前セクレタリーは法廷で何を証言したか-「尋問調書」から⑯
原告側代理人:「何かおそれがある、抗議をするおそれがあるというようなことは、この規
定によって拒絶をする理由になっているんですか」
前セクレタリー:「もちろんブログがありますから、ブログが証拠です」
前セクレタリー(現Asia East Region Director)は、東京地裁の本人尋問でこう証言しました。
今、世間では「ご飯論法」(注1)だの、「論点ずらし論法」が話題になっていますが、意図してか、無意識か、前セクレタリーの証言はこうした論法にそっくりです。
原告代理人は、「講義をするおそれがある」ということが、「出陳拒絶する理由になっているかどうか」を質しているわけです。
ですから、回答は「なっています」か、「なっていません」になるはずですが、前セクレタリーはそうは証言しませんでした。
その後に「なぜなら…」と続くのが一般社会常識上の受け答えであり、その理由として説明すべきはTICA Show Rule 23.6.5の解釈の仕方であるはずです。
言い換えれば、前セクレタリーはTICAの23.6.5の規定が「抗議をするおそれがある」というようなことによって「拒絶できる」とする理由を答えなければならなかったわけです。
それにもかかわらず、前セクレタリーはいきなり「ブログが証拠です」と証言をしたわけです。
これは明らかに訳の分からない証言であり、この時点で前セクレタリーは”的外れ”な証言をしたことになると思わざるを得ません。
相手の質問の趣旨を瞬時に把握し、その本質を見抜いて正確に回答することは、TICA Board Memberにとっても重要な能力・資質だと思いますが、この短いやり取りだけ見ても、前セクレタリーにはそうした資質・能力が欠けているとしか思えないのです。
注1)ご飯論法=「朝御飯を食べました?」という質問に対して、「朝御飯」を食べたにも拘わらず、平然と「食べていません」と答える論法です。答えた側は「パンを食べたが、ご飯(コメ)は食べていない」というものです、論点をずらし、はぐらかしているわけです。
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