「不適切な圧力」に屈していくと…
「『不適切な圧力』をかけたとする内部通報があった」 --。
東芝の14日の記者会見。決算発表を再延期した理由をこう説明しました。
東芝における「不適切な圧力」とは、米原発子会社ウエスチングハウス(WH)の経営幹部が現場に対し、決算に影響を与えるような圧力をかけたという「内部通報」があったことを指します。
「不適切な圧力」と言うと、小難しい日本語のように聞こえますが、英語では「inappropriate pressure」と言い、比較的よく出てくる言葉です。
「政治家からの『不適切な圧力』を排除する」と言う際には、「eliminate inappropriate pressure from politicians」と使います。
「あなたが○○するなら、もう一切協力しない」といった脅しまがいの「不適切な圧力」は、政治や企業経営の現場だけでなく、あらゆる業界に幅広くはびこるだけにやっかいです。
”長い物には巻かれろ”的に、こうした悪習に慣れ親しんだり、泣き寝入りしてしまうのが常かもしれませんが、「不適切な圧力」に屈していくとどうなるのか--。
「圧力」をかけた側は、それに味をしめ、何かあると形を変えては「不適切な圧力」をかけることを繰り返し、それによって嫌気を差す人々が蔓延し、しまいには組織風土は腐り切ってしまいます。
奇しくも東芝のケースが、そうしたことを如実に物語っているのではないでしょうか。
※本日も2本をアップする予定にしています。”夕刊”の配信は18:00の予定です。
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