NEW!!!【重要】TICA、リスク管理/対応/対話のあり方を考える⑩
【重要】米国TICA本部のあるハーリンゲンのキャメロン郡(Cameron County)がロックダウン(外出禁止による移動制限などの都市封鎖)を宣言し、TICA本部の業務は今後、それぞれの自宅におけるテレワークに移行することになるそうです。
=====================================
案の定、一昨日さいたまスーパーアリーナで行われた『K-1 WORLD GP』に対しては賛否の声が上がりました。
しかも、その後、感染者に発熱者がいたということが判明。「PCR検査」を受けたそうで、とりあえずは「陰性」と分かるという事態も持ち上がりました。
こうした中で注目したいのは、「K-1」創始者で正道会館館長である石井和義氏の発言です。
同氏は23日、ファンからの開催の是非についての質問に答える形でTwitterを更新し、「結論は早い時期にまず延期、代替えの会場が見つからない時は中止です」とつぶやきました。
私は、これが良識と常識ある考え方だと思っています。
ただ、一方で中止しないことに理解を示す人もいて、格闘技業界を含めたレジャー・観光産業が「不要不急な産業」であるにしても、「(感染拡大抑止という)社会の為に(私企業やその従業員の家族らに)経済リスクを負わせるのか」という意見もあるわけで、「政府が損失を補填すべき」という主張につながっていきます。
また、観戦に来たファンからは「払い戻しできないと聞き、チケットを無駄にしたくないので来た。こういう状況なので感染は自己責任」というコメントも報道されました。
しかし、猫界のみなさんに考えて頂きたいのは、これらの意見が果たしてどこまで合理的根拠を持ち得るかということです。
「中止」しないことに賛成の人たちは、「行政側から(中止にした場合の)何かしらの金銭補償の提示はなされていなかったこと」を合理的根拠としているようですが、どうでしょうか。
私には、あたかも金銭補償をしない行政側に責任を押し付けているように映ります。
金銭補償なく、苦労を強いられている企業がたくさんある中で、この理屈は多くの人の共感を得るとは思えません。
観戦者として「チケットを無駄にしたくない」という心情も分からないではないですが、「感染は自己責任」という理屈は理解に苦しみます。
このファンにとって、他人に感染させるリスクへの認識が皆無だからです。
実は石井館長の発言でもうひとつ気になったのは、さらに続けて「僕の時代はフジテレビ、日本テレビ、TBS3局のゴールデンタイム放映があり、テレビ局、スポンサーの意向でそもそも開催できません」と語ったことです。(※試合の様子はネットを通じて配信されました)
良識と常識ある業界や企業との関わりがあれば、その関係の中でそれなりに「抑止力」が働くことが分かります。
さて、猫界、特にTICA Asia East Regionはどうでしょうか。
「金銭的補償がないなら(得られないなら)、ショーは中止しない」という理屈が成り立つでしょうか。
中止にしない理由を、他の理由に転嫁して(例えば「開催の決定権はペット博にある」と言っているように…)、責任を他に押し付けるようなことはしていないでしょうか。
TICAやTICA Asia East Region、そして傘下クラブは、「○○の意向でそもそも開催できません」というように、良識と常識に基づいた「抑止力」を働かせられるような良識と常識ある業界や企業・有力者との関係を築いているでしょうか。
私には、「抑止力」ではなく、逆に「中止」を阻止し、「開催」強行を促す勢力との結び付きが強い傘下クラブ・メンバーがいるような気がしてなりません。
今回の件を「天災のようなもの」と考えて「責任回避」や「責任逃避」していては、何も生み出せないばかりか、今後に重大な「禍根」を残すだけです。
その時々で正しい判断をして、正しい判断を積み重ねていかなければ、結局、そのツケを払わされることになるということを、少なくともAsia East Region Directorは認識しておかねばならないでしょう。
これまでの延長線上で、これまで幅を利かせてきた人たちの言葉に唯々諾々と従って運営していては取り返しの付かない事態を招くことにつながるだろうと深く憂慮します。
=====================================
【注目ニュース】
◆米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、新型コロナウイルスの感染者が24日、世界全体で40万人を超えたとのこと。18日に20万人を超えてから、約1週間で倍増した形です。
◆中国湖北省政府は24日、武漢市の封鎖措置を4月8日に解除すると発表しました。
◆タイのプラユット首相は24日、26日に「非常事態」を宣言すると明らかにしました。
◆インドのモディ首相は24日、25日から21日間、全土で封鎖を実施すると表明し、国民に外出を控えるよう呼び掛けました。
« TICA、リスク管理/対応/対話のあり方を考える⑨ | トップページ | 速報!!【重要】米TICA本部、4月10日まで電話サービス一時停止 »
「新型肺炎」カテゴリの記事
- 【新型コロナ特集】65歳以上の競技役員には委嘱しない…(2020.07.30)
- 【新型コロナ特集】「業種別ガイドラインの徹底」と言われても…(2020.07.29)
- 【TICAショー】米フロリダ州で開催されることの意義と意味(2020.07.28)
- 【新型コロナ特集】それでも東京に行く?東京からの参加は歓迎?(2020.07.10)
- 【新型コロナ特集】「空気感染」するなら対策の重点も変わる(2020.07.09)