専門家がトランプ大統領に”警告”?
トランプ米大統領の過激な言動(「暴言」「暴挙」と言う人もいますが…)によって、米国でも「自己愛的な性格」、 あるいは「自己愛性パーソナリティ障害」が一躍、 関心を集めるようになったそうです。
「自己愛性パーソナリティ障害」は英語で「Narcissistic personality disorder」と言い、「NPD」と略されることもあります。
何より、米国内で衝撃が走ったのは、米精神医学会(APA) に所属する医師など専門家35人が連名で、先月ある新聞に「 精神保健の専門家はトランプ氏に警告する」 という見出しの投書をし、それが掲載されたことでした。
一般的に、「自己愛性パーソナリティ障害」 患者との対応は、精神科医でさえも大変難しい言われています。
ちょっと批判すれば過剰に牙を剥き、 誉めればその妄想をさらに膨らませて手が付けられなくなるからです。
もちろん、トランプ大統領が本当に「自己愛性パーソナリティ障害」なのかどうかは分かりません。
別のある専門家は、「彼の自己愛の強さは世界的といっていいかもしれないが、 だからと言って彼が精神的に病んでいることを意味しない」 とも指摘しています。
APAの診断基準によると、 次の9項目のうち5つ以上に当てはまると、「NPD」の可能性が高いそうです。
①自分が重要人物であるという誇大な感覚を持っている。
②限りない成功、権力、才気などの空想にとらわれている。
③自分が特別であり、特別な人たちだけが理解しうると信じている。
④過剰な賛美を求める。
⑤特権意識が強い。
⑥対人関係で相手を不当に利用する。
⑦他人の気持ちや欲求を認識しようとしない。
⑧他人に嫉妬したり他人が自分に嫉妬していると思い込む。
⑨尊大で傲慢な行動や態度をする。
「NPD」の発生率は100人に1人とされているようですが、 21世紀に入ってから増加し、「今や16人に1人」 という米国の研究もあるそうで、なんとも怖い世の中になったものです。