実録「出陳拒否」裁判、被告側本人尋問(19)
◆続・メーリングリスト(Yahoo Group Mail 「TICA MEMBERS」)の”炎上”らしき状況について
原告側弁護士:「幾つぐらい翻訳してもらったんですか」
前アジアディレクター:「同じようなことが書いてありましたが、これはこういう意味、これは
こういう意味と教わりました」
原告側弁護士:「それを何ページぐらい翻訳してもらったんですか」
前アジアディレクター:「ですから、1時間半ぐらいずっと出てたんですから、何ページなん
てもんじゃないです」
原告側弁護士:「幾つかを読んだの」
前アジアディレクター:「全部見たわけじゃないですよ」
原告側弁護士:「全部見たわけじゃないと」
前アジアディレクター:「見たことは見たけど、全部翻訳したわけではないです」
原告側弁護士:「そうすると、それが全部中身が同じだったというのは、どうして言えるんで
すか」
前アジアディレクター:「ほぼ同じことが書いてありましたから、字として」(注1)
原告側弁護士:「読まないのにそれが分かるんですか」
前アジアディレクター:「同じことが書いてありましたから」(注2)
原告側弁護士:「同じことが書いてあるというのは、読んだということだと思うんですけど」
前アジアディレクター:「だから、英語で書いてあるのを見ましたということです」(注3)
原告側弁護士:「その中身は翻訳してもらわなければわからなかったと、そういうことです
か」
前アジアディレクター:「はい」
注1、注2、注3)いずれも極めて不可解な証言です。英語が分からないのに、「字として」同じか同じでないかが分かると証言し、「同じことが書いてあっ」たとも断言しています。
しかし、多少でも英語を勉強した人なら分かると思いますが、ぱっと見ただけで同じか違うか分かるわけがありません。
例えば、「decent」と「descent」。一見、同じ英単語に見えますが、スペルが一文字増えただけで、意味は全く違ってきます。「decent」は「礼儀にかなった、品行正しい」ですが、「descent」は「転落、堕落」を意味します。
あるいは、「complaint」と「compliment」と「complement」--。ぱっと見、同じ英単語のように見えますが、「complaint」は「不満、苦情」、 「compliment」は「賛辞、称賛」、「complement」は「補足、補充」と、わずかなスペル違いで全く意味が異なります。
前アジアディレクターに、スペルの違いによるこうした意味の違いが理解できたとは思えません。
前アジアディレクターが認識できたのは、アルファベットを使った英語の文章であることだけであって、決して「同じことが書いてある」かどうかといった、意味や内容までは判断できなかったと考えるのが合理的で自然でしょう。
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