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2020年3月31日 (火)

【新型コロナ特集④】「危機意識」の無さが他者を危険にさらす

◆日本医師会は30日記者会見を開き、「『緊急事態宣言』を出して頂き、それに基づいて対応する時期ではないか」と提案しました。

「医療崩壊」に対する強い危機感を背景としたものですが、私は別の意味でも「緊急事態宣言」を出すべき時期なのだろうと思わざるを得ません。

なぜなら、此の期に及んでなお、5月2~3日にツインメッセ静岡でTICAキャットショーを開催しようとするTICA傘下のクラブがあり、それに協力するTICAのJudgeやクラーク、クラブ員がいるからです。

もはや、政府が「緊急事態宣言」を発令しなければ、こうした「危機意識」に欠けるとしか思えない人たちのお気楽極まりない言動を阻止することはできないからです。(※「緊急事態宣言」によりイベント中止や延期を強制できるわけではありません)

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◆「体調不良」が認められる時はショー会場への入場はご遠慮ください--。

5月2~3日にツインメッセ静岡でTICAのキャットショーを主催するクラブ/ショーコミッティーが安全対策として掲げるもののひとつに、上記がありましたが、「体調不良」の具体例として挙げられていたのは「倦怠感がある」「体温が37.5度以上ある」「結膜炎を発症している」の3つしかありませんでした。

しかし、まさにこの記載が主催クラブ/ショーコミッティーにおいて、新型コロナウイルスに関して全くの「知識不足」であり、「危機意識」が希薄な証であることを如実に示しているかと思います。

今、多くの国民が共有している新型コロナの症状(※中国の約5万6000件の症例を調べた世界保健機関(WHO)報告書に基づく)は以下のとおりです。

★発熱(87.9%、共通に見られる症状の比率。以下同じ) 
★空咳(67.7%) 
★倦怠感(38.1%) 
★痰(33.4%) 
★息切れ(18.6%) 
★喉の痛み(13.9%) 
★頭痛(13.6%) 
★筋肉痛や関節痛(14.8%) 
★悪寒(11.4%) 

これに加えて、最近、特に注目されている症状としては、英学会などで報告され、実際にスポーツ選手がその症状を訴えて検査で陽性が判明した「嗅覚・味覚障害」があります。

なぜ、主催するクラブ/ショーコミッティーがWHO報告書を無視し、敢えて「結膜炎を発症している」を挙げたのか、その理由は全く分かりません。

このクラブに新型コロナに関する医学的知見のある人がいたとは思えませんから、主催クラブ代表あるいはクラブ内の誰かによる人騒がせな「ガセ情報」に基づいたものかもしれません。

なぜなら、日本眼科学会と日本眼科医会は「結膜炎の所見だけから新型コロナウイルス感染症を診断することは困難です」(2月27日のリリース)としているからです。

他の症状を差し置いて、3番目に敢えて「結膜炎を発症している」を記載していますから、主催クラブ/ショーコミッティーとしては何らかの確信に基づいてのことと考えるしかありません。

ですが、現状では「結膜炎を発症している」というのは根拠不明な誤解を招きかねない「情報」であり、そうしたデマ紛いの「ガセ情報」を記載するぐらいなら、「嗅覚・味覚障害」を記載した方が良かったのではないでしょうか。

嗅覚・味覚障害」の件は連日のように報道されており、特に発症初期の症状として注目されていることから極めて重要なはずですが、主催クラブ/ショーコミッティーは全く無視した形となっています。

こうした結果、どんな恐ろしいことが起きてしまうかと言えば、新型コロナの感染が疑われる(あるいは感染はしていても無自覚な)出陳者、Judge、クラーク、出陳者らが、この「案内」に挙げられた「症状」が見られないためにすり抜けてしまうことですが、「趣味の世界」だから許されるというものでは決してないはずです。

「趣味の世界」の「キャットショー」であるから、「知識不足」であっても仕方ない、「危機意識」に欠けても構わないというような都合のいい「理屈」は、「国難といっていい」状況であるなら、「国賊」との誹りを免れないぐらいの強い非難を受ける恐れがあることを認識しておく必要があるでしょう。

ごく一部の特定のTICA傘下クラブ/ショーコミッティーのお粗末極まりない言動が野放しになってしまうのも、TICA Asia East Region Directorによるリスク管理/リスク対応/リスクコミュニケーション(対話)のあり方に問題があるからに他なりません。

このような前例のない危機的状況の中でも、敢えてTICAの看板を掲げた「キャットショー」を開催するというのであれば、どのような世間の非難や批判が出ようとも、それを撥ね除けるだけの「合理的根拠」と完璧な「感染防止対策」を講じなければならず、そうであれば当然、TICA Asia East Region Directorが陣頭指揮を執って然るべきですが、そのような動きはうかがえません。

このままではTICAは「魂」を売り渡して「ペット博」の傘下団体に成り下がってしまうという危機感を覚えるのは私だけでしょうか。

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【注目ニュース】

◆茂木外相は31日午前の記者会見で、米国や英国など49か国・地域について、4段階ある感染症危険情報の上から2番目の「レベル3(渡航中止勧告)」に引き上げると発表しました。一部地域が対象だった中国と韓国も全土を「レベル3」とし、欧州はほぼ全域が対象となります。

◆愛知県知事は30日、県民に対し、東京都と大阪府への不要不急の「移動自粛」を求める考えを示しました。

◆米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、全世界の感染者数は29日午後9時半(日本時間30日午前10時半)時点で、累計約72万人、死者は約3万4000人となりました。

◆米首都ワシントンと、隣接するメリーランド、バージニア両州は30日、不要不急の外出を控えるよう住民に命じました。

◆英国の副首席医務官は29日の会見で、感染拡大防止のための外出制限措置は半年以上続く可能性があるとの見解を表明しました。解除する場合でも少しずつ進めていくことになると警戒を呼び掛けています。

◆スペイン保健省は30日、感染者が前日から約6400人増え、8万5000人を超えたと発表しました。中国を超え、米国、イタリアに次いで世界で3番目に多くなりました。

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