「a」か「the」か? 大文字か小文字か?
英語を知らないことがどれだけ愚かしい”惨禍”をもたらすかは、この猫界で起きていることを見れば明らかでしょう。
恣意的な誤訳や捻じ曲げた解釈が”横行”し、それが原因で何が起きているかは、Show Ruleの日本語訳を見れば明白です。
結局のところ、日本語訳が正しいと信じ込み、原文に当たる努力を怠る人が多くいると、それに付け込んで、恣意的な誤訳や捻じ曲げた解釈を通じて「印象操作」を施し、それによって「同調圧力」をかけようとする人物が後を絶たないというわけです。
前アジアディレクターは東京地裁での被告側本人尋問で、TICAのメーリングリストに関してつぎのようなことを証言していました。
「全部見たわけじゃない」「見たことは見たけど、全部翻訳したわけではない」「ほぼ同じことが書いてありましたから、字として」「英語で書いてあるのを見ましたということです」--。
これは英語ができない人にとっては似たような感覚かもしれません。
そして、そうしたことは猫界だけでなく、世間一般でも珍しくありません。
例えば、北朝鮮情勢に絡み、トランプ米大統領が空母を中心とする艦隊を朝鮮半島近くに向かわせたという報道--。
多くの日本人が、トランプ大統領がインタビューで語った「無敵艦隊を派遣した」というニュースに接したかと思います。
しかし、原文を確認すると、彼が言ったのは「We are sending an armada」だったのです。
辞書を引けばすぐ分かりますが、「the Armada」となっていれば、「スペインの無敵艦隊」を指しますから、「無敵艦隊」と和訳してもいいと思いますが、原文は「an armada」でした。
「an armada」は単に「大艦隊」を意味するに過ぎません。
「a」と「the」の冠詞の違い、そして単語が固有名詞か一般名詞かで、意味するところが全く違ってくるのです。
こうした点を含めて、しっかり和訳しなければならないにもかかわらず、猫界は長年にわたり、余りに杜撰でいい加減な和訳が”横行”しています。
趣味の世界だから、杜撰でいい加減でもいいのでしょうか?
趣味の世界のShow Rule、Standardだから、杜撰でいい加減な和訳でも許されるのでしょうか?
今、”夕刊”ブログで、「実録『出陳拒否』裁判、被告側証人尋問」シリーズを掲載していますが、この中でも改めて、恣意的な誤訳、捻じ曲げた解釈の問題が出て来ます。
和訳を鵜呑みにせず、しっかりチェックする習慣を身に着けないと、こうした”悪習”はなくなりません。
少なくともディレクター、セクレタリー、クラブ代表、ジャッジにあってはそれなりの英語力がなければ、同じような問題は形を変えて出続けるでしょう。
※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。