ドキュメント”逆転勝訴”、金銭支払い応じた「和解」の舞台裏⑫
高裁16階の「和解室」--。金銭の支払日は、11月末までと決まりました。
銀行の営業日ベースではその日も含めて5日しかありませんでしたが、前アジアディレクターだったクラブオーナーは何の躊躇もなく了承したとのことです。
「和解」が基本合意に至ったことを受け、高裁裁判官が書記官を呼び入れました。
書記官としても、その日に一挙に「和解」がまとまったことは意外だったようで、慌てた様子を見せながら足早に入ってきて高裁裁判官の隣に座ったそうです。
高裁裁判官が「和解」内容を確認するために口頭で述べ、それを書記官が記録しました。
高裁裁判官と前アジアディレクターの間でどんなやり取りがあったか窺い知ることは出来ませんが、アクトクラブ員としてはちょっと”拍子抜け”だったようで、アクトクラブ員によると、前アジアディレクターの表情は最初から最後まで淡々としていたそうです。
被控訴人(被告)側はどのような”戦略”でこの交渉に臨んだのか--。
前アジアディレクターと代理人弁護士の間でどのような”戦略”の擦り合わせがあったのか--。
控訴人(原告)側としては最後の最後まで被控訴人(被告)側の”戦略”が全く読めなかったということです。
東京高等裁判所で「和解」したということ、しかもその「和解」内容が東京地裁判決の事実上の破棄を意味し、実質的に原告側”逆転勝訴”であったということは、私たち素人が考える以上に大きな重みを持つようです。
もちろん、今回の「和解」がどのような意味を持つかは、全ての裁判が終わってみなければ、客観的な評価は与えられないでしょう。
しかし、今回の裁判が最初から最後まで、控訴人(原告)側の”シナリオ”通りに進んだことは、今後の裁判の行方を暗示しているように私には思えてなりません。
次回からは、新シリーズ「原告”逆転勝訴”の和解、金銭支払う『深謝』の意味」をお届けします。
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