ドキュメント”逆転勝訴”、金銭支払い応じた「和解」の舞台裏⑨
時間は交渉開始から1時間半を超えていたと言います。
控訴審の判決日(12月12日)まで2週間ちょっとしかありません。
高裁裁判官はとりあえず今回の交渉はここまでとし、日を改めてさらに交渉を続ける方向に傾き始めたそうです。
ここまでというのは、「金員の支払い」については、具体的な金額は別にして、猶予または免除もあり得るという方向で双方が持ち帰って検討し、改めて話し合うことにするという意味です。
しかし、ここで控訴人(原告)側が再び”仕掛け”ました。
実は、高裁16階の待合室に、第3のクラブ(既に閉会)による「出陳拒否」裁判の被告側が来ていたのです。
どうして来ていたのか、控訴人(原告) 側としては知る由もありません。
単なる興味本位の”やじ馬”として来たのか、重要なアドバイスをしに来たのか、あるいは前アジアディレクターであったクラブオーナーの一存で「和解」に応じられては困る事情でもあったのか…。
しかし、前アジアディレクターがオーナーのクラブにおける「出陳拒否」裁判の結果は、この人物の「出陳拒否」裁判にも大きな影響を与えることだけは間違いありませんでした。
高裁において、東京地裁判決を破棄するような事実上の”逆転勝訴”とも言える「和解」で決着してしまえば、第3のクラブの被告側も”追い詰められる”だろうことは想像に難くないからです。
単に情報収集に来たのか、それとも「和解」しないように何らかの”圧力”をかけるために来たのか、「和解」するにしても出来るだけ被控訴人(被告) 側に有利な条件にさせたかったのか--。
第3のクラブによる「出陳拒否」裁判の被告側が高裁に来ること自体、何の問題もありませんが、その姿を控訴人(原告) 側に目撃されてしまったのは明らかに”大チョンボ”だったと言えるのではないでしょうか。
交渉続行となってこのまま持ち帰らせてしまえば、周囲の”圧力”や”横槍”によって「深謝する」とする”謝罪”そのものまで危うくなる可能性も出てきました。
控訴人(原告)側は、この場(=この日)で「和解」を成立させてしまうことにしたのでした。
(続く)
※「続・前セクレタリ ー+77 人『プロテスト』裁判、被告側の主張(17)」 は18:00アップの”夕刊”で掲載します。
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