【新型コロナ特集】出陳者の声に沿いショーを開く?開かない?
出陳者の間でショーを開いてほしいという声が多いーー。
逆に、こういう感染状況の間はショーを開かないでほしいという声の方が多いーー。
実際のところ出陳者がどのような考えを持っているか分かりませんが、主催クラブ/ショーコミッティーがこうした声を頼りにショーの開催、あるいは中止/延期を拙速に決めてはならないでしょう。
なぜなら、そうすることはポピュリズム(大衆迎合)に与することに他ならないからです。
ショーを開くか開かないかの判断の参考にしてはいけないと言っているのではなく、参考にするにあたり、どの程度参考にすべきかが非常に難しく、慎重に見極めなければ単なるポピュリズムに堕してしまう恐れがあるということを言っているのです。
【「開いてほしい」と言われても開かない】
主催クラブ/ショーコミッティーは、仮に出陳者の間から「開いてほしい」という声が高まっていたとしても、「開催しない」という決断をしなければならないことがあり、だからこそ主催クラブがあるだけでなく、TICAはショーコミッティーという組織をルール上、規定しているのです。
例えば、多くの出陳者が「新型コロナはただの風邪」に過ぎないと考えて「開いてほしい」と思っているのであれば、ワクチンも有効な治療薬もないわけですから「その考えは間違っています」と理解を求め、「開くことはできません」という決断をすることが必要になるでしょう。
「誰が感染していようが、誰に感染させようが知ったことではないわ」というような感覚で「開いてほしい」というメンバーの声が多数であっても(あくまで極論であって一人もそうしたメンバーはいないと信じていますが…)、やはり「その考えは間違っています」と諭し、「ショーは開きません」と、毅然と対応しなければならないでしょう。
要は、「開いてほしい」という希望や思いの背景や背後に何があるかを探り出すことが重要なのであって、正当な理由や合理的根拠が希薄な声をいくら集めても、間違った判断へとミスリードされるとも限らず、あまりいいことではありません。
【「開いてほしくない」と言われても開く】
逆に、出陳者の間から「今は開いてほしくない」という声が大多数であったとしても、それが根拠に欠ける漠然とした不安などによるものであるなら、主催クラブ/ショーコミッティーは不安の払拭に努め、時に出陳者を啓蒙することで、敢えて「開催する」という決断をしなければならないと言えます。
Asia East Region Directorが中心となり、正確な情報を積極的に提供することで、誤解を正し不安をなくし、キャットショーが「安全・安心」に開催できることを伝えていくことが重要になります。
主催クラブ/ショーコミッティーにおいては、知恵を絞り、創意工夫することで、「こうすれば安全・安心に開催できる」ということを示していくことも大切になるわけです。
こうした場合は、Asia East Region Director、クラブ代表、Judgeがそれぞれの立場で出陳者の不安や疑問に応え、解消していく努力が欠かせないと言えます。
【わざわざ出陳者に聞かずとも…】
出陳者の声に耳を傾けることも確かに大切ですが、主催クラブ代表・クラブ員/ショーコミッティーメンバーも出陳者になり得るわけですから、わざわざ改めて出陳者に聞かずとも、自らが良識と常識を備えた出陳者であるなら、自問自答すればいいだけです。
主催クラブ代表・クラブ員/ショーコミッティーメンバーは「自分が出陳者だったらどう思うか」「どうしてほしいか」を自らに問いかけ、真摯に自分と向き合えば、他の出陳者に聞かずとも、だいたいのことは分かるはずです。
すぐに誰かの意見を求めたり考えを聞いたりする前に、まずは自答自答の習慣を身につけたいものですし、主催クラブ代表/ショーコミッティーメンバーにおいては欠かせない能力と資質と言えるでしょう。
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【注目ニュース】※随時更新しています。
◆東京都で7日に確認された感染者は106人で、6日連続で100人を超えました。また、クルーズ船の乗客乗員を除いた国内の感染者は7日、2万人を超えました。
◆ロイターの集計によると、米国の感染者が7日、300万人を突破しました。ネバダ州の人口とほぼ同水準に達し、病床が不足する可能性への懸念が高まっています。
◆6日の米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、米国の1日当たりの新規感染者数(7日間平均値)は28日連続で最多を更新。医療体制が逼迫しつつある州では都市封鎖(ロックダウン)再導入をめぐる議論も活発化しているとのこと。
◆米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は6日、米国内の感染状況について「依然として第1波に巻き込まれているところだ」と述べた。感染者が再び増えており「深刻な状況だ。すぐに対処しなければいけない」と改めて警告しました。
ファウチ氏は「(新規感染者数が)求めていた水準まで低下しないまま感染増が再び起きた」と指摘。米国は中国など他国と異なり、流行がいったん落ちつくことなく再拡大が起きており、第1波の最中にあるとの見方を改めて示したとのことです。
◆ブラジルのボルソナロ大統領は6日、新型コロナウイルスの症状が出たとして、検査を受けると明らかにしました。同氏は一貫して新型コロナを軽視し、マスクを着用しない態度などが問題となっていました。
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