実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(22)
◆続・アクトに対する1年間の「活動自粛」提案について
原告側弁護士:「そういう会議を開催しなくても、メンバーから活動停止のようなことを求め
ることできるんですか」
前セクレタリー:「メンバーからじゃありません」
原告側弁護士:「じゃ、誰が?」
前セクレタリー:「ディレクターからです」(注1)
原告側弁護士:「ディレクターはどういう権限でそのような活動停止を求めることができるん
ですか」
前セクレタリー:「それは各クラブの要請があれば、それをちょっと聞いてみましょうという
ことになりますね」(注2)
原告側弁護士:「各クラブに対しては、どういう手続きで意向を確認したんですか」
前セクレタリー:「もう各クラブそのものは受けてる事態というのは飲み込んでましたか
ら、大体(注3)。文言がどういうふうだったかちょっと、僕、今ここではそら
で言えませんけれども、要するに先ほどから言ってる…」
原告側弁護士:「すいません、いいですか」
前セクレタリー:「はい」
原告側弁護士:「質問に答えて頂きたいんですけれども…」
前セクレタリー:「ええ、どうぞ」
原告側弁護士:「各クラブは会議をやって決めたのか、どういうことでこの活動停止を求め
ることを決めたんですか。やり方を聞いてるんです」
前セクレタリー:「アンケートを出しました」
注1)ここで言う「ディレクター」は、当時の元ディレクターです。前セクレタリーの証言によれば、「活動自粛」を求めたのは「元ディレクター」ということになっています。
注2)「各クラブの要請があれば、それをちょっと聞いてみましょうということにな」るという証言は不可解と言わざるを得ません。
各クラブの要請があったなら、まず、その「要請」自体に合理的な妥当性があるかどうかを判断すべきであり、右から左へ「ちょっと聞いてみましょう」となるはずがありません。
結果的に当時の元アジアディレクターにおいては、前セクレタリーの証言どおり「ちょっと聞いてみましょう」ということになったわけですが、元アジアディレクターは、どのような合理的な妥当性があったからアンケートしたかについては全く明らかにしていません。
注3)前セクレタリーは、「各クラブそのものは受けてる事態というのは飲み込んでましたから、大体…」と証言しましたが、実際は各クラブ代表、各ジャッジとも、何ひとつ事実関係を正確に把握していなかったと言えます。
もし、「飲み込んで」いた「事態」なるものがあったとしたなら、それは前セクレタリーや前アジアディレクターらが流布した、事実に基づかない”風説”であり、印象操作を施した邪推や臆測に過ぎませんでした。
そして、前セクレタリーや前アジアディレクターにおいて、そうした邪推や臆測を膨らませることになったのは、メーリングリストをよく読まず、表面だけなぞって事実を捻じ曲げて前セクレタリーと前アジアディレクターに伝えた人物がいたからに他なりません。
少なくとも、前アジアディレクター、前セクレタリーとも英語に堪能ではなく、メーリングリスト自体も読んでいないと証言しているわけですから、このメーリングリストの内容を伝えた人物が内容を正確に伝えていれば、もしかしたら現在のような大混乱にはなっていなかったかもしれません。
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