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2020年5月 9日 (土)

【新型コロナ特集㉜】治療薬「レムデシビル」承認で安心?

【「レムデシビル」承認で治療薬はこれで安心?】

◆ワクチンと有効な治療薬(治療法)の開発は、これまで通りのショーを開催するに当たっての「2大前提条件」のようなものですが、そのうちの治療薬について、日本でもエボラ出血熱治療薬の「レムデシビル」(抗ウイルス薬)が新型コロナ治療薬として承認されました。

TICAメンバーの間で「治療薬が出てきたんだから、これで安心してショーを開けるようになる」と思っている人はいないとは思いますが、万が一そんなとんでもない考えが頭をよぎったなら注意して頂きたい点がいくつかあります。

一番重要なことは、承認されたからと言って、風邪薬のように街の薬局で買えるものでも、新型コロナに感染したらすぐに投与してもらえるわけでもないという点です。

今回、厚生労働省は審査期間を短くする特例(海外で販売されている薬が日本で承認されていない場合に審査期間を短くする)で承認しましたが、原則として「重症患者」に投与することになっています。(※人工呼吸器などが必要な重症患者に静脈注射で投与しますが、米国でも緊急使用が認められているにとどまります)

2番目に重要なことは副作用です。

ある臨床研究によると、4人に1人で肝機能や腎機能低下といった重い副作用が見られたとのことで、投与にあたっては、腎機能や肝機能の検査を毎日行うことなどが条件となっています。

3番目は、米国の製薬会社が開発したものであって、日本で必要な量が必要な時に提供されるかどうか不明であることです。

加藤勝信厚労相も7日、「いつ日本に届くのか確定した情報はない」と話しています。(※厚労省によると、レムデシビルは当面14万人分あるが、うち4万人分は臨床試験(治験)などで使い、配分先は薬を製造する米製薬会社が設けた第三者委員会が決めるといわれています)

4番目に、治療薬とは言っても、その効果は「治療期間の短縮」が期待できるということであり、米国立衛生研究所(NIH)が公表した治験結果によると、偽薬を投与した患者は回復に15日程度かかったが、「レムデシビル」を投与した場合は11日で済んだということであり、4日間の短縮効果にとどまるという点です。

死亡率の明確な改善までは認められなかったとされている点も念頭に置いておくべきでしょう。

5番目に、治療薬としての有効性に疑問を呈する報告もある点です。

中国湖北省の10の病院で重症患者を対象にした治験では158人に「レムデシビル」、79人に偽薬を投与したところ、症状の改善に差はなかったとされています。(※これについては、患者数が減って治験を途中で打ち切ったためともみられています)

日本の医療関係者からは「他の治療薬がないなか、回復までの期間が改善されれば少しは意味がある」との声も聞かれます。

こうして見てくると、「治療薬が出てきた」と手放しで喜べる状態では全くないことが分かるかと思います。

治療薬に関しては、軽症段階から投与して重症化を防ぐ治療薬が登場し、必要な時に必要な量が供給されれるようになってこなければ安心できないのではないでしょうか。

TICA Asia East Director、クラブ代表/ショーコミッティー、Judgeは、治療薬を巡る根拠の薄い、あるいは根拠のないデマや噂を決して吹聴するようなことがあってはならず、クラブ員も惑わされたり、唯々諾々と従ったりしないようにして頂ければと思います。

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【注目ニュース】※随時更新しています。

◆宮城県は9日、感染していた県内在住の80代男性が死亡したと発表しました。東北で死亡が確認されたのは初めてとなります。

イタリア政府は8日、死者が前日より243人増えて3万201人になったと発表しました。死者が3万人を超えたのは米国、英国に次いで3カ国目となります。

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