「出陳拒否」裁判、原告側が控訴へ(2)
原告側によれば、今回の控訴は賠償金目当てというわけではありません。
つい最近も、米女性歌手のテイラー・スウィフトさんが賠償金1ドルで”勝訴”したとのニュースがありましたが、これに似ています。
このケースは、元ラジオDJの男性が「テイラーのせいで仕事を失った」(テイラーさんが記念撮影の際にお尻を触られたとラジオ局に報告し、ラジオ局がこの男性を解雇)と主張して訴えを起こしました。
これに対し、テイラーさんは”痴漢”被害に遭ったのだとして、1ドルの賠償金を求めて反訴したものです。
陪審員は男性側の訴えを棄却するとともに、テイラーサンの反訴の主張を認め、1ドルの賠償を男性側に命じたというわけです。
なぜ、賠償金が1ドルであったかというと、賠償金目的ではく、 ”痴漢”被害に遭った事実と相手側に非を認めさせる事が目的だからです。
日本でも、こうしたケースはあり、1円の損害賠償を求める”1円訴訟”と言われています。
「出陳拒否」裁判の究極の目的もその点にあったわけですが、判決理由はほぼ全て原告側の主張が通り、「出陳拒否」の”違法性”が指摘されたにもかかわらず、一審判決は「1ドル(約110円)」どころか、「1円」も認められなかったため、控訴することにしたとのことです。