「東京五輪に参加できなくても…」=「出陳を拒否されても…」
「東京五輪に参加できなくても、その次の五輪もあります」--。
辞意表明した日本ボクシング連盟・山根明会長(78)のこの発言は、多くの国民の怒りを買いましたが、私は別の意味で、この言葉が胸に突き刺さり、深く抉られる思いがしました。
というのも、この発言の心の底にある深層心理は、「出陳拒否」をしたクラブオーナーや主宰者らのそれと似たり寄ったりだと思うからです。
つまり、「うちのショーで出陳拒否されたって、他のショーがあるでしょう」ということであり、その証拠に「出陳拒否」裁判で被告側はこの手の趣旨の主張を繰り返しています。
山根発言に最も怒りを露わにしたのは、東京五輪出場を見すえてアマ選手登録を目指す元プロ4団体世界ミニマム級王者・高山勝成氏だったと報じられています。
SNSで、「アスリートは何より今が大事なので、何を言っているんだと感じています。選手のことを本当に考えているのであれば山根会長は除名して頂きたい」と怒りをぶちまけたそうです。
猫界に目を転じれば、IWやRWを目指してショーを走っている猫にとって「今が大事」なのは全く同じです。
平然と「出陳拒否」を主導するクラブオーナーや主宰者は、「今が大事」であり、たった1つのショーに出られなかったことによってIWやRWを逃す事があるということが、全く理解できていないのでしょう。
山根会長の発言に対しては、「『アスリート・ファースト』になっていない!」との批判の声もあります。
猫界で言えば、「出陳者ファースト」になっていない点において、やはり同じ構図であることが分かるかと思います。
日本ボクシング連盟もそうですが、組織のトップや幹部がこういう考えでは、組織風土が健全に育まれることはないのです。
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