【新型コロナ特集】「空気感染」するなら対策の重点も変わる
今秋以降のショー再開を目指す主催クラブ/ショーコミッティーにとって、ちょっと気になるニュースがあります。
【新型コロナは「空気感染」する?】
それは、世界の科学者239人が新型コロナウイルスに関する共同意見書を発表し、このウイルスが2mをはるかに超える距離で「空気感染」する可能性があるとし、世界保健機関(WHO)などに対し、感染防止策を見直すよう求めたというものです。
科学者らは、ウイルスが空気中で数十m移動できることが「合理的疑いの余地なく」示されたと主張しています。
加えて科学者らは、「手洗いやソーシャルディスタンスの確保は適切だが、私たちの見解では、感染者が空中に放出するウイルスを含む微小飛沫からの保護には不十分だ」とし、感染防止対策として、「換気を良くすること」「高効率エアフィルターや紫外線ランプの導入」を推奨しています。
【これまでのWHOの対処方針と異なる可能性】
世界保健機関(WHO)はこれまで、感染者の咳やくしゃみ、近距離での会話といった「飛沫感染」や、ウイルスが付着した物を触った後に目・鼻・口に触れてウイルスが体内に入る「接触感染」を主な感染経路と説明してきました。
WHOは「飛沫は比較的重く、遠くに移動せず、すぐに地面に落ちる」という見解を示し、予防法として「石鹸と水で定期的に手を洗ったり、アルコール消毒をしたりすることが重要」と呼び掛けていますが、「空気感染」が事実なら感染防止策はそれだけでは済まないことになるでしょう。
WHO高官も7日、「空気感染」について「感染経路の一つである可能性を見極めている」と明らかにしており、推奨する対策を見直す可能性があります。
【ショー再開に向けさらなるハードルにも】
「空気感染」対策も講じなければならないとなると、ショー会場の選択肢はさらに絞られてくることは必至です。
十分で効果的な換気ができる会場でなければならなず、そうでない会場の場合は「高効率エアフィルターや紫外線ランプ」などの装置を導入しなければならないからです。
しかし、キャットクラブが「高効率エアフィルターや紫外線ランプ」などの装置を購入し、ショー会場に運び、設置するのは事実上、不可能です。
「空気感染」することが事実なのかどうか、WHOの検証結果はどうなるのか、新たな推奨対策は出てくるのかどうか--。
Asia East Region Director、今秋以降、ショー再開を目指す主催クラブ/ショーコミッティーは注視してほしいと思います。
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【注目ニュース】※随時更新しています。
◆東京都で8日に新たに確認された感染者は75人で、7月1日の67人以来、100人を下回る感染者数となりました。
◆東京都の新たな感染者が2ケタになる一方、埼玉県では48人、神奈川県では23人の感染が確認され、全国では200人以上となる203人の新たな感染者が確認されました。
◆ロイターの集計によると、世界の感染者が1200万人を突破し、死者は54万6000人を超えたとのことです。
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