腸チフス、「4類相当」の狂犬病やE型肝炎がありますから、かなりのレベルダウンとなることは間違いありません。
感染症法上の分類として、新型コロナが「5類相当」となるなら、ある意味で「インフルエンザ」並みの「感染防止対策」をすれば済むことになります。
なんとしてでもキャットショーを開催したいと思っているTICA Asia East Regionメンバーには大きな理論上の根拠を得ることになりそうです。
早ければ今月末にも新型コロナ感染症対策本部会合で「5類相当」への見直しを決定するそうですから、そうなれば今秋以降のショー再開に弾みがつくことも考えられます。
【拭いきれない疑問と違和感】
とはいっても、私個人としてはいくつかの拭いきれない疑問と違和感があります。
インフルエンザ並みの「5類相当」にするとはいっても、新型コロナの場合、インフルエンザのようにワクチンも有効な治療法も確立していないわけです。
原因不明の後遺症の報告も多数上がってきており、本当に後遺症が避けられないのであれば、やはりインフルエンザと同じようには考えられないでしょう。
【とても似ているインフルエンザと新型コロナの症状】
新型コロナとインフルエンザでは症状が似ているという指摘もあります。
今秋から今冬にかけて、新型コロナとインフルエンザの両方が流行した場合、区別が付かない懸念も出ています。
何らかの「感染防止対策」を講じるとしても、そのような状態で一斉にショーを再開し、風邪やインフルエンザに似た症状の新型コロナの感染者がショー会場に紛れ込んでしまうことも考えられます。
現在であれば、一定以上の熱のある人や風邪の症状のある人は参加を控えてくださいと言えても、新型コロナがインフルエンザと同じ「5類相当」ということになれば、そういいったことを求めづらくなる可能性もあります。
TICAとして、TICA Asia east Regionとしてどう考えるのか、その時々の状況変化に応じてしっかり向き合う必要があるように思います。
※「TICA Annual Board Meetingの議案から」は休みました。
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【注目ニュース】※随時更新しています。
◆東京都で26日、新たに236人の感染が確認されました。3日ぶりに200人を超えました。
◆神奈川県で26日、新たに84人の感染が確認されました。
◆埼玉県で26日、新たに54人の感染が確認されました。
◆大阪府で26日、新たに119人の感染が確認されました。
◆愛知県で26日、新たに50人の感染が確認されました。
◆福岡県で26日、新たに60人の感染が確認されました。
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