新型コロナ、「後遺症」リスクにも要注意!
TICA Asia East Regionに「コロナはただの風邪」と思っているメンバーはいないとは思いますが、ここに来て「後遺症」に関する報道が目に付くようになりました。
もし「コロナはただの風邪」と言う人がいるなら、「風邪」なのになぜ「後遺症」に苦しむのかについて説明してもらわなければなりません。
◆発症から2カ月後も8割近くに「後遺症」
イタリアの話ですが、新型コロナ入院患者のうち5人に4人(約80%)程度に、発症から平均60日後にも依然として新型コロナ感染が原因とみられる症状が残っていたことが分かったそうです。
具体的な「後遺症」の症状としては、半数以上に「倦怠感」があり、約4割に「息切れがする」という症状があり、ほぼ3分の1に「関節の痛み」、約2割に「胸の痛み」があったとのこと。
半数以上の人は3種類以上の症状がみられ、これらの人たちに「生活の質」の変化について尋ねたところ、44%が「以前より悪くなった」と答えていました。
発症から2カ月後の時点で、感染に関連しているとみられる症状が全く無くなっていたのは、患者のわずか13%だったということです。
「コロナはただの風邪」かもしれないと思い始めたメンバーがいたなら、「後遺症」に思いを巡らせてみてもらえればと思います。
◆日本でも「後遺症」とみられる症状を訴える人も
退院患者の肺機能の低下は世界中で相次いでおり、フランスや中国の病院でも、多くの患者で肺でのガス交換の異常や肺活量の低下がみられているそうです。
日本でも「退院時に倦怠感や呼吸困難を訴える人が多い」との話が出てきています。
専門家の間では「感染により肺胞が壊れ、障害が起きている」可能性を指摘する見方や、感染で血栓ができやすくなり「肺の毛細血管などの血栓がガス交換を妨げ、息切れなどを引き起こす可能性がある」との見方などがあります。
厚生労働省が調査に乗り出すほか、日本呼吸器学会は中等症と重症だった退院患者の経過調査を8月中に始めるとのことですが、TICAのブリーダーであれば、「後遺症」についても注意深く調査結果をフォローしたいところです。
◆「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」の発症も
「後遺症」のひとつに「倦怠感」がありますが、「倦怠感」を引き起こす病気は多く、直接的に新型コロナの「後遺症」であると決め付けられません。
そうした中で、新型コロナの「後遺症」に関係するとみられているものに「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)」の発症があることは注意したいところです。
ドイツでは4月に新型コロナにより死亡した6人の病理解剖検査で、6人全員に脳炎と髄膜炎が認められたとの報道もありました。
◆「重症化」リスクに加え「後遺症」リスクにも関心を
「コロナはただの風邪」と考えるのは論外ですが、感染しても「重症化」リスクさえ避けられれば…と考えるのも浅薄と言えるでしょう。
万が一、何らかの「後遺症」が残ってしまい、何らかのリハビリが必要ということになれば、ブリーダーにとってはPCR検査で「陰性」になってからも猫の世話が満足にできないということになりかねません。
新型コロナについては、まだまだ未知のウイルスであるということを決して忘れてはならないでしょう。
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