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2017年4月

2017年4月30日 (日)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(20)

◆続・日本のクラブが「不正に加担している」という主張について

原告側弁護士:「もう一度、伺いますけれども、どのクラブの存続に影響が出る可能性が
          あったんですか」


前セクレタリー:「日本のクラブ全体ですね。加担していないクラブ(注1)

原告側弁護士:「じゃ、存続に影響があるというのは、加担してないクラブがどうなるという
          ことをおっしゃってるんですか」


前セクレタリー:「具体的に?

原告側弁護士:「ええ」

前セクレタリー:「それはだから先ほど言ったように、クラブそのものの評判を落としたく
          ないがためです


原告側弁護士:「存続に影響が出るというのは、評判を落としたくないという意味ですか」

前セクレタリー:「もちろん、それもあります

原告側弁護士:「それもありますかどうかではなくて、存続に影響があるという内容をおっ
          しゃって頂けないので聞いているんですけれども、存続に…」


前セクレタリー:「ですから、評判を落としたくないということです(注2)

原告側弁護士:「じゃ存続に影響が出るというのは評判を落としたくないという趣旨ですね」

前セクレタリー:「そうです。プライドがありますからね(注3)

原告側弁護士:「メーリングリストには、具体的には何と書いてあったんですか。クラブの存
          続に影響が出る可能性について…」


前セクレタリー:「知りません(注4)

注1)前セクレタリーが言うところの「加担していないクラブ」がどのクラブを指すのか不明です。逆に「加担」しているクラブがどこなのかも、今なお不明です。

注2)前セクレタリーの日本語の使い方だと、「評判を落としたくない」=「存続に影響が出る」になるようですが、およそまともな感覚を持っていればあり得ない言葉の使い方と言わざるを得ません。

仮に、「評判を落としたくない」と思ったにしても、具体的にどのような「評判」があって、それがどのような形で落ちそうになっていたのかも、前セクレタリーは明らかにすることはありませんでした。

要は、「日本のクラブ全体」に、「存続に影響が出る可能性」があったという印操作をすることで、他のクラブの不安を煽り、アクト潰しの同調圧力をかけたということにほかならないでしょう。

注3)前セクレタリーが証言したところの「プライド」の中身もよく分かりません。もし、本当に「プライド」なるものがあったのなら、”動物虐待”まがいのショーなど決して手伝わなかったでしょうし、印象操作によって同調圧力をかけるような言動も取らないでしょう。

注4)メーリングリストで誰かが書いていたというならまだしも、要は「日本のクラブ全体」に「存続に影響が出る可能性」というのは、前セクレタリーの邪推や臆測の範囲を超えていないということを示した証言と言わざるを得ません。

2017年4月29日 (土)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(19)

◆続・日本のクラブが「不正に加担している」という主張について

原告側弁護士:「あなたの陳述書によると、日本のクラブの存続にも影響が出る可能性が
          あったということですが(注1)、それはどういう意味ですか」


前セクレタリー:「それはやっぱりクラブそのものがTICAで活動していく上で、そういうクラ
          ブだという烙印を押されるのが嫌だからですね


原告側弁護士:「そういうクラブというのは、どこのクラブのことですか」

前セクレタリー:「アクト・キャット・クラブです

原告側弁護士:「アクト・キャット・クラブのことを心配してくださったということですか」

前セクレタリー:「違います

原告側弁護士:「じゃ、どういうことですか」

前セクレタリー:「要するに、日本ではショーをやるにしても、全てTICAの承認を得て
          ショーをやっているわけです


          
ですから、別に日本だとか世界だとかという分け隔てなく、日本のクラブ
          としてやはりそれの評判というか、今までずっと培ってきたものがあるわ
          けですから、それの評判を落としたくないのは当たり前なことで、クラブと
          しての全体のけじめをつけようということだけです
(注2)

注1)前セクレタリーは「乙第16号証」として東京地裁に提出した「陳述書」で、「日本のクラブとしてもACCに対する何らかの対応をしなければ、日本のクラブの存続にも影響が出る可能性がある状態にまで至ってしまい」と書いていました。

注2)前セクレタリーは「評判を落としたくないのは当たり前なこと」、「クラブとしての全体のけじめをつけようということだけです」と証言しましたが、2015年4月の静岡市での”動物虐待”まがいのショーに関し、TICA本部は「1000ドルの罰金」と「1カ月のショー禁止」処分を主催クラブに科したわけですが、前セクレタリーはこの件について、「クラブとしての全体のけじめをつけようという」言動は取りませんでした。

アクトに対しては、「クラブとしての全体のけじめをつけよう」と言い出し、前アジアディレクターがオーナーのクラブに対しては見て見ぬふりをするのは、明らかにクラブに対する差別行為であり、許されるものではないでしょう。

しかも、静岡市での”動物虐待”まがいのショーに関して言えば、前セクレタリーはそのショーのショーコミッティーメンバーであり、直接関与し、積極的に手伝っていたわけですから、その責任も重いと言わざるを得ません。

子供のいじめで言えば、誰かをいじめる際に、「クラスとしてもけじめを付けなければ、他のクラスに示しが付かない」とか、「学年としてもけじめを付けなければ示しが付かない」とか、あるいは「学校としてもけじめを付けなければ示しが付かない」と言って、同調圧力をかけていじめの”2次被害””3次被害”を拡大するやり方と全く同じと言えます。

2017年4月28日 (金)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(18)

◆続・日本のクラブが「不正に加担している」という主張について

原告側弁護士:「それはどういう理由でけじめを付けることを求められるんですか」

前セクレタリー:「けじめをつけようというのは、それは社会的な問題ですね。TICAの理念
          からして、先ほどのショールールじゃありませんけども、ショールールとそ
          のものは別ですけれども、とにかくTICA会長がそれほどまでに危惧して
          いる、そういう状況をやはり日本としてもきちっとした形をつくんなきゃい
          けないということだけです


原告側弁護士:「繰り返しますが、TICAは4月29日のショーを問題にしないと決めたんです
          よね」


前セクレタリー:「そのとおりです(注1)

原告側弁護士:「その当時の年度で、ヨーロッパでも世界のベストキャットを熾烈に争われ
          ていたという事情があるのはご存知ですか」


前セクレタリー:「知りません

原告側弁護士:「そこでもベンガルと同じように非常にデッドヒートを演じたことによって、メ
          ンバーの中で軋轢が生じていたということをご存知ですか」


前セクレタリー:「知りません、私は…

原告側弁護士:「結構です。それで、批判の矛先が日本のクラブに向けられたということで
          すけれども
(注2)、それはTICA会長の発言のことを称して言っておられる
          んですか」


前セクレタリー:「ですから、私…

原告側弁護士:「言っておられるんですか」

前セクレタリー:「いや、もうそれとメーリングリストがこうなってるよという情報です(注3)

注1)TICAは4月29日のショーを問題にしないと決め」、前セクレタリーも「そのとおりです」と証言しているのに、なぜ問題になるのか全く理解できません。ひとえに、なんとしてでも「問題にしたい」人たちがいて、なんとしてでも「問題にする」ことで、アクト潰しを目論んだと思わざるを得ません。

注2)前セクレタリーは「乙第16号証」として東京地裁に提出した「陳述書」で、「日本の他のクラブも不正に加担しているかの論調となり、批判の矛先が日本のクラブ全体に向けられる事態になってしまいました」と書いていました。

注3)前セクレタリーはTICA会長の「TICA TREND」のメッセージを、「日本の他のクラブも不正に荷担しているかの論調となり、批判の矛先が日本のクラブ全体に向けられる事態になってしま」った根拠として証言しましたが、そのようなことは一切、書いてありませんでした。

そんなことが書かれていないにもかかわらず、あたかもそう書いてあるかのように話すことはアクトを”悪者”に仕立て上げる「印象操作」と言わざるを得ません。

また、TICAのメーリングリストについても、「日本の他のクラブも不正に荷担しているかの論調」はなく、「批判の矛先が日本のクラブ全体に向けられる事態になってしま」ったことをうかがわせる具体的なことが書いてある事実はありませんでした。

もちろん、第一義的には前セクレタリーに対し、「日本の他のクラブも不正に荷担しているかの論調となり、批判の矛先が日本のクラブ全体に向けられる事態になってしま」ったといった情報を伝えた人物に最も重い”罪”があると言えますが、それを確認せず、真に受けた前セクレタリーも立場上、それなりの重い責任があると思っています。

「裁判」なんて、大半の出陳者は全く無関係…

前アジアディレクターは、ショーカタログ(昨年12月17~18日)に掲載した「ご挨拶」の中で、「原告が被告の開催するショー等に参加するのはどうでしょうか?」「原告と被告が同席するのですから、楽しく活動できるはずがありません」と書きました。

現アジアディレクター(前セクレタリー)も同じ考えのようで、先週末のショーでは朝の”挨拶”で、同様の趣旨の話をしたと聞きました。

しかし、それはあくまで原告と被告の間のことであって、大半の出陳者やジャッジは全く関係ありません。

それに、私たち原告側は「楽しく活動できるはずがありません」なんて思っていませんから、そう思っているのは被告側の数人ということになるでしょう。

ショーはTICAのショーであって、ほとんどすべての出陳者は「原告主催のショー」だとか、「被告主催のショー」だとか意識して参加していないはずです。(※こうした関係のない人たちを「裁判」問題に巻きこもうとする被告側もいるようですが…)

「裁判」のことをショーに持ち込むような感覚は、まさに審査において”私情”や”属人的関係”などの”依怙贔屓”を持ち込むのと同じ構図であり、「出陳拒否」もそうしたクラブ風土のもとに起きたのではなかったでしょうか。

TICAのショーはあくまでTICAのショー、「裁判」は「裁判」としっかり区別できない人がいると、関係のない多くのメンバー、出陳者が巻き込まれることになり、TICAアジアそのものの評判と信用を落とすことにつながることをしっかり認識しなければならないと思っています。

少なくともアクトは、「裁判」の件をショーに持ち込んで出陳者やジャッジに陰湿な”圧力”をかけたり、他のクラブのショー開催を”妨害”したり、クラブ自体を潰そうと”画策”するようなことはしていません。

※本日も2本をアップす る予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月27日 (木)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(17)

◆続・日本のクラブが「不正に加担している」という主張について

原告側弁護士:「ちょっと整理して聞きますけれども…」

前セクレタリー:「どうぞ

原告側弁護士:「どこかのクラブが不正に加担したというふうに言われたんですか。まず」

前セクレタリー:「いや、ですから…

原告側弁護士:「それは言われてないんですね」

前セクレタリー:「言われてないです

原告側弁護士:「あなたの陳述書には、どこかのクラブが不正に加担したと言われたと書
          いてありますが、そこは誤りですか」


前セクレタリー:「いえ、結局、5月のショーが終わった後に、TICAの会長さんがコメントを
          出しています。要するに、前代未聞の苦情が殺到していると(注1)、世界
          から。劣悪な状況だと(注2)。スポーツマンシップは一体どこへ行ったん
          でしょうかねという(注3)、そういう論調です」

          「いわゆるそれは日本に対して発しているというふうに思いました(注4)
          ですから日本としても、メンバーの名誉がありますからね。日本のメン
          バーはそんなことに加担したいわけじゃないんですから(注5)、それに対
          してはやはりけじめをつけなきゃといけないということで(注6)、次のス
          テップに移ったわけです


原告側弁護士:「どこのクラブもそういう不正に加担していなかったのに、そういうことが
          あったとメーリングリストで言われたということで、アクトに対して何かけじ
          めを付けてもらおうと考えたということですか」


前セクレタリー:「そのとおりです

注1)「前代未聞の苦情」があったと書いてあったことは事実ですが、それが4月29日のアクトのショーに関しての「苦情」であるとの記述は一切ありません。また、具体的にどのような「苦情」であったかも、当時のTICA会長は明らかにしていません。

そして、メーリングリストの投稿に関しては、米国TICA本部に対する苦情、TICAボードの裁定に対する苦情が相当数あったことも事実です。

従って、前セクレタリーが「前代未聞の苦情が殺到している」として、それらがあたかも全て4月29日のアクトショーに関するものであるとの決め付けは、悪質な印象操作と言わざるを得ません。

注2)当時のTICA会長が日本についても、アクトのショーについても「劣悪な状況だ」と言及した事実はありません。


注3)少なくともアクトはTICAのルール通りにショーを開催し、猫の不正となるような「数の操作」もしていないわけですから、「スポーツマンシップは一体どこへ行った」のかと言われるようなことは一切ありませんでした。

注4)この証言がすべてを示しているのではないでしょうか。前セクレタリーが明らかにしたように、前セクレタリーが勝手に「
日本に対して発しているというふうに思」ったのであって、具体的な根拠や事実に基づいたものではなかったということです。

注5)前セクレタリーは「
日本のメンバーはそんなことに加担したいわけじゃないんですから…」と証言しましたが、そもそもアクトの4月29日のショーに関して、何か加担するような出来事などなかったのですから、「日本のメンバーはそんなことに加担したいわけじゃない」と流布するのは、印象操作を通じて不安を煽り、同調圧力をかけたことに他なりません。

注6)
「それに対してはやはりけじめをつけなきゃといけない」というのは、まさに「同調圧力」をかけた証拠となる証言でしょう。なぜ、なんのために、すべての日本のTICAメンバーが「けじめをつけなきゃいけない」というのでしょうか? 私には全く理解できません。

「TICAを訴えるべき」と本気で思っているのだとしたら…

現アジアディレクターは先週末のショーの朝の”挨拶”で、自分たちを訴えるのではなく、「TICAを訴えるべきだ」といった趣旨の発言をマイクで話していたと聞きました。

要は、私たちが「出陳拒否」について「プロテスト」したものの、TICAのボードが「No Action」にしたことについて言っているようですが、果たして「TICAを訴える」べきでしょうか?

第一義的に「出陳拒否」をしたのは現アジアディレクターのクラブであって(前アジアディレクターがオーナーのクラブもそうでしたが…)、TICA本部が「出陳拒否」したわけではありません。

ですから、直接”手を下した”人たちを訴えたとしても、何もおかしくないでしょう。

もうひとつ重要なのは、TICA本部は一連の「出陳拒否」に関して、拒否する正当な理由があったかなかったかについては何ひとつ事実認定していないのです。(※「出陳拒否」する正当な理由があったとも、なかったとも裁定を下していません)

しかも、TICA本部は日本の裁判所の判断を尊重し、裁判の結果次第で、ボード決議の見直しを検討する意向も示しているのです。

TICA本部が日本のクラブに対し、アクトクラブ員らの猫の「出陳拒否」を命じ、クラブ側がそれに従ったというのであれば、TICA本部を訴えることにもそれなりの合理性が見出せるかもしれませんが、そうではありませんでした。

こうして筋道立てて考えれば、自分たちを訴える前に「TICAを訴えるべきだ」という現アジアディレクターの主張がいかに筋違いで非常識なものであるかがご理解頂けるかと思います。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月26日 (水)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(16)

◆続・日本のクラブが「不正に加担している」という主張について

原告側弁護士:「じゃ、ちょっと質問しますけれども、あなたは数の操作がされていたと考え
          ているんですか」


前セクレタリー:「考えてます

原告側弁護士:「数の操作というのはどういうことですか」(注1)

前セクレタリー:「いわゆる本来一般の、一般のというかずっと出てこなかった猫を数を増
          やすために出陳依頼をするわけですよね。ただそれだけです
(注2)


原告側弁護士:「出陳依頼してはいけないという決まりがあるんですか」

前セクレタリー:「ないです

原告側弁護士:「そうすると不正に加担しているいう論調は正しいんですか」

前セクレタリー:「まぁ、実を言うと、日本の私たちよりも外国のメンバーの方がいろんな情
          報を知っていたみたいですね(注3)。実は僕はそのときにそう思いまし
          た。私が得ている情報よりも、いろんな意味で私が知らない情報を向こう
          がメーリングリストに書いてきたようです
(注4。それは僕自身は直接、
          見てないんですけど、人伝にそういうことを聞きました


注1)「数の操作」というのは、エントリーされていないのに、あたかもエントリーされていたかのようにキャットカウントに含めたり、同じ猫を違うナンバーで記載しておき、同じリングで2回、3回と審査を受けさせてキャットカンウトを増やしたりする行為を言いますが、そうしたまさに「不正」とされる行為は、アクトのショーでは一切、ありませんでした。

注2)猫の数を増やすためでも、そうでなくても、「ずっと出てこなかった猫」に「出陳依頼をする」ことが「数の操作」と証言する前セクレタリーの考えは全く理解できません。

注3)前セクレタリーは「日本の私たちよりも外国のメンバーの方がいろんな情報を知っていたみたいですね」と証言しましたが、そのような事実はありません。

外国のメンバーが知っている情報は日本のメンバーが伝えたものか、外国のメンバーが邪推や臆測をもとに、あたかも事実であるかのように装って発言しているに過ぎません。


注4)メーリングリストでの投稿の中に、正確な事実関係に基づいて、正確に事実を把握した上で書いた投稿はありませんでした。少なくとも4月29日のアクトのショーに関しては、臆測に臆測を重ねたり、疑惑を前提に勝手な邪推で決め付けたりした発言ばかりでした。

裁判を起こす権利、裁判を受ける権利

先週末のショーで現アジアディレクターは、自身が訴えられたことについて、「弱い者から搾取しようとするとはとんでもない」みたいなことを話していたと後から聞いて、思わず吹き出してしまいました。

裁判所への訴えは、国民の正当な権利(日本国憲法32条)に基づくものであり、訴えられるようなことをしたから訴えられただけであり、裁判所が損害賠償を命じたなら、それに従って原告側に支払うのが法治国家に生きる国民の義務でしょう。

裁判を起こされたことで、「弱い者から搾取しようとするとはとんでもない」なんていう筋違いな”屁理屈”は聞いたことがありません。

そもそも、”強い”立場を利用して「出陳拒否」をしたり、「プロテスト」したりすることこそ、”弱い者いじめ”であって、私たちはTICAのルールを悪用して不当ないじめや嫌がらせを受けているから、裁判所に公正な判断をお願いしたに過ぎません。

今なお、「裁判を起こす方が悪い」みたいに言う人が少なからずいるようですが、それもまた、日本国憲法を否定し、いじめの”2次加害者”として加わっていることを意味します。

第一義的には、趣味の世界であるかないかにかかわらず、まず人として裁判所に訴えられるようなことをしないのが基本でしょう。

それに、「訴額」はあくまで「請求額」であって、民事訴訟において原告側の「請求額」どおりに損害賠償が認められることなど、まずあり得ないのです。

もし、「訴額」に怯えているのだとしたら、それは世の中の一般常識に欠ける感覚の持ち主であることを自ら示しているに過ぎないと思われても仕方ないでしょう。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月25日 (火)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(15)

◆日本のクラブが「不正に加担している」という主張について

原告側弁護士:「日本のクラブが不正に加担している論調になったいうふうにあなたはおっ
          しゃっていますけれども、具体的にはどういうことをメーリングリストで言わ
          れたんですか」


前セクレタリー:「だから、私が友人たちからメールをもらって、要するに日本のクラブも加
          担しているように言われてますよということを情報を得ました
(注1)

原告側弁護士:「じゃ、日本のクラブが加担しているというのはどういうことなんですか」

前セクレタリー:「要するに、自分たちのベンガル猫が2番になってしまったと。で、1番に
          なったのはおかしいじゃないかという非難がやまなかっただけなんですよ
          ね、単に。単にそれだけなんです
(注2)

原告側弁護士:「その非難は正しいとあなたはお考えですか」

前セクレタリー:「まぁ、1番になってもいいんじゃないかというのをずっと思ってましたか
          ら、困ったもんだなと思ってました


原告側弁護士:「1番になってもいいぐらいあなたがご覧になっていい猫だったとは思って
          おられるんですか」


前セクレタリー:「思ってません

原告側弁護士:「じゃ、なんで1番になってもいいと思ったんですか」

前セクレタリー:「要は、キャットショーというのは、それジャッジが選ぶもんですから、どの
          猫が1番になってもおかしくないんですね(注3)。ジャッジの主観ですから
          (注4)」。

          「いわゆるスタンダードはあっても、最終的にはジャッジが主観でやるわ
          けなんで、どの、出陳してるメンバーは誰もが1番になりたくて出すんです
          よ(注5)

                     「ですから、1番になった猫に対してはみんなお祝いするんです。おめでと
          うということで。だから別に1番なってよかったなと。やっちゃったねという
          感じだったんですね。やっちゃったねと言うのは、数の操作が何となく聞 
          こえてきたんで。先ほど言った75頭というね。だから


注1)第一義的には、事実と異なる情報を前セクレタリーに伝えた「友人たち」に一番大きな問題があると言えます。しかし、それを事実確認せず、真に受けた前セクレタリーも、セクレタリーという立場に鑑みれば大きな問題があったと言えるでしょう。

注2)
前セクレタリーは「要するに、自分たちのベンガル猫が2番になってしまったと。で、1番になったのはおかしいじゃないかという非難がやまなかっただけなんですよね、単に。単にそれだけなんです」と証言しましたが、それがどこでどうなると、「日本のクラブが不正に加担している論調になった」というふうに言えるようになるのか、全く理解できません。

単に、「日本のベンガル猫が1番になったのはおかしいじゃないかという非難がやまなかった」と言えばいいだけの話なのに、それを「
日本のクラブが不正に加担している論調になった」と言い換えて流布したのは、まさにアクトを悪者扱いするための印象操作をし、アクトに対して同調圧力をかけた証左と言えるでしょう。

注3)
極めて大きな疑問を抱かざるを得ない証言です。私はTICAの「Standard」に基づいて「1番になるべき猫が1番になるべきだ」と考えています。

注4)ジャッジは測定器やロボットではないので、主観が入ることは否めませんが、「Standard」に基づく部分を最大限にして、「主観」が入り込む余地を極力小さくする努力を怠っては、公平、公正、中立的な審査は望めないと思っています。

注5)前セクレタリーの周囲のメンバーは「誰もが1番になりたくて出す」のかもしれませんが、私は違います。

「誰もが1番になれればいいな…と思って出す」というのであれば理解できますが、2番でも3番でも、ファイナルに残らなくても、「スタンダード」に基づいて正当に評価された結果であれば満足ですし、それによってこそ改善努力が促されると考えています。

現アジアディレクターに対する2つの「訴訟」

一昨日のショーが始まる前、現アジアディレクターは「訴状」が入った2つの封筒を振りかざしながら、「裁判」について滔々と話していたとのことですが、それぞれの第1回期日が決まっています。

現アジアディレクターのクラブによる2014年4月ショーと11月ショーの「出陳拒否」に関する第1回期日は5月29日(月)午後1:30~、東京地裁615号法廷で開かれます。

また、TICAの「プロテスト」の仕組みを悪用した嫌がらせに対する第1回期日は6月7日(水)午前10:00~、東京地裁631号法廷で開かれます。

「出陳拒否」に関しては、拒否するに当たって正当な理由があったのかどうか、ショーコミッティーによる手続きが適正に行われたかどうかなどが争われる見通しです。

現アジアディレクターらが2014年3月11日にTICA本部に申 し立てた「プロテスト」を巡っては、「プロテスト」するだけの正当な理由があったのかどうか、申し立て手続きは適正であったかどうかなどが争われることになります。

ショー会場で現アジアディレクターがアナウンスした通り、すでに訴状は被告側の手元に届いているわけですから、被告側は第1回期日までに「答弁書」を提出することになるかと思います。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月24日 (月)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(14)

◆続・アクトに対する「世界中のクラブ」からの「批判」なるものについて

原告側弁護士が「乙第16号証」の「陳述書」の3頁の5項を示す。

原告側弁護士:「3ページ目のアラビア数字の5項になりますけれども、世界中のクラブから
          の非難は一向に止まずというふうに書いてありますが(注1)、これはどこ
          のクラブのことですか」


前セクレタリー:「それはクラブ、間違えですね。それはメンバーですね(注2)

原告側弁護士:「じゃ、どういうメンバーが非難したんですか」

前セクレタリー:「それは誰が、というわけではなくて、メーリングリスト上で炎上していると
          いうことがいろいろ情報が入ってきまして、そのことを書いただけです

          
(注3)

原告側弁護士:「あなたはメーリングリストを読んだんですか」

前セクレタリー:「読んでません

原告側弁護士:「非難されているのは誰から聞いたんですか」

前セクレタリー:「先ほど言ったように、私のところにメールが来ました。さらに来てます。
          もう何度も来てました


原告側弁護士:「何という内容のメールですか」

前セクレタリー:「要するに、いまだに非難がされてますということですね

原告側弁護士:「しかし、それは4月29日ショーは問題がないということで決まったんですよ
          ね」


前セクレタリー:「決まってます

原告側弁護士:「決まったけれども、そういう方がいたということですか」

前セクレタリー:「そういうことです

注1)前セクレタリーは「乙第16号証」として東京地裁に提出した「陳述書」で、「世界中のクラブからの非難は一向に止まず、むしろ日本の他のクラブにも不正に荷担しているかの論調となり、批判の矛先が日本のクラブ全体に向けられる事態になってしまいました」と書いていました。

注2)証人尋問の冒頭、被告側弁護士は「乙第16号証」の「陳述書」を前セクレタリーに示し、「ここに書いてある内容で、どこか訂正する箇所はありますか」と聞かれ、前セクレタリーは「ございません」と証言していました。

注3)前セクレタリーは、人伝に聞いた「メーリングリスト上で炎上しているということがいろいろ情報が入ってきまして、そのことを書いただけ」と証言しましたが、自ら事実確認することもなく、どうして裁判所に提出する「陳述書」において、「明らかに問題のあるキャットショーを運営し、TICA本部を初め世界中のクラブから批判を受けている」とか、「世界中のクラブからの非難は一向に止まず」と断定調で陳述できるのか、全く理解できません。

「出陳拒否」裁判、まだ「結審」してませんけど…

昨日のショーが始まる前、アジアディレクターが唐突に朝の”挨拶”とも”演説”とも受け取れる話をしたことに驚かれた出陳者も多かったと思います。

ディレクター選挙の時もそうでしたが、「ショー」と”ポリティカル”な事柄は切り離して考えるべきであり、ショー会場でマイクを持って何か話すにしても「TPO(Time、Place、Occasion」をわきまえて話すべきであると主張をし続けてきただけに、残念でなりません。

しかも、事実に基づいてみなさんに伝えるならまだしも、全く事実でないことをマイクを使ってアナウンスすることは、アジアディレクターとしてあってはならないはずです。

前アジアディレクターがオーナーのクラブにおける3回分の「出陳拒否」の裁判はまだ、「結審」していません

アジアディレクターは「結審して2カ月後に判決が出る」かのように話したようですが、そのような事実はなく、「判決日」は決まっていません

被告側の主張の論理展開に今なお不明な点があることなどから、さらにもう1回期日を設けて確認することになり、6月5日(月)に次回期日を設けることになりました。

また、被告側が20日(木)に提出した被告側「準備書面(5)」には、事実と異なる主張がいまだに少なからずあり、原告側としては次回期日にお いて反論をするとのことです。

というわけで、次回期日で「結審」すれば、7~8月にも「判決」というスケジュールになりそうです。

アジアディレクターは、前アジアディレクターのクラブの「出陳拒否」の当事者ではないわけですから、何か話すとしても自らしっかり事実確認した上で話すべきでした。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月23日 (日)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(13)

◆アクトに対する「世界中のクラブ」からの「批判」なるものについて

原告側弁護士:「陳述書によると、○○さん(アクトクラブ員)の猫が年度1位になったことに
          ついて、世界中のクラブから批判があったということですけれども
(注1)
          具体的にはどこのクラブが批判したんですか」

前セクレタリー:「すいません。その前の質問、ちょっと付け足していいですか?

原告側弁護士:「いや。いいです。結構です」

前セクレタリー:「その前の質問、ちょっと付け足さなきゃいけないんですが…

裁   判   官:「質問に答えるだけになりますんで、もういいです。付け加えるのなし」

原告側弁護士:「繰り返します」

前セクレタリー:「
もう一度、言って下さい

原告側弁護士:「この陳述書によりますと、世界中のクラブから批判があったというふうに、
          非難があったと書いてあるんですけれども」

前セクレタリー:「
メンバーからですね

原告側弁護士:「いや、メンバーじゃない。クラブから非難があったと書いてあるんですが、
          具体的にはどこのクラブが非難したんですか」

前セクレタリー:「
世界中のメンバーからという認識ですので、どのクラブかというのは自
          分の中では分かりません
(注2)

注1)前セクレタリーは「乙第16号証」として東京地裁に提出した「陳述書」で、「屋和田さん、○○さん(アクトクラブ員)は、明らかに問題のあるキャットショーを運営し、TICA本部を初め世界中のクラブから批判を受けている」、「世界中のクラブからの非難は一向に止まず…」と書いていました。

注2)これは、虐めや嫌がらせの際に使われる「印象操作」と「同調圧力」の典型例です。「みんながあなたを嫌っている」「みんながアクトを非難している」など、あたかも「世界中」がそう思っている(そうしている)かのような印象を与え、それに同調しないと仲間はずれになるとの圧力をかける構図が見て取れます。

そもそも、個別の「メンバー」からの「非難」なのか、それとも「クラブ」として、どこかのクラブが「非難」声明を出したのかを、全く区別しないで話すのも「印象操作」と「同調圧力」の典型と言えるでしょう。

2017年4月22日 (土)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(12)

◆続・2014年6月に開催されたという”緊急会議”なるものについて

原告側弁護士:「この会議で、アクト・キャット・クラブの4月29日ショーについてどういうこと
          が話し合われたんですか」


前セクレタリー:「30日前ルールがあって(注1)、それに関して若干の質疑応答がありまし
          た。ただし、アクト・キャット・クラブは事前に副会長に根回しをして、き
          ちっと了解をもらってますよということも出ました(注2)。それで別にその
          会議上では、それに対して問題になるようなことはありませんでした


原告側弁護士:「そうすると、この会議でアクト・キャット・クラブの4月29日ショーについて何
          か議決が行われたとか
(注3)、話し合いが行われたということはないと
          伺ってよろしいですか」


前セクレタリー:「ないですね

注1)「30日前ルール」という名前のルールはTICAにはありません。アジアリジョンの一部のメンバーが勝手にそう言っているだけであり、海外のTICAメンバーに確かめても、目を丸くして「何のことでしょう?」と不思議がると思います。

要は、当時のショールール22.4.1に「ショー開催初日の30日前までにショーライセンスが発行されていなければ…」という文言が書いてあったことから、あたかもこのルールが「30日前までにショーライセンスの申請をしておかねばならない」ことを規定したルールであるかのように勘違いしたメンバーがいたということに過ぎません。

注2)アクトが”30日前ルール”について、TICA副会長に「根回しをし」た事実はありません。従って副会長から「きちっと了解をもらっ」た事実もありません。

アクトがTICAルール委員会に照会したのは、アクトが4月29日(月・祝)にショーを開くとなると、その週末の別のクラブのショー(2 Days)を含めて3日連続になり、いわゆる”Weekendルール”に抵触することになるが、問題はないかということでした。

これに対して、TICAルール委員会からは、「いわゆる”Weekendルール”は週末のショーに関する規定であり、4月29日(月・祝)は新しい週でなので問題はない」との回答が来ました。

TICAのルール上、会長・副会長に根回ししたから、ショーが開催できるようになることはありませんし、副会長が「了解」することもありません。アクトはショー開催上、問題となりそうな点について、事前にルール委員会に照会し、ルール委員会から「”Weekendルール”については問題ない」との見解を得たに過ぎません。

アクトのショーマネジャーはこの見解を受け、当時のアジアディレクターにその旨を伝えた上で、オルタネイティブショーの開催の承諾を求め、当時のアジアディレクターが承諾したというのが事実です。

注2)前セクレタリーは「乙第16号証」として東京地裁に提出した「陳述書」で、アクトに対し「1年間の活動停止を求める議題の提案をしました」「この結果、同提案に賛成のクラブ8、反対のクラブ1、回答ない・棄権のクラブ4となりましたが、議決自体には効力はない」と書いていました。

2017年4月21日 (金)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(11)

◆2014年6月に開催されたという”緊急会議”なるものについて

原告側弁護士:「あなたの陳述書には6月中旬に日本の各クラブ代表が集まって対応に関
          する緊急会議を開いたというふうにありますが
(注1)、これは6月16日に
          開いた会議ということでよろしいですか」

前セクレタリー:「
そうです

原告側弁護士:「これは4月ショーを問題とするために、わざわざ招集した会議ですか」

前セクレタリー:「
違います

原告側弁護士が「どういう会議ですか」

前セクレタリー:「いわゆるクラブ代表者及びジャッジミーティングというのは、歴史的に
          ずっと行われてたことで、確か4月29日のショーの前に、もう会議やりま
          しょうということは決まっていたと思います


原告側弁護士:「そうすると緊急会議ではないですね」

前セクレタリー:「まぁ緊急と言うか、そうですね。現実には緊急ではないですね
(注2)

原告側弁護士:「アクト・キャット・クラブの4月29日ショーを問題とするために緊急に招集し
          た会議ではないということでよろしいですか」

前セクレタリー:「そのための問題ではありません


注1)前セクレタリー(現アジアディレクター)は「乙第16号証」として東京地裁に提出した「陳述書」で、「平成25年4月29日のショーに出陳された猫の数が非常に多かったことに加え、TICAのショールールにも違反しているとの抗議がありました」「そこで、平成25年6月中旬に日本の各クラブ代表者が集まって対応に関する緊急会議を開きました」と書いていました。

注2)もし、この証人尋問が行われなければ、「緊急会議」なるものが開かれたということが流布され、多くのTICAアジアメンバーがそう信じ込まされてしまったことでしょう。

こうした「印象操作」が平然と行われているところに、TICAアジアの組織風土を蝕む原因があると思っています。

長年にわたり放置して来た”ツケ”

虫歯でも病気でも、「何でこんなになるまで放っておいたのですか?」と医者に言われることがあります。

長年にわたり放置して来た”ツケ”が回ってきた例は枚挙にいとまがありません。

世界情勢に目を転じれば、北朝鮮問題も全く同じと言えるでしょう。

核弾頭を10~25発も保有すると言われるまでになり、今や世界最大級の生物兵器やサリンなどの化学兵器の大量保有国にまでなってしまっていると伝えられています。

「何でこんなになるまで…」という思いは、小さな趣味の世界でも同じです。

「所詮はひとごと…」と見て見ぬふりを重ねて来た結果が、今のような状況を招いたと言えるでしょう。

米国の北朝鮮への対応を見れば明らかですが、放置すれば放置するだけ(米国的には”戦略的忍耐”を重ねて来たようですが…)、対処する選択肢は限られ、抜本的な解決にはより過激で、よりリスクの高い方法しかなくなって行きます。

虫歯に話を戻せば、普段から虫歯にならないような努力をし、小さな虫歯のうちに治療すれば、神経を抜いたり、歯を抜いたりしなくて済むわけです。

趣味の組織においては、ひとりひとりができる範囲で声を上げ、”自浄作用”を働かせなければ、組織としての”健康状態”を保つことはできません。

もし、「何でこんなになるまで放っておくことになってしまったのか?」という”自覚”があるのであれば、長年にわたり放置して来た”ツケ”をひとりひとりが払う覚悟が必要なのだろうと思います。

決して、「我関せず」を決め込んでいて状況が良くなることはありませんし、誰か良くしてくれるだろう…という”他力本願”でも良くなることはないのですから…。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月20日 (木)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(10)

◆続・4月29日アクトショーに対する米国BGオーナーらからの「プロテスト」について

引き続き、Show Rule 22.4.1についての尋問が続く。

原告側弁護士:「このルールに抵触するとして、ポイントを獲得させられないという措置を
          取られたショーがほかに何かあることを知っていますか」

前セクレタリー:「
知りません

原告側弁護士:「そうすると、4月29日のショーでタイトルポイントを与えると決めたのは
          TICAではないですか」

前セクレタリー:「
そのとおりです(注1)

原告側弁護士が「タイトルポイントをTICAが与えると決めたのに、このショーの開催につい
          てアクト・キャット・クラブに何か責任があるんですか」

前セクレタリー:「
私たちは当初、ないと思ってました

原告側弁護士:「ないと思ったんですね」

前セクレタリー:「
はい(注2)

注1)当時のアジアディレクターがボードにおいて、どのような発言をしたか分かりませんが、少なくともアクトの方からアジアディレクターやボードメンバーに対し、「ポイントを無効にしないで欲しい」と要請したり、懇願したりした事実は一切ありません。

もし、アクトが働きかけて、その結果、TICAのボードが22.4.1の規定に反して、参加した猫のポイントを認めた(=無効にしなかった)のであれば、アクトにも責任はあるかと思いますが、全ての判断はアクト抜きで行われたものでした。

注2)そもそも、もし、問題がある、あるいは問題がありそう(=問題が起きそう)だと思ったのであれば、当時のアジアディレクターがショーの開催を認めなければ良かっただけの話でした。

なぜなら、TICAのルールでは、オルタネイティブフォーマットでショーを開催する場合、リジョナルディレクターの事前承諾がなければならないからです。

アクトも当然のことながら、当時のアジアディレクターにオルタネイティブフォーマットでショーを開催する旨を伝え、承諾を得たからこそ、TICA本部にショーライセンスの申請をしたのでした。

猫界も”戦略的忍耐”の時代は終わった?

北朝鮮情勢に絡み、改めてクローズアップされているのが「戦略的忍耐(strategic patience)」なる言葉です。

米国のペンス副大統領は、過去の米政権が「戦略的忍耐」の政策をとるなかで、「北朝鮮は核やミサイルの実験を続けてきた」と指摘。「北朝鮮に対する「『戦略的忍耐』の時代は終わった(Era of strategic patience was over)」と述べました。

猫界にあっても、この十数年、それなりの”自浄作用”が働くことを期待していたメンバーも多かったかと思います。

単に「我関せず…」を決め込んで、見て見ぬふりをしていた人いれば、”戦略的忍耐”の精神を持って状況が少しでも改善するのを見守っていた人もいたでしょう。

しかし、猫界に「戦略的忍耐」があったとして、その時代は終わったのではないでしょうか…。

クラブの”私物化”や審査における度を超した”忖度”や”斟酌”、特定のクラブや出陳者に対する”脅し”や”いじめ””嫌がらせ”の常態化など、自浄作用が働くどころか、むしろ証拠さえ押さえられなければ構わないかのように、水面下では激しさを増しています。

猫界のルールを捻じ曲げて解釈し、ルールを悪用していじめや嫌がらせをするメンバーがいて、いつまで経っても自浄作用が働かない以上、司法判断を仰ぎ、その司法判断によって浄化し、正常化していくしか方法はないでしょう。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月19日 (水)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(9)

◆続・4月29日アクトショーに対する米国BGオーナーらからの「プロテスト」について

原告側弁護士:「22.4.1というのは、ショー開催初日30日前までにショーライセンスが発行さ
          れていなければ、猫はショーに出陳しても、リジョナル賞、インターナショナ
          ル賞やタイトルポイントを獲得できないというルールなんですけれども、こ
          の規定に抵触するとどうなるんですか」


前セクレタリー:「当然、そのショーで獲得したポイントは無効になりますから、善意で出
          陳した出陳者に多大な迷惑がかかります。ですから、恐らくTICAはその
          ようなことをさせなかったんじゃないかというふうに思ってます
(注1)

原告側弁護士が「22.4.1に抵触するというか、30日前にライセンスが発行されないショーと
           いうのは、アクトのショーだけだったんですか」


前セクレタリー:「それは詳しく知らないですね。ただ、たぶんあっただろうということは言
          われてます
(注2)

原告側弁護士:「ほかにもそういう形で開催されたショーがあっただろうということですね」

前セクレタリー:「そうですね。世界中のTICAのクラブがやってますから、どっか落ち度は
          あったはずです


原告側弁護士:「そうであれば、22.4.1というのは厳密には運用されてなかったということで
          すね」


前セクレタリー:「おっしゃるとおりです(注3)

注1)Yahoo Group Mail 「TICA Members」の投稿では、TICAのボードがルール通りに22.4.1を適用しなかったことが批判されていました。TICAが22.4.1を自ら定めたルール通りに適用していれば、米国のBGが逆転で2位になることはなかったわけですから、そもそもの混乱を招いたのはTICA本部の判断だったこととも言えます。

TICA本部がどうして自らが定めたShow Ruleを破るような判断をしたのか、公式発表がないので分かりませんが、前セクレタリーの証言(「善意で出陳した出陳者に多大な迷惑がかかります」)も疑問と言わざるを得ません。

なぜなら、TICA本部が22.4.1を自ら破る判断を下したことで、世界のアワードランキングが変わり、それで「多大な迷惑」を被った数多くの欧米出陳者が居たことも事実だからです。

仮に、米国TICA本部の判断の理由が前セクレタリーの証言通りだったとしても、欧米の出陳者に「多大な迷惑」をかけているわけですから、正当な理由とは言えないでしょう。

注2)当時のTICA会長はメーリングリストにおいて、22.4.1に抵触したクラブ一覧を投稿しており、半年の間に全世界で30を超えるショーが該当していたかことが判っています。

もし、前セクレタリーに「メーリングリストが大変なことになってます」と伝えた人物が本当に全ての投稿を読んでいたなら、この部分を読み落とすはずがありませんし、アジアリジョンではアクトの他に3つのクラブ(うち日本では2つのクラブ)で該当していたわけですから、セクレタリーに伝える責務があったと言えます。

なぜ、日本の他の2つのクラブにおける22.4.1の問題は見過ごされ、アクトだけ執拗に”やり玉”に挙げられるのか、とても疑問に感じます。

注3)この証言が全てを物語っているのではないでしょうか。米国TICA本部がShow Rule 22.4.1を「厳密に」「運用」してこなかったことが問題なのであり、それを長年にわたり放置してきた責任は米国TICA本部にあるのではないでしょうか。

猫界にもあるある? ”red line”

ここのところ頻繁に耳にする英語のひとつに「red line」という言葉があります。

「越えてはならない一線」を意味し、国際政治の場では平和的解決から軍事的解決へと移るその一線を指します。

シリアや北朝鮮情勢に関して、トランプ米大統領が頻繁に口にする言葉ですが、小さな猫の世界であっても、やはり「red line」はあるでしょう。

”動物虐待”まがいのショーを開くこと、ルールを捻じ曲げて解釈した「出陳拒否」、出陳者に対する執拗ないじめや嫌がらせ、印象操作によるレッテル貼りや同調圧力--。

1回や2回のちょっとした”意地悪”程度なら許せたとしても、それが継続的かつ執拗であるなら、やはりある時点で「red line」を超えたことになるでしょう。

これまでは、たとえどんな事が起きても、「所詮は趣味の世界の出来事…」として”泣き寝入り”を強いられていたかもしれませんが、「red line」を超えた言動を見て見ぬ振りをし続けていいわけがありません。

かといって、トランプ政権のように平和的な解決が望めないなら力(軍事力)によって達成することなど、趣味の世界にあってはあり得ません。

本当に「red line」を超えたかどうかを含めて(※「red line」を超えていなかったのであれば、原告の訴えは棄却されるでしょう)、司法に判断を委ねるのは、趣味の世界にあって究極の平和的解決の唯一の手段と言えるのです。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月18日 (火)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(8)

◆4月29日アクトショーに対する米国BGオーナーらからの「プロテスト」について

原告側弁護士:「あなたは陳述書において、アクトの4月29日ショーが以下のショールール
          22.4.1にも違反しているという抗議がありましたというふうに書いておられ
          ますけれども
(注1)、その抗議は誰からのもので、誰宛ての抗議ですか」

前セクレタリー:「私の陳述書にそれ書いてあります?

原告側弁護士が「乙第16号証」の2頁の下から2段落目を示す。

原告側弁護士:「ええ。じゃ、陳述書を示します。ここですね。2ページ目の下から2段落目
          ですね」


前セクレタリー:「ああ、なるほど。分かりました。はい、分かりました。分かりました。その
          件ですね


原告側弁護士:「はい。これはどなたから、どなた宛ての抗議ですか」

前セクレタリー:「それは、いわゆるTICAに対してプロテストをかけたんですね。いわゆる
          苦情を申し立てたんです。それは


原告側弁護士:「誰がですか」

前セクレタリー:「聞いたとこによりますと、アメリカのメンバーだそうです。お名前はちょっ
          とマリー何とかというお名前まではちょっとはっきり覚えてません


原告側弁護士:「どういう方ですか」

前セクレタリー:「たぶん、ベンガルのブリーダーだと思います

原告側弁護士:「それは○○さん(アクトクラブ員)の猫に逆転された猫のオーナーとか、そ
          ういうことですか」


前セクレタリー:「それは確認していません

原告側弁護士:「22.4.1に違反しているということで(注2)、アクトのショーは無効になったん
          ですか」


前セクレタリー:「なりませんでした

注1、注2)米国BGオーナーらから「プロテスト」が申し立てられたのは事実ですが、TICAのボードでは「ルール違反はなかった」ということで、「No Action」となっています。そして、その「プロテスト」の中で、Show Rule 22.4.1については全く触れられていませんでした。

常識的に考えても、主催クラブがいつライセンスを申請して、米国TICA本部がいつライセンスを発行したかなど、主催クラブ以外のメンバーが分かるはずがないのです。

ちょっと考えても、米国BGオーナーらが、アクト4月29日ショーがShow Rule 22.4.1に違反していたとか、抵触していたとか言えるはずがないことが分かるかと思います。

【お知らせ】TICAブリードコミッティー選挙

今年はTICAの会長・副会長選挙と並んで、各ブリードコミッティーメンバー(任期3年)の改選期にも当たり、選挙が行われます。

ブリードコミッティーによっては早くも立候補者が出始めています。(※具体的な立候補者名は掲載しませんでした)

TICAのブリードコミッティーは以下の通りです。

•ABYSSINIAN/SOMALI:
•AMERICAN BOBTAIL (SH/LH):
•AMERICAN CURL (SH/LH):
•AMERICAN SHORTHAIR/WIREHAIR:
•AUSTRALIAN MIST:
•BENGAL (SH/LH):
•BIRMAN:
•BRITISH SHORTHAIR (SH/LH):
•BURMESE/BOMBAY:
•BURMILLA (SH/LH):
•CHARTREUX:
•CHAUSIE:
•CORNISH REX:
•DEVON REX:
•DONSKOY:
•EGYPTIAN MAU:
•EXOTIC SHORTHAIR:
•HAVANA:
•HIGHLANDER (LH/SH):
•HIMALAYAN:
•HOUSEHOLD PET:
•JAPANESE BOBTAIL (SH/LH):
•KHAOMANEE
•KORAT:
•KURILIAN BOBTAIL (SH/LH):
•LAPERM (LH/SH):
•LYKOI:
•MAINE COON/MAINE COON POLYDACTYL:
•MANX/CYMRIC:
•MINSKIN:
•MINUET (SH/LH):
•MUNCHKIN (SH/LH):
•NEBELUNG:
•NORWEGIAN FOREST:
•OCICAT:
•PERSIAN:
•PETERBALD:
•PIXIEBOB (SH/LH):
•RAGDOLL:
•RUSSIAN BLUE:
•SAVANNAH:
•SCOTTISH FOLD/STRAIGHT (SH/LH):
•SELKIRK REX (SH/LH):
•SERENGETI:
•SIAMESE/BALINESE/ORIENTAL (LS/SH):
•SIBERIAN:
•SINGAPURA:
•SNOWSHOE:
•SPHYNX:
•THAI:
•TONKINESE:
•TOYGER:
•TURKISH ANGORA:
•TURKISH VAN:

もし、ブリードコミッティーメンバーに立候補される方がいるようでしたら、TICA本部サイトの専用フォームから立候補手続きができます。
http://forms.logiforms.com/formdata/user_forms/17237_4346552/319171/page1.html?cachebust=5755

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月17日 (月)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(7)

◆続・TICAのメーリングリストの”炎上”らしき状況について

原告側弁護士:「○○さん(前セクレタリー)大変なことになってますよと言われたら、メーリ
          ングリストが炎上したことになるんですか」


前セクレタリー:「だから、メーリングリストが炎上していますという内容でした(注1)。た
          だ、その内容については細かく今、覚えていません。ただ、そういうメーリ
          ングリストが炎上してるということで、○○さん大変なことになってますよ
          というメールが来ました。ある方から


原告側弁護士:「じゃ、あなたはそれでどうしたんですか」

前セクレタリー:「それで△△さん(元アジアディレクター)とか、いわゆるディレクターの
          △△さん、それから□□さん(前アジアディレクター)、皆さんに相談しま
          した


原告側弁護士:「何を相談したんですか」

前セクレタリー:「連絡し合っただけです。事実関係

原告側弁護士:「事実関係を確認したんですか」

前セクレタリー:「皆さんの、まぁ私は直接メーリングリストは見てませんけれども、見てる
          方がいらっしゃって、それは間違いないということを確認しました
(注2)


原告側弁護士:「見てる方々は、全部メーリングリストを読んだとおっしゃったんですか」

前セクレタリー:「言ってましたね、はい

原告側弁護士:「メーリングリストは英語ですよね」

前セクレタリー:「英語です

原告側弁護士:「英語で全部、読んだってことですか」

前セクレタリー:「そうです

注1、注2)第一義的には、前セクレタリーに「大変なことになっています」と伝えた人物に大きな問題があると言えるでしょう。「炎上」していたという客観的な根拠を示さずに、あたかも「炎上」したかのように伝えたわけです。

お昼の「お弁当」なしショー、でもこの満腹感…

昨日のショーは、最近にしては珍しいお昼の「お弁当」なしショーでした。

とは言え、多くのクラブ員や出陳者が思い思いの食材や惣菜を差し入れし、ショー会場は朝から持ち寄りの”ブュッフェパーティ”さながらの光景が広がりました。

千葉県成田市の出陳者の方が作ってくれた「竹の子ご飯」は大人気で、昼前にすでに”売り切れ”状態に…。

白米はなんと、「ブランド米」6種類から選んで食べ比べられるという趣向を凝らしたものでした。(※プリンも使った砂糖の種類を変えて2種類あり、食べ比べできました)


Photo
《赤いボールの中は「北海道産のゆめぴりか」》

Photo_2
《おかず、お総菜類はこの3倍以上が並びました!》

おつまみ、お菓子、ケーキが次から次へと出てきてはところ狭しと並べられ、最後は小玉スイカも登場!

Photo_3
《4月にスイカなんて…と思っていたら、期待を裏切るとても甘くて美味しいスイカでした》

猫を運んでいる姿より、食べ物を運んで行ったり来たりする出陳者の方も少なからず見かけるほどでした。

ジャッジの方も2回、3回と、プレートいっぱいにお代わりされていたようです。

一方、ロゼットの代わりに、今回は”おさる”のぬいぐるみ…。

これがまた、押すとキーキー鳴くタイプも含まれていたようで、あちこちでサルの鳴き声も聞かれるジャングル感覚のショーでした(ちょっと誇張し過ぎました…)

2017年4月16日 (日)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(6)

◆続・TICAのメーリングリストの”炎上”らしき状況について

原告側弁護士:「メーリングリストの言語は何で書かれてるんですか」


前セクレタリー:「分かりません

原告側弁護士:「そうすると、メーリングリストというものをあなたは読まれてるんですか」

前セクレタリー:「読んでません

原告側弁護士:「読んでないの?」

前セクレタリー:「はい、読んでません

原告側弁護士:「読んでないのに、なぜ炎上していると分かるんですか」

前セクレタリー:「それは皆さんから聞いたからです(注1)

原告側弁護士:「例えばどういう方がどう言っていたんですか」

前セクレタリー:「固有名詞、出すんですか

原告側弁護士:「ええ、そうですね」

前セクレタリー:「まぁ、ちょっと個人のことがあるんで個人名名詞は出したくないですね

原告側弁護士:「じゃ、固有名詞は出さなくても結構ですが、何と聞いたかおっしゃって下さ
          い」


前セクレタリー:「だから先ほど言ったようにメールで、○○さん(前セクレタリー)大変なこ
          とになっていますよと…


原告側弁護士:「それだけですか」

前セクレタリー:「そうですね

(次回に続く)

注1)この後のやり取りでもはっきりしますが、要はTICAアジアにおける諸悪の根源は、誰かから聞いたことを自分で確かめもせずに、右から左へ真に受けるところにあります。

今回の件で言えば、”炎上”が本当かどうか、”炎上”と言えるのかどうかを、前セクレタリーが自分で確認しなかったところに大きな問題があったと言えます。

少なくとも、ディレクターやセクレタリー、TICA公認クラブ代表にあっては、誰かから聞いたことを鵜呑みにするのではなく、ひとつひとつ事実確認する必要があるでしょう。

2017年4月15日 (土)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(5)

◆TICAのメーリングリストの”炎上”らしき状況について

原告側弁護士:「TICAのメンバーのメーリングリストで○○さん(アクトクラブ員)の猫が世
          界一になったことについて抗議が殺到したというふうにおっしゃっています
          が
(注1)、それはいつごろのことですか」

前セクレタリー:「25年5月、いわゆるショーが終わった後の5月の中旬ぐらいだと記憶して
          ますが、友人から聞きました


原告側弁護士:「あなたがおっしゃっている炎上の最初のメールというのは、どういうもので
          すか」


前セクレタリー:「○○さん(前セクレタリー)さん、大変なことになってますが、ひと言目で
          すね
(注2)

原告側弁護士:「○○さん、大変なことになってますとメールに書かれたんですか」

前セクレタリー:「書いてました

原告側弁護士:「メール、あなたが言っている炎上したメーリングリストに載った最初の炎
          上のきっかけとなったメールは、どういうものかご存知ですかという質問で
          す」


前セクレタリー:「いや、それは知りません

原告側弁護士:「知らないと…」

前セクレタリー:「はい

原告側弁護士:「読んでないということですか」

前セクレタリー:「読んでません

(次回に続く)

注1)前セクレタリーは被告側弁護士との証人尋問のやり取りの中で、「世界のTICAメンバーからメーリングリストで非難の嵐になりました」と証言していました。

また、前セクレタリーが「乙第16号証」として東京地裁に提出した「陳述書」では、「TICAメンバーのメーリングリストがランキングへの結果への異議が殺到し、いわゆる『炎上』状態となる結果となりました」と書いていました。

注2)ここでも原告側弁護士と前セクレタリーのやり取りが噛み合いませんが、いずれにしても誰かが前セクレタリーにメールで「大変なことになってます」と連絡したことだけは確かでしょう。

そして、「何が」「どう」大変なことになっているのかが重要なのですが、この誰かも前セクレタリーもそれについては明確にすることなく、「大変だ」「大変だ」と騒いでいただけであることが、その後の状況からも見て取れます。

2017年4月14日 (金)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(4)

◆続・アクトの2013年4月29日のショーについて

原告側弁護士:「猫の数としてアクトのショーと余り変わらないとようですけれども、そうする
          と○○○(前アジアディレクターがオーナーのクラブ)のショーもあり得ない
          数の猫が出陳されていて、問題ありということですか」

前セクレタリー:「
それはシーズンによって猫の数ってのは違うんです

原告側弁護士:「じゃ、シーズンが違うから、2013年にはいけなかったけれども、2015年に
          は良くなったということですか」

前セクレタリー:「
違います

原告側弁護士:「じゃ、どういうことですか」

前セクレタリー:「2015年の静岡のショーというのは地方のショーです。地方というのはい
          わゆる東京ではなくて、例えばどの前には上田とか、地方に行ったショー
          というのは地方特有の猫、いわゆる東京では出て来ない猫がたくさん出
          るんです。しかも地方で抱えているブリーダーさんが、地方ならば出すと
          いう状況がありますから、たくさんのショーにキャットが出てもおかしくあ
          りません
(注1)

原告側弁護士:「東京なら出ないけれども、静岡なら出てもおかしくないということですか」

前セクレタリー:「
そうですね

注1)東京のショーと地方のショーというように、ステレオタイプで判断できないのはみなさんもご存知のとおりです。地方と言っても、色々ありますし、地方でも場所によってはとても少ないこともあります。

従って、一般論として「地方に行ったショーというのは地方特有の猫、いわゆる東京では出て来ない猫がたくさん出るんです」「地方ならば出すという状況があります」というのは事実と異なる証言と言えます。

それに、ここのところの状況を見れば明らかなように、静岡でも上田でも「
東京では出て来ない猫がたくさん出」て来るといった傾向はなくなりつつあります。

「a」か「the」か? 大文字か小文字か?

英語を知らないことがどれだけ愚かしい”惨禍”をもたらすかは、この猫界で起きていることを見れば明らかでしょう。

恣意的な誤訳や捻じ曲げた解釈が”横行”し、それが原因で何が起きているかは、Show Ruleの日本語訳を見れば明白です。

結局のところ、日本語訳が正しいと信じ込み、原文に当たる努力を怠る人が多くいると、それに付け込んで、恣意的な誤訳や捻じ曲げた解釈を通じて「印象操作」を施し、それによって「同調圧力」をかけようとする人物が後を絶たないというわけです。

前アジアディレクターは東京地裁での被告側本人尋問で、TICAのメーリングリストに関してつぎのようなことを証言していました。

「全部見たわけじゃない」「見たことは見たけど、全部翻訳したわけではない」「ほぼ同じことが書いてありましたから、字として」「英語で書いてあるのを見ましたということです」--。

これは英語ができない人にとっては似たような感覚かもしれません。

そして、そうしたことは猫界だけでなく、世間一般でも珍しくありません。

例えば、北朝鮮情勢に絡み、トランプ米大統領が空母を中心とする艦隊を朝鮮半島近くに向かわせたという報道--。

多くの日本人が、トランプ大統領がインタビューで語った「無敵艦隊を派遣した」というニュースに接したかと思います。

しかし、原文を確認すると、彼が言ったのは「We are sending an armada」だったのです。

辞書を引けばすぐ分かりますが、「the Armada」となっていれば、「スペインの無敵艦隊」を指しますから、「無敵艦隊」と和訳してもいいと思いますが、原文は「an armada」でした。

「an armada」は単に「大艦隊」を意味するに過ぎません。

「a」と「the」の冠詞の違い、そして単語が固有名詞か一般名詞かで、意味するところが全く違ってくるのです。

こうした点を含めて、しっかり和訳しなければならないにもかかわらず、猫界は長年にわたり、余りに杜撰でいい加減な和訳が”横行”しています。

趣味の世界だから、杜撰でいい加減でもいいのでしょうか?

趣味の世界のShow Rule、Standardだから、杜撰でいい加減な和訳でも許されるのでしょうか?

今、”夕刊”ブログで、「実録『出陳拒否』裁判、被告側証人尋問」シリーズを掲載していますが、この中でも改めて、恣意的な誤訳、捻じ曲げた解釈の問題が出て来ます。

和訳を鵜呑みにせず、しっかりチェックする習慣を身に着けないと、こうした”悪習”はなくなりません。

少なくともディレクター、セクレタリー、クラブ代表、ジャッジにあってはそれなりの英語力がなければ、同じような問題は形を変えて出続けるでしょう。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月13日 (木)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(3)

◆アクトの2013年4月29日のショーについて

原告側弁護士:「問題というのは、出陳数が多かったからだとおっしゃってますけれども、
          75匹とかそういう数の猫がキャッツ部門に出るショーというのはほかには
          ないんですか」
(注1)

前セクレタリー:「そのシーズンでありませんでした

原告側弁護士:「ほかのシーズンではあるんですか」

前セクレタリー:「あります

原告側弁護士:「2015年4月25日、26日に○○○(前アジアディレクターがオーナーのクラ
          ブ)が静岡市で開いたショーのことをご存知ですか」


前セクレタリー:「すいません。2000何年ですか

原告側弁護士:「15年」

前セクレタリー:「2015年。昨年ですね(注2)

原告側弁護士:「そうですね」

前セクレタリー:「知ってます

原告側弁護士:「そのショーにはあなたの猫も出陳してますね」

前セクレタリー:「してます

原告側弁護士:「このショーには何匹の猫が出陳されていたかご存知ですか」

前セクレタリー:「覚えていません

原告側弁護士:「キャッツで61匹から63匹の猫が出陳されているわけですけれども、これ
          は多くないんですか」


前セクレタリー:「多いですね

(次回に続く)

注1)前セクレタリーは「乙第16号証」として東京地裁に提出した「陳述書」で、「通常であれば20匹から25匹くらいの猫しか出陳されないのに対し、平成25年4月29日のショーでは75匹くらいが出陳され、普段はキャットショーに出陳されないような猫までが出陳されたと思われる結果となっていました」と書いていました。

注2)証人尋問は2016年12月12日に行われましたので、ここで言う「昨年」は「2015年」を指します。

「巧言」と「讒言」に踊らされる限り…(3)

「忖度」は、「巧言」という「詩」の中の次の章に出てきます。

奕奕寢廟、君子作之
秩秩大猷、聖人莫之
他人有心、予忖度之
躍躍毚兔、遇犬獲之

これも意訳を飛ばして、解説を加えた説明に移ると、次のようになります。

「奕奕(えきえき)というのは大きく立派なさまで、君子には立派な『寢廟』がある。『寢』というのは君子の居間のこと、『廟』というのは先祖の御霊屋である。これは宮殿の中でも特に大切なところである。

そういう立派な宮殿というものは、君子たる徳のある人が作って、そこに住むべきである。今の君子は徳もないのに、家だけは君子の住むべき家に居る。こういうことでは国は治まらない。

また、『秩秩たる大猷』というのはすなわち天下を治むるところの道をいう。『秩秩』とは正しいこと。『大猷』とは『大道』というのと同じ意味である。

聖人と言われるような徳のある人が出て初めて、国を治める永遠の道というものができるのである。その徳がなく君子の地位に居た所で、決して国をよく治めることは出来ない。

聖人と言える人が君子の地位に在れば、小人が讒言(注1)を構えて天下を乱すなどということはない。

高い所に立てば低い所の物は皆よく見えるのと同じことで、聖人の智を具えた人は小人の輩が何を考えて居るか何を計算して居るかということをよく洞見しているのである。

『他人心あり』というのはすなわち小人の輩がいろいろな計算をすることで、『予之を忖度す』というのは聖賢ともいわれる人がよく之を見通していることである」--。

現代において、「忖度」という言葉は「他人の心を推し量る」意味であり、このブログでも中立的な概念であると紹介しましたが、遡ってみると、推し量る対象となる「他人」は「小人の輩」であり、小人が抱きやすい邪(よこしま)な心を推し量ることであることが分かります。

こうして考えてみると、猫界においては、真の意味で「忖度」するリーダーやクラブ代表がおらず、「讒言」に踊らされ、”斟酌”に近い形で”忖度”する人が多いところに、組織としての大きな問題が横たわっていることがよく分かるのではないでしょうか。

注1)讒言=「他人を陥れようとして、事実を曲げ、偽って悪しざまに告げ口をすること」(大辞林)、「事実を曲げたり、ありもしない事柄を作り上げたりして、その人のことを目上の人に悪く言うこと」(大辞泉)

2017年4月12日 (水)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(2)

◆前アジアディレクターがオーナーのクラブにおける出陳拒否について

原告側弁護士:「だから、あなたはそれを推測しているという趣旨ですか。誰か○○○(前
          アジアディレクターがオーナーのクラブ)の方から理由を聞いたんですかと
          いう質問です」

前セクレタリー:「もうその前から問題が発生していましたから、ショーの出陳拒否をする
          かどうかということに関しては、□□さん(前アジアディレクター)とか、当
          時のディレクターの△△さんとかと話はしてます。ただ、それに対して出
          陳拒否ができるよということは自分自身でちゃんと決めました


原告側弁護士:「今、聞いているのは、○○○がなぜ出陳拒否したかということなんですけ
          ども、それはあなたは4月29日のショーが遠因だと書いてあって
(注1)
          今、23.6.5だと思うとおっしゃってるんですけども、それは○○○の方から
          聞いたんですか」

前セクレタリー:「・・・

原告側弁護士:「聞いたか、聞かないかで答えて」

前セクレタリー:「
聞きましたよ

原告側弁護士:「それは2月、4月、6月、いずれのショーもですか」

前セクレタリー:「2月ショーの前ですね

原告側弁護士:「4月29日、4月29日ショーと言いますけれども、それ以前にショーに問題が
          あるとは考えていなかったと、さっき」
(注2)

前セクレタリー:「
いました」(※証言調書の原文ママ)

原告側弁護士:「さっきおっしゃったと思うんですけども、それは違いますか」

前セクレタリー:「もう20年間やってますので、キャットショーの形態がおかしいなと思うこ
          とはあるんです。これはもう20年やってれば。ショーが、このショーは何
          かおかしいなと。それは平成25年4月29日のアクト・キャット・クラブの
          ショーに何か違和感を感じたことは確かです


原告側弁護士:「国内で4月29日ショーが問題だと言う声は出なかったと先ほどおっしゃい
          ましたけれども、それはそうなんですか」

前セクレタリー:「
はい

原告側弁護士:「あなたは違和感を持っていたということですか」

前セクレタリー:「
はい

注1)前セクレタリーは「乙第16号証」として東京地裁に提出した「陳述書」で、○○○(前アジアディレクターがオーナーのクラブ)の出陳拒否に関し、「そもそもの事の発端は、平成25年4月29日にアクト・キャット・クラブが開催したキャットショーに遡ります」と書きました。

注2)被告側弁護士と前セクレタリーの間の証人尋問のやり取りで、以下のような質問と証言がありました。


被告側弁護士:「日本の国内で4月29日のショーがおかしいですとか、そういった話は出な
          かったんですか」

前セクレタリー:「出ませんでした

「巧言」と「讒言」に踊らされる限り…(2)

※アクトショーをご紹介した10日(月)ブログで写真を入れ忘れていましたが、写真もアップしました!

昨日の続きですが、「詩経」の中にある「巧言」という「詩」には、以下の章も出てきます。

君子屢盟、亂是用長
君子信盜、亂是用暴
盜言孔甘、亂是用餤
匪其止共、維王之邛

意訳を飛ばして、解説を加えた説明をすると、次のようになります。

「『君子屢盟ふ』というのは、信義を守らないことであり、一旦約束したならば、その約束はいかなる事があっても守るべきものである。幾度も幾度も盟(ちか)うというのは要するに信義を守らないからである。

今の君子は一旦約束したことを破っても平気である。まことに信義を守らない君子である。だから、乱がますます長じて、世の中はだんだん悪くなるばかりである。

君子は『盗を信ずる』ので(『盗』は小人のこと)、全く何も知らぬ小人を信じて重く用いている。そのために乱は『暴なり』(『暴』は激しくなること)である。

『盗言孔(はなは)だ甘し』で、そういう小人というものは、君子のご機嫌を取ることに巧みで、いつも君子の気に入るようなことばかり言っている。

それを君子が信じてしまうから、乱はますます進むばかりである。これではどうしようもない。

小人というものは、真面目に職を果たすということを全く考えず、ただ口先だけでお世辞を言って自分の職務を怠慢にしているのである。

こういう小人が道を塞いでいると、人民の怨みはみんな王に集まるので、王は病となる。これらの小人を斥けなければ、国の将来というものはまことに危ういのである」--。

小さな趣味の世界も同じでしょう。

「巧言」に惑わされ、「讒言」を真に受けるリーダーや代表がいる限り、”濡れ衣”を着せられて泣き寝入りを強いられたり、追い出されたりしようとする人が後を絶たないのです。

「讒言」は、人と人を仲違いさせ、国を乱す糸口となる言葉として、長年にわたり憎み、憂えられてきたことを思い起こさなければならないでしょう。

注1)讒言=「他人を陥れようとして、事実を曲げ、偽って悪しざまに告げ口をすること」(大辞林)、「事実を曲げたり、ありもしない事柄を作り上げたりして、その人のことを目上の人に悪く言うこと」(大辞泉)

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月11日 (火)

実録「出陳拒否」裁判、被告側証人尋問(1)

今回から、前セクレタリー(現アジアディレクター)に対する被告側証人尋問(2016年12月12日)のポイントを、「証言調書」に基づいて紹介していきます。

冒頭、前セクレタリーは「
良心に従って真実を述べ、何事も隠さず、偽りを述べないことを誓います」と宣誓して、尋問が始まりました。

(被告側弁護士が「乙第16号証(陳述書)」を示す)

被告側弁護士:「この陳述書は、今回の裁判の関係する事実について、あなたからお伺い
          した内容を私の方でまとめたものですけれども、ここに書いてある内容で、
          どこか訂正する箇所はありますか」

前セクレタリー:「
ございません

被告側弁護士:「4ページ目、最後のページの一番最後にあなたの署名と押印があります
          けれども、これはあなたがしたもので間違いないですか」

前セクレタリー:「
間違いありません

原告側弁護士:「あなたは陳述書において、○○○(前アジアディレクターがオーナーのク
          ラブ)が△△さん(アクトクラブ員)と□□さん(一般のBGオーナー)の猫を
          出陳拒否した理由は、4月29日のショーに遡るというふうに書いておられま
          すけれども、これはそのショーの開催が原因で○○○が△△さんや□□
          さんの猫を出陳拒否しているという意味ですか」

前セクレタリー:「
起因しているということで、もとの起因するショーだったよということで、
          出陳拒否そのものは、先ほど私が◇◇◇(前セクレタリーが代表のクラ
          ブ)の出陳拒否を言いましたけれども、それと全く同等です


原告側弁護士:「そうすると、23.6.5だということですか」(注1)

前セクレタリー:「
はい、そうです

原告側弁護士:「23.6.5だということは、あなたはどなたから聞いたんですか」
(注2)

前セクレタリー:「
それは自分で調べました

原告側弁護士:「そうすると、○○○が出陳拒否した理由をどなたから聞いたのではなく
          て、あなたが23.6.5だろうと推測しているという趣旨ですか」

前セクレタリー:「
当然、ショールールは見てますので、その必要な事項のところだけはき
          ちっと把握してます


(次回に続く)


注1)Show Rule 23.6.5のことです。

注2)これ以降、しばらく尋問と証言が噛み合いませんが、それは原告側弁護士があくまで本件裁判の被告側である前アジアディレクターがオーナーのクラブを舞台にした「出陳拒否」の理由について、被告側証言者である前セクレタリーに質問しているのですが、前セクレタリーのほうは、自分のこと(自分のクラブの「出陳拒否」の理由)について証言しているためです。

「巧言」と「讒言」に踊らされる限り…(1)

突如、脚光を浴びることになった「忖度」という言葉ですが、もともとは儒教の基本書とされる「四書五経」の「詩経」に出てくるそうです。

その中に「巧言」(注1)という「詩」があり、そこに出てくるとのこと…。

「忖度」が出てくる章に行く前に、次のような章があるのでご紹介します。

亂之初生、僭始既涵
亂之又生、君子信讒
君子如怒、亂庶遄沮
君子如祉、亂庶遄已

これを意訳すると以下のようになります。

亂(乱)の初めの原因は僭越を許すにある。
亂(乱)が深刻化するのは、君子が「讒言」(注2)を信ずるからだ。
君主が「讒言」を怒りつければ、多くの亂(乱)など早いうちに阻止されるものだ。
君主が真剣に止めれば、多くの亂(乱)などたちどころに已(や)むものだ。

解説を交えながら、詳しく説明すると次のようになります。

「世の中がだんだんと乱れ始めると、詐(いつわ)り(「僭」は詐りのこと)を言う者がだんだんに世間に用いられて来るのである。

また、乱がだんだん酷くなってくると、君子が『讒言』を信じて、忠臣を遠ざけるというようになるのである。今がちょうどそういう状態である。

これでは国の将来が心配なのであるが、君子がもしこれに気付いて、『讒言』する者に怒ってその地位を奪ってしまうなら、こういう世の中の乱れも速やかに止むであろうが、いつになったなら君子がそのことに気付いてくれるだろうか。

一般人民が幸せになることを望む誠情が君子に起こったならば、『讒言』をする者などは追い払われて、国の乱れは止むであろうが、そういう心持ちにいつなるだろうか。

どうか、一日も早く君子が覚醒してくれればよいと思って、その日の来るのを待っているのです」--。

猫の世界も、全く同じことが起こっており、同じことを望む人は増えていると思います。

注1)「巧言」=「巧みに飾った言葉。心にもない口先だけの言葉」(大辞林)

注2)「讒言(ざんげん)」=「他人を陥れようとして、事実を曲げ、偽って悪しざまに告げ口をすること」(大辞林)、「事実を曲げたり、ありもしない事柄を作り上げたりして、その人のことを目上の人に悪く言うこと」(大辞泉)

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月10日 (月)

「出陳拒否」裁判第2弾、東京地裁に「訴状」提出!

前セクレタリー(現アジアディレクター)が代表を務めるクラブにおける、2014年4月ショーと11月ショーの「出陳拒否」に関し、TICAのルールを悪用した嫌がらせであるとして、前セクレタリーとエントリークラークに対し、損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こしました。

東京地裁で「訴状」に不備がないかどうかをチェックした後、被告側のもとに送付される見通しです。

クラブ側は、アクトクラブ員らの出陳がShow Rule 23.6.3(注1)及び23.6.5(注2)に該当するとして出陳を拒否したわけですが、原告側は両ルールに該当するような言動は一切なく、不当な「出陳拒否」であると主張するものです。

なお、クラブ側は、原告側のどのような言動が具体的に23.6.5に該当するのか、また、クラブ側はいつどのような形で、クラブとしての「サスペンションリスト(いわゆる”Black List”)」に入れたのか、「説明義務はない」としており、不明です。

従って、裁判を通じて、クラブ側が原告側のどのような言動に対してクラブの「サスペンションリスト」に入れたのか、そして、原告側のどのような言動が具体的に23.6.5の当たると考えたのかなどが明らかになると思います。

今回の第2弾の訴訟提起により、3つのクラブによる合計7回の「出陳拒否」のうち、2つのクラブにおける5回分の「出陳拒否」について、訴えを起こしたことになります。

なお、現在のTICAアジアで起きた諸問題を巡る東京地裁での訴訟状況は以下のようになっています。

①前アジアディレクターがオーナーのクラブの「出陳拒否」訴訟(2014年2、4、6月ショー)
  →民事23部(4月17日に最終弁論手続き/判決日が決まる可能性あり)

②前アジアディレクター、元アジアディレクターによる「いじめ/嫌がらせ」訴訟
  →民事50部(弁論準備手続き中、4月27日に第6回期日)

③前セクレタリー(現アジアディレクター)らによる「プロテストの仕組みを悪用した嫌がら
 せ」訴訟
  →民事24部(3月10日に訴状提出済み)

④前セクレタリー(現アジアディレクター)が代表のクラブの「出陳拒否」訴訟(2014年4、11
 月ショー)
  →民事18部(4月7日に訴状提出済み)

注1)Show Rule 23.6.3 Exhibitor's name is on club or TICA Temporary or Permanent
Suspension List.

注2)Show Rule 23.6.5 Prior conduct of the entry and/or exhibitor is detrimental to the best interest of the association or the welfare of cats or the club and/or its show.

みなさまのご協力・ご支援に心より感謝申し上げます!

昨日は、久しぶりにナンシーさんをお招きしてショーを開きました。

ナンシーさんはオリエンタルショートヘアのブリーダーさんとして長年活躍され、TICAでは副会長をされていたほか、TICAルールコミッティーのメンバーであった時期もあり、ルールにも詳しい方です。

日本へは何度かお越し頂いていますが、今回は実に10年ぶりとのこと…。ちょうど桜の満開に間に合う時期に訪れて頂くことができました!

金曜日に来日され、今日午前に帰られるという慌ただしい日程でしたが、気持ちよくジャッジを引き受けて頂くとともに、来日後は3夜にわたり、ルールをはじめとする様々なトピックスについて有意義な意見交換ができ、とても良かったです。

ショーのほうも、小規模ながらアットホームな雰囲気の中、スムーズに進めることが出来ました。

出陳者の方からは、ナンシーさんのためにソメイヨシノの生け花をお贈り頂き、それをリングに飾らせて頂きました。

Nancy1_2

Nancy2

千葉県成田市の出陳者の方からは、「タケノコご飯」や「アイスプラント入りサラダ」、お惣菜などたくさんの差し入れを頂いたほか、別の千葉県の出陳者の方からはお手製の「プリン」と「パウンドケーキ」も差し入れて頂きました。

Souzai
《朝、ショーが始まったばかりなのに、差し入れの「お稲荷さん」(左上)はもう残り僅かに…》
Purin
《特製プリン(左)とパウンドケーキ》

朝、差し入れを並べた直後から、みなさん差し入れに舌鼓を打たれていたため、お昼のお弁当が余ってしまうのではないかとやきもきしましたが、杞憂でした(笑)…。

もうひとつ、特別な感謝をお伝えしなければならないのは、クラークさんです。

アクトはクラークの手配についても厳しいやり繰りを強いられているわけですが、ルールにも精通されているベテランブリーダーの方が当日、久しぶりに会場にいらっしゃって下さったため、急遽、お願いしたところ、引き受けて下さることになりました。

クラークの方々はみなさん遠方よりお越し頂いており、この場を借り、改めて感謝申し上げたいと思います。

また、出陳者のみなさんにおかれましても、遠方よりお越し頂いた方々が何人もいらっしゃり、それにもかかわらず参加して頂き、本当に感謝しております。

今回も、海外を含めて多くの方々のご尽力を得て、どうにか開催にこぎ着けることができました。本当にありがとうございました!!

今年度のシーズンを締めくくる4月30日(日)のショーも、海外からお二人のジャッジさんをお招きする予定です。

ぜひご参加頂ければ幸いです。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月 9日 (日)

「我見を離るべし」の教えどおりに…(6)

韓国憲政史上初めてとなる大統領の「罷免」、そして、韓国憲政史上3人目となる大統領経験者の「逮捕」--。

お隣の国、韓国で起きた政治事件は衝撃的でさえあると言えます。

ただ、私にとってはその原因こそ、衝撃的と思えてなりません。

なぜなら、キーワードは「私物化」だからです。

加えて、旧友との”共謀”による「私物化」であったことも衝撃の度合いを増す効果があったと言えるでしょう。

そもそも「私物化」が起こるのは、「我見」から離れられなかった結果としてと言わざるを得ません。

しかし、小さな趣味の組織の運営に至るまで、「我見」から離れられない人物による「私物化」は珍しくありません。

そして、旧い仲間とのつながりが「私物化」の”温床”となることもよく見られる光景です。

猫界で言えば、一番小さな組織単位である「キャットクラブ」を見れば明らかです。

私を含め、クラブ代表者ひとりひとりが、「自分のクラブだ」というような「我見」を離れているかどうか、「私物化」していないかどうか、何度も何度も自分自答を繰り返さなければならないのではないでしょうか。

クラブ代表であるなら、所属ジャッジやクラブ員の中に、「我見」を離れられず、病的なまでの激しい「思い込み」をするような人がいないか、目を光らせなければならないでしょう。

クラブ員や出陳者が知らない間に”犯罪”まがいのトラブルに引きずり込まれるなど言語道断ですが、巻き込んでしまうというのはクラブの代表が「我見」から離れられず、クラブを「私物化」しているからにほかならないと思わざるを得ません。

2017年4月 8日 (土)

「我見を離るべし」の教えどおりに…(5)

「我見」は本当に恐ろしいものです。

なぜなら、「我見」を持つ人とは、まともな会話や人間関係が成り立たないからです。

相手のためを思って何かをお譲りしようと申し出たら、「要らない物を押し付けられそうになった」と騒ぎ出し、「それならやめておきます」と申し出を引っ込めると、今度は「嫌がらせをして譲ってくれなかった」と怒り出す…。

お食事のお誘いを受け、「申し訳ないですが、その日はどうしても都合が付きません」と返答したら、いつのまにか「あの人は私の誘いを拒否した」ということになったり…。

「こちらに責任があるので、こちらで責任を持って担当させて頂きます」と言ったのに、後から「私たちに担当させてくれなかった」と不平不満を言い回ったり…。

こうした事が起きるのは、全て「自分だけの狭く偏った意見や見方」を離れられないからに他ならないと思うのですが、「我見」が支配している人が自ら気付くことはほとんどありません。

つまり、こちらだけが「我見」を離れてもあまり意味はなく、相手も「我見」を離れていなければ、組織において人間関係のトラブルや軋轢はなくならないというわけです。

そして、単に勘違いや行き違いが起こるだけならまだしも、「我見」を離れられない人は往々にして逆恨みしたり、いつまでも根に持ったりする傾向があり、これがトラブルを複雑にし、根深いものにしていきます。

「我見」が病的なまでの「思い込み」の激しさと結び付いたら最後、「思い込み」は”暴走”し、どんなに親しそうに見えた相手に対してでさえ急に”口撃”し始めるなど、もはや誰の手にも負えません。

「我見を離るべし」を実践するのが難しいとしても、せめて「我見を離るべし」の重要性ぐらいは自覚してもらわないと、組織風土が良くなることは決してないでしょう。

2017年4月 7日 (金)

実録「出陳拒否」裁判、被告側本人尋問(28)

◆続・アクトクラブ員に対する”嫌がらせ”行為について

被告側弁護士:「あと、主尋問との関連性という意味だと、どういった関連性があるのかな
          と思ったんですけど」


裁  判  官:「関連性を明らかにしてもらいましょうか」

原告側弁護士:「要するに、どういう文章をアクトが公表したかということよって、それは損
          害だというふうに、損害というか、そういうことが出陳拒絶の理由であると
          いう話も出てきますので、それは双方の中で文章のいろんなやりとりが
          あったと思うんですね。その中で○○○(前アジアディレクターがオーナー
          のクラブ)としてもいろんな文章を公開されていて、その文章の真偽につい
          て伺いたいというふうに思っております」

裁  判  官:「答えて頂けませんかね」

前アジアディレクター:「どうします?」(※被告側弁護士の方を向く)

被告側弁護士:「いや、ご判断だから、もうそこは私どうこうじゃないです」

前アジアディレクター:「書類に書いて出してあると思うんです

被告側弁護士:「いやいや。それは出してないですよ」

前アジアディレクター:「ああ

裁  判  官:「基本的に証言拒絶というのは、法律上、要件が定まっているので、それに
          当たらないと証言は拒絶できないので、そこはお話し頂けないですかね」


前アジアディレクター:「○○さん(前セクレタリーで現アジアディレクター)です(注1)

原告側弁護士:「きょう午前中、証言された○○さん(前セクレタリーで現アジアディレク
          ター)ですかね」


前アジアディレクター:「はい

注1)この人物は1度ならず、2度にわたって「M氏」の勤務先である「NK社」に対し、「(M氏を)注意してほしい」と連絡したことが分かっています。1回目は2014年2月、2回目は2014年12月でした。

【お知らせ】続・TICAメンバーの更新について

「TDS Online」に登録している方は、従来通り「TDS Online」を通じてもTICAメンバーの更新が出来ます。

左側に並んでいるタグの「MEMBERSHIP-RI」をクリックし、次に横に並んでいるタグの「Renew=RI」をクリックして手続きします。

それと選挙に関してですが、今年は会長選挙と並んで副会長選挙も行われる予定です。

まだ、立候補者は出ていないようですが、3年前の前回副会長選挙の結果は以下の通りでした。(投票総数は1540票、カッコ内は得票率)

Bobbie Tullo氏        429票(27.9%)
Vicki Jo Harrisonr氏 409票(26.6%)
Pamela Barrett氏     399票(25.9%)
Harley DeVilbiss氏    300票(19.5%)
Write-In                 3票(  0.2%)

※「我見を離るべし」の教えどおりに…は休みました。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月 6日 (木)

実録「出陳拒否」裁判、被告側本人尋問(27)

◆アクトクラブ員に対する”嫌がらせ”行為について

原告側弁護士:「今回の訴訟の中で、あなたが作成している○○○(前アジアディレクター
          がオーナーのクラブ)ホームページの中で、『ある男性がM氏の勤務する
          NK社に、M氏を注意してほしいと電話をし…』と、記載したことがあります
          か」(注1)

前アジアディレクター:「あります

原告側弁護士:「ある男性というのはどなたですか」

前アジアディレクター:「
言うことはないです。言いません

原告側弁護士:「どなたですか」

前アジアディレクター:「言いません

原告側弁護士:「重ねて伺いたいんですが、どなたですか」

前アジアディレクター:「
発言はしません

原告側弁護士:「証言の拒絶かと思いますが、証言というか、裁判所からご指導頂けませ
          んでしょうか」

裁  判  官:「あなたがそれを話すことによって何かの自分の犯罪にかかわるとか何と
          かというんだったら証言を拒絶できるんですけれども、基本的には証言は
          して頂かなければいけないんですがね」

(次回に続く)


注1)前アジアディレクターがオーナーのクラブのHPのトップ画面に、「ある男性がM氏の勤務するNK社にM氏を注意してほしいと電話をし、実際に注意を受けたことによるもとと思われます」「この男性は○○○メンバーではありません」「なお、MK社の方からは、このことにより一層ひどくなるようなら連絡を下さいと、話して下さったそうです」と書いていました。

【お知らせ】TICAメンバーの更新について

TICAメンバーの方々は今月内にメンバー資格の更新をお願い致します。

↓↓米国TICA本部サイトではメンバー更新専用ページが出来ています↓↓

http://forms.logiforms.com/formdata/user_forms/17237_4346552/53292/page1.html?cachebust=314 (※このページの一番下にある「next」をクリックすれば、具体的な更新手続きのページになります)

今年はTICA会長選挙のある重要な年になりますので、更新手続きを忘れないようにして頂ければ幸いです。

なお、会長選挙には現時点で、現職のFate Mays氏と、前職のVickie Fisher氏が立候補されています。

ちなみに3年前の前回会長選挙の結果は以下の通りでした。(投票総数は1554票、カッコ内は得票率)

Fate Mays氏     633票(40.7%)
Vickie Fisher氏    516票(33.2%)
Laurie Schiff氏    222票(14.3%)
Donna Madison氏   175票(11.3%)
Write-In          8票( 0.5%)

※「我見を離るべし」の教えどおりに…は休みました。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月 5日 (水)

実録「出陳拒否」裁判、被告側本人尋問(26)

◆前アジアディレクターがオーナーのクラブの出陳数について

裁  判  官:「被告ご本人のクラブでの出陳数、キャットショーでの出陳数、これは毎回、
          同じぐらいなんですか。それとも幅があるんですか」

前アジアディレクター:「
違います

裁  判  官:「少ないときでどのくらいですか」

前アジアディレクター:「○○○(前アジアディレクターがオーナーのクラブ)はたくさんのメ
          ンバーを持ってますんで、例えば今週末は全部で90頭出てます


裁  判  官:「今週末は90頭ですか」(注1)

前アジアディレクター:「
はい、90頭

裁  判  官:「それが少ないときで」

前アジアディレクター:「
多い方です

裁  判  官:「多い方で…。少ないときだと」

前アジアディレクター:「
少ない方だとACCが20何匹ってこともあります

裁  判  官:「ACCのお話しはいいんだけど、○○○(前アジアディレクターがオーナー
          のクラブ)だと」

前アジアディレクター:「
○○○はどんなに少なくても60を切ることはないです(注2)

注1)尋問は昨年12月12日(月)でしたので、ここで言う「今週末」のショーとは昨年12月17~18日の静岡のショーを指しています。

注2)前アジアディレクターは、「どんなに少なくても60を切ることはない」と証言しましたが、その後に行われた今年1月28日のこのクラブのショーは58~59頭と、60頭を切っていました。

このクラブの今年3月5日の静岡のショーの全クラスを通じたカウントも、ジャッジによっては54頭と、やはり60頭を切るリングがありました。

つい先日の上田市でのショー(2017年4月1~2日)も、全クラスを通じたカウントが60頭を切るリングがあったようでしたから、今後は「60」とは言わず、「どんなに少なくとも50を切ることはないです」と話すようにした方がいいかもしれません。

「我見を離るべし」の教えどおりに…(4)

私のことを「自己顕示欲」が強いと思っている人がいるなら、勘違いであり、思い込みが激しいと言えるでしょう。

なぜなら、私は全く何もない状況で、自分を必要以上に目立つようにしているわけでも、自分をことさらにアピールしようとしたりしているわけでもないからです。

私の場合、不当な嫌がらせを受け続け、”濡れ衣”を着せられているという特殊な状況下におかれ、追い込まれて仕方なく”反論”しているに過ぎません。

それは、嫌がらせや不当な圧力を受けているわけでもないのに、自分を必要以上に目立たせようとしたり、自分をことさら派手にアピールしようとする人がたくさんいることに比べれば、自ずと明らかでしょう。

それでもなお、私のことを「謙虚」さに欠け、「自己顕示欲」が強いと思うのであれば、それはそう思い込む人の心が豊かならざる証し…。

ルールや法を前にすれば、自ずと「謙虚」にならざるを得ず、「自己顕示欲」など何の意味も持たないことが良く分かるというものです。

ですから、私は「我見を離るべし」の教えどおりに、司法に全ての判断を委ね、”負け犬”の遠吠えやこけおどしの「自己顕示欲」などが全く通用しない法の前に、「謙虚」であろうとすることにしたわけです。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月 4日 (火)

実録「出陳拒否」裁判、被告側本人尋問(25)

◆続・ジャッジ資格降格、ライセンス更新停止について

原告側弁護士:「ボードのメンバーでいらしたわけですよね、その当時」

前アジアディレクター:「
はい

原告側弁護士:「ボードのメンバーとしても、そこについては特に疑問は持たれなかった
          と、そういうことですか」

前アジアディレクター:「
はい

原告側弁護士:「理由についても、特に説明は事務局の方から連絡というか説明はなかっ
          たのですか」

前アジアディレクター:「
理由についてはありませんでした(注1)。ただ1つ言っておくこと
          は、その時に日本から今の日本の状況を書いたものを持っていきました
          ど、それを話し出す時間というか、そういうチャンスは全く与えられなく
          て…


          
で、一番最後なんですよね。ジャッジのことをするというの。最後にその
          言葉が出てきたんで、私たちの気持ちは分かってもらったなという気持ち
          はありました


          
で、なおかつ5月1日からという、毎年やることですから、これは1年なの
          ですか、ずっとなのですかということを何回か質問をしました(注2)。1年
          間停止なのか、ずっと停止なのか。で、ずっと言われたんで、そういうこと
          なんだと思って帰ってきました


裁  判  官:「先程来、そういうことなんだ、そういうことなんだとおっしゃっておられるん
          だけれど、そういうことというのは、どういうことを言っておられるんですか
          ね。そういうことなんだというふうに思ったというのは、具体的にどういう意
          味ですか」

前アジアディレクター:「
私たちがこのようにして欲しいと、いわばプロテストのようなもの
          を持っていったわけですよ。でも取り上げて貰えなかったんです。でも
          TICAの方から出てきたものは、プロテストに匹敵するようなことでした。
          ジャッジを更新しない。で、それならそれでいいんじゃないのと思って帰っ
          てきた


裁  判  官:「要するに結果に満足したと、そういう意味ね」

前アジアディレクター:「
ある程度、満足して帰ってきました

注1)アジアリジョンのジャッジのライセンス更新停止の理由について、何の説明もないことに疑問を持たないというのは理解できません。説明を求めるのがアジアディレクターの責務でしょう。

注2)なぜ、前アジアディレクターは処分の結果にだけ拘ったのか理解できません。要は処分理由や根拠などどうでもよくて、「1年間停止」では納得できず、「ずっと停止」なら満足だったいう、処分の結果にしか関心がないとしか思えません。

「我見を離るべし」の教えどおりに…(3)

「我見を離るべし」には、「謙虚でいる」ことや「自己顕示をやめる」ことも含まれているとのことです。

しかし、こうした”教え”は修行を積み終えた人が修行を目指す人に対して”説く”言葉であり、凡人同士で伝え合っても変に角が立つだけで、あまり有効とは思えません。

所詮は、「謙虚でいなさい」「自己顕示をやめなさい」と”お題目”だけ並べて、不都合な真実を指摘させないように黙らせることが主目的のことが往々にしてあるからです。

何か言うと、「あの人はいつも上から目線で話す…」というのも、”黙らせる”ための常套句になっていることからも分かるかと思います。

もし、、「謙虚でいなさい」とか「自己顕示をやめなさい」といったことを誰かに促すなら、まずは最も身近な人に対して”説き”、実績を作るべきでしょう。

クラブ代表であるなら、まずは所属ジャッジ、クラブ員に”説き”、クラブ全体として「我見を離るべし」を実現した後、他のジャッジやメンバーへとその輪を広げるのが自然です。

そもそも凡人が、誰に対しても常に「謙虚」でいるのは意外に難しいことです。

でもそれは「人」を相手にしているからそうなりやすいのであって、「人」を相手にしなければ、「謙虚」になりやすいとも言えます。

TICAのクラブ代表であるならTICAの「Rule」、ジャッジであるならTICAの「Standard」を毎日毎日、”修行僧”のように何度も読み返すことです。

そうすれば、TICAの「Rule」、TICAの「Standard」を前にして、「謙虚 」である自分が見えてくるはずです。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月 3日 (月)

実録「出陳拒否」裁判、被告側本人尋問(24)

◆続・ジャッジ資格降格、ライセンス更新停止について

原告側弁護士:「その理由については聞かれなかったんですか」

前アジアディレクター:「
聞いてないです(注1)

原告側弁護士:「どうして聞かれないんですか。ほかの方とは違う形になっているわけです
          よね」

前アジアディレクター:「でも、それはそうかなと思いました」

原告側弁護士:「
そうかなというのは、どうしてそう思われたんでしょう

前アジアディレクター:「
それは思ったから思ったんで。どうして聞かれるんですか

裁  判  官:「質問に対して質問で答えてもらっては困ります。どうして屋和田さんの判
          断について、そうかなと思ったんですか」

前アジアディレクター:「
屋和田さんの今までのずっといろんな一連のことを見ていると、
          本当に想像できないくらいいろんなことに対するバッシング、いっぱいあ
          りました。ブログ


裁  判  官:「それを具体的におっしゃって下さい。審査委員、ジャッジとして許せないど
          ういう事実が屋和田さんにあったんですか」

前アジアディレクター:「それは決めたのは私でないですから。ジャッジングアドミニスト
          レーターから出て来た書類の中に更新しないと書いてあったんで、それ
          をわざわざ私が聞くことではないと思います
(注2)

裁  判  官:「分かりました。では、あなたとしては理由は聞いていないと」


前アジアディレクター:「
はい。聞いてないです(注3)

裁  判  官:「聞いていないと。で、ただ自分の想像の中で、こういうことかな、ああいうこ
          とかなということを思っているだけという、そういうことになりますか」

前アジアディレクター:「
はい

(次回に続く)


注1)アジアリジョンのジャッジのライセンス更新停止の理由について、アジアディレクターが聞いていないというのは信じられません。聞いていなかったとしても、聞くのがアジアディレクターの責務でしょう。アジアディレクターの責任放棄と言わざるを得ません。

注2、注3)仮に、ボードにおいて、ジャッジングアドミニストレーターから唐突に文書が出てきたとしても、通訳を同伴させていたわけですから、その場でしっかり理由を聞くのがアジアディレクターの責務でしょう。どうして、「それをわざわざ私が聞くことではないと思います」と言えてしまうのか、私には全く理解できません。

「我見を離るべし」の教えどおりに…(2)

「我見を離るべし」には、「自分の正当性を主張し、自分の非を隠そうとする心を離れる」という意味も含まれているそうです。

偉い人の言葉だと、すぐに「有り難い、有り難い…」と真に受けてしまいがちですが、それこそ「我見」を離れていない証拠…。

なぜなら、「自分の正当性を主張する」ことが、そのまま「自分の非を隠そうとする」につながるものではないからです。

自分の正当性を主張する一方で、自分の非を全く隠そうとしない人もいれば、自分の正当性を主張しないことで、ひたすら自分の非を隠そうとする人もいるわけです。

私に言わせれば、自分の正当性を主張すること自体は正しいことであり、「自分の非を隠す心を離れる」のが正しい”教え”に思えます。

とは言え、四六時中、「自分の正当性を主張したり、自分の非を隠そうとしたりする」人ばかりの組織だったら、トラブルや軋轢が後を絶たないのも確かでしょう。

常に「我見」を離れられないとしても、TPO(Time、Place、Occasion)に応じて、「我見」を離れることも必要です。

ですから、私たちは、「我見を離るべし」の教えどおり、「自分の正当性を主張する」のは裁判の場にしたいと思っているのです。

有り難いことに、裁判では相手側がこちらの「非」を一生懸命、突いてきてくれますし、こ ちらに正当性があると思う主張でも、いろいろと反論してくれます。

私のような凡人にできること、凡人がしなければならないことは、「我見」にとらわれて臆測や思い込みを流布することではなく、「我見を離るべし」の教えどおり、全ての判断を司法に委ね、司法の場で「正当性を主張する」ことだと思っています。

※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。

2017年4月 2日 (日)

”良い忖度”と”悪い忖度”がある?

流行語大賞と並んで、”迷言大賞”なるものがあるなら、私は松井大阪府知事(日本維新の会代表)の発言を推薦したいと思います。

3月25日の「日本維新の会」の党大会で、森友学園への国有地払い下げをめぐる問題について言及し、「忖度には良いものと悪いものがある」とした上で、「安倍首相は『悪い忖度ではない』と説明するべきだ」と話したと報道されています。

ちなみに「忖度」という言葉は、「他人の心を推し量ること」であり、言葉自体に良い悪いの語感はありません。

これに対して、「斟酌」となると、「相手の事情や心情を酌み取ること。酌み取って手加減すること」となり、悪いイメージが出てきます。

「忖度」に良い「忖度」と悪い「忖度」があるかないかは別にして、猫界では「忖度」に加えて、「斟酌」がはびこっていると言えるかもしれません。

しかし、「忖度」や「斟酌」が幅を利かせている限り、どんなに立派な「Rule」や「Standard」があっても意味がありません。

クラブ代表者とジャッジがまず、「我見を離れ」、無用な「忖度」や「斟酌」と決別しない限り、依怙贔屓も、自分のクラブとクラブ員だけを大切にする傾向も改まらず、猫界の自浄作用など決して働かないでしょう。

2017年4月 1日 (土)

今や世界でも有名になった”Sontaku”

今年の流行語対象の最有力候補になりそうな勢いで関心が高まる「忖度」--。

今や世界でも「sontaku」なる言葉として広がりつつあります。(※ついに英Finacial Timesでも「sontaku」に関するコラムが登場しました)

しかし、改めて思うのは、猫界というのはまさしく「社会の縮図」だということです。

猫の審査にあたって「Standard」はあるものの、有力ブリーダーや有力クラブ員の意向を”忖度”したかのような審査結果を目の当たりにすることは珍しくないのではないでしょうか。

”動物虐待”まがいの行為でも積極的に手伝うのも、ルール違反を見て見ぬふりをするのも、不当な「出陳拒否」であっても指示に唯々諾々と従うのも、すべてクラブオーナーやジャッジの意向を”忖度”するクラブ員がいるからと思わずにいられません。

FT紙の記者は、「『忖度』の概念は日本特有ではない」と言うものの、「Sontakuがつなぐ日本のスキャンダル」と題したコラムで、次のように書き、痛烈に批判しました。

「多くの意味で、忖度は典型的な責任逃れだ――日本人が自己批判する際のリスト項目で、『集団思考』や『反射的服従』と並び、不正行為の言い訳だ。文化に根ざす説明がわき出る泉で個人の責任を薄めている」(注)--。

私は、猫界も全く同じだと思っています。

「集団思考」も「反射的服従」も、まさに猫界に見られる現象であり、それが「出陳拒否」と「虐め」や「嫌がらせ」につながりました。

それに加えて、今回の「忖度」です。

猫界においても、「忖度」は「不正行為の言い訳」であり、「個人の責任を薄めている」のだろうと思います。

注)FTの見出し、記事とも全て翻訳記事から引用しています。

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