「裁判」の最近の状況について(4)
前アジアディレクターがオーナーのクラブにおける「出陳拒否」(4回のうちの3回分)は結審したわけですが、最終的に原告側は準備書面(7)まで、被告側は準備書面(6)までを提出しました。(※原告側はこの他、「証拠意見」も出しました)
ほぼ3年にわたる裁判となったわけですが、最後の最後にようやく、原告側と被告側で”見解”が一致したことがありました。
私から見れば、何とも情けない話に思えるのですが、それはTICAのショールール23.6.5の日本語訳についてです。
原告側は当初から、「日本で出回っている23.6.5の日本語訳には重大な誤訳がある」と指摘し続けてきました。
23.6.5はあくまで出陳者やエントリーされた猫の過去の言動に問題があった場合に適用できるものであり、「『ショーの運営に支障を来す恐れがある』など未来の予測される出来事には適用できない」と主張し続けてきたのです。
しかし、被告側は原告側のこうした主張を”無視”し続け、3年余りにわたり、”誤訳”のある日本語訳に固執し続けてきました。
実は、この点について、4月17日の第22回期日で裁判所から”注文”が付き、原告側、被告側双方が改めて日本語訳を出すことになったわけです。
そして迎えた6月5日の第23回期日--。
被告側は準備書面(6)の中で、「出陳者の過去の言動、加えて/又は、過去のエントリー時での言動が(この)協会の為にならない場合や、猫達の幸せ、又はクラブやそのショーに有害な場合」と定めているものであると、ようやく”修正”してきたのです。
私たちが裁判を起こしたことを今なお”糾弾”するメンバーがいるのは分かっていますが、一方で、もし裁判を起こされなければ、被告側がショールール23.6.5の”誤訳”を認め、”正しい”日本語訳に”修正”してくることなど決してなかったであろうことも事実です。
とは言え、ショールール23.6.5など、たかだか30の英単語に満たない、たった2行のルールであり、この訳し方を”正す”のに3年間も費やすなど、余りに”愚か”で”バカげている”としか思えません。
ショールール23.6.5に限って言えば、特別に難しい構文でも、難解な英単語があるわけでもなく、中学で学ぶ英文法の基礎さえ理解していれば、容易に正しく訳せる文章なわけです。
裁判を通じて、どこに問題の”根”があり、誰が”問題”なのかがはっきり分かることはとてもいいことだと思っています。
それぞれの肩書や地位、立場に応じた”資質”と”能力”を持つ人物が担わない限り、組織が正常化、健全化することは決してありません。