【TICA】「Cat count」の”水増し”問題を考える⑧
米国のディレクターが、どこまで「日本」や「ロシア」「中国」の実態を把握した上で、「Cat count」から「Pending」の猫を差し引く案を、議論のテーマとして挙げたのか分かりません。
というのも、「日本」に関して言えば、ある特殊事情があるからです。
それは、仮に「Pending」の猫が「Cat count」の”Staffing”に使われていたとしても、それは特定のクラブにおける特定のブリーダーにおいてのみ見られる現象だからです。
”槍玉”に挙がった2013年4月29日のアクトショーの場合、Pending比率が3割だったと言え、1人のブリーダーがPendingで出した猫はせいぜい4頭止まりでした。
これに対して、2014年6月14~15日の上田市のショーでは、あるブリーダーが1人で70頭以上の「Pending」の猫をエントリーし、2015年4月25~26日の静岡市のショーでは、別のあるブリーダーが1人で20頭もの猫を「Pending」でエントリーしていたのです。
当然のことながら、この2つのショーは同じクラブが開いたものです。
そして、このクラブに対しては、どんなにPending比率が高かろうが、ショー会場内で”動物虐待”まがいの行為が行われようが、誰一人として、「到底フェアとはいえない方法で開催された」と言う人はいません。
どれだけ、こうしたショーを続けようが、「日本のクラブ全体が不正を行っているかの印象を持たれるようになってしまった」などと声を上げることはないのです。
アクトに対する厳然とした差別と嫌がらせがあることはこのことからも分かるかと思います。
もし、アクトにおいて、アクトクラブ員がひとりで20頭とか、70頭以上の「Pending」の猫をエントリーし(実際には無理ですが…)、そのようなショーを開いたらどうなるか--。
それこそ、「倫理に反するショーだ」とか、「世界中を震撼させた」などといった誹謗中傷が沸き起こったことでしょう。
差別と排除の思考と志向こそ、いじめと嫌がらせの本質なのです。
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