【TICA AE Region】アンケート調査、疑問と問題点⑤
【東京都の累計感染者1万人超え】
小池百合子東京都知事は22日、新たに230~240人程度の感染者が確認されたことを明らかにしました。これにより都内の感染者は累計で1万人を超えることが確実になりました。
また月別では7月の感染者数が、最多だった4月の3748人を超えました。
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きょうから個別の質問ついて疑問や問題点を指摘していきます。
【アクトとして賛同できない部分】(各論①)
◆いきなり「コロナ禍」と使うことの違和感
Q1は「コロナ禍の状況下でキャットショーへ出陳することに不安はありますか?」というものですが、私は出だしから頭を抱えてしまいました。
「コロナ禍」の「禍」は、「災い」や「災難」「不幸なできごと」を意味する言葉であり、「禍」という言葉を使うことで、回答者に対し無意識に不安を植え付けていると言えます。
「コロナ禍」と言われたら「不安」があって当然であり、逆に「不安がない」とは言えなくなるのではないでしょうか。
回答選択肢の並べ方に問題があることは指摘したとおりですが、アンケート調査においては言葉の使い方/選び方も慎重さが欠かせません。
もう一つは回答期間との関係です。
回答期限は7月25日(土)で期間は約2週間となっているようですが、この2週間で感染状況が日々、刻々と変わる可能性があることです。(※実際にきょうまでの状況は刻々と変わっています)
例えば11日(土)の感染状況、18日(土)の感染状況、そして25日(土)の感染状況は異なり、同じ人が3回、回答したとしてもその時々で回答が変わる可能性もあります。
11日(土)に回答した人の不安感(あるにしてもないにしても)と、きょう回答した人の不安感は同じでしょうか。
私は全く違うと思います。
回答した人の不安感の重みが全く異なるのに、それを同じ重みの1回答として扱い、集計して結果を出すことには反対ですし、回答結果を独り歩きさせたり、TICA Asia East Regionメンバーにバイアスのかかった先入観を植え付けないためにも集計結果を公表してはいけないとも思っています。
アンケート実施クラブが何を知りたいのか、その回答によって何の参考にしたいのか--が全く読み取れないと言わざるを得ません。
◆質問は具体的に焦点を絞って聞くのが原則
「コロナ禍の状況下で……」では余りにも漠然としすぎています。
国よって、自治体によって、1日あたりの新規感染者数によって「状況」は変わるからです。
不安が「ある」が何%でも、不安が「ない」が何%でも、何の参考にもならなければ、役立てようもありません。
意味のない質問をして意味のない回答を得ることは時間の無駄でしかないと思うのですが、アンケート実施クラブはこの回答から何か重要な意味(あるいは意義)を引き出せると考えているのでしょうか。
それによって何かの判断に影響が出る(あるいは与える)というのでしょうか。
私には全く理解できません。
◆出陳者の身になって質問を作っているか?
こう聞かれたら自分ならどう回答するか? 回答しやすいか? 回答しにくいか? 質問作成者はよくよく自問自答した上で質問文を作らなければなりません。
「コロナ禍の状況」は、それぞれの地域の感染状況にもよりますし、ショーの開催場所によっても変わるでしょう。
岩手県でショーを開催するのなら不安はないと感じるでしょうが、都内でも会場が新宿なら不安は大きいでしょう。
「どちらともいえない」という選択肢はありますが、不安があるともないとも「どちらともいえない」という人がいるのでしょうか。
「その他」として自由回答欄もありますが、そこにわざわざ書かせるのは回答者に不必要な負担を強いるだけですし、アンケート実施クラブは何を書いてほしいのでしょうか。
要は、回答者が的確に答える(答えられる)ような質問の立て方(書き方)になっていないということであり、回答結果も意味がないということであれば回答者は無駄な時間を使い、無駄な労力を強いられただけになってしまいます。
◆不安の中身こそ聞いて分析すべき
アンケート実施クラブ(あるいはアンケート作成者)は本当に不安があるかないかを聞きたいのでしょうか。
私なら、不安があるかないかよりも、具体的に何に不安を感じているのか、主催クラブとして何をどう解消していけばいいのかを探る手がかりを得るための質問を考えたでしょう。(続く)
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【注目ニュース】※随時更新しています。
◆日本国内で21日、新たに632人の感染が確認されました。
◆東京都内で21日、新たに237人の感染が確認されました。都内の感染者数が100人を超えるのはこれで13日連続です。
◆東京都の小池百合子知事は21日、23~26日の4連休は「不要不急の外出」を控えるよう都民に呼び掛ける考えを示しました。
◆大阪府は21日、新たに72人の感染が確認されたと発表しました。
◆愛知県で21日、新たに53人の感染が確認されました。同県の1日当たりの感染者数としては過去最多となりました。
大村秀章知事は21日の記者会見で「第2波が来たと言わざるを得ない」との認識を示しました。
◆福岡県で21日、新たに53人の感染が確認されました。福岡県の1日の感染確認としては最多です。
◆神奈川県で21日、新たに30人の感染が確認されました。
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