「出陳拒否」裁判、被告側本人尋問で何が明らかになったか(4)
昨日の続きを進める前に、2014年冬のボードミーティングの「Agenda」を振り返る必要があります。
そこには「10 Policy statement for the Japan situation for review at the winter meeting」という記載があったのです。
これは、当時のブログでも取り上げました。→ http://actcatclub.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/post-0484.html
あの時は一体、何のことか全く分からなかった(その後の「議事録」でも全く記載がありませんでした)わけですが、前アジアディレクターが東京地裁に提出した「陳述書」と、昨年12月12日の被告側本人尋問の証言で、ようやく経緯が明らかになったのです。
「2月ショーの際には、これに先立って開催される平成26年1月のTICA本部のボード・ミーティングにおいて、○○さん(アクトクラブ員)やパートナーである屋和田珠里さんについても話し合われることになっていた」(陳述書)--。
「TICAの本部に行って日本の状況をお話しする予定でしたが、取り上げてもらえませんでした」(被告側本人尋問での証言)--。
これらの証言から読み取れることは、以下のようなことだったと推認されます。
前アジアディレクターは、アクトクラブ員の猫の「出陳拒否」に関して、ボードの”お墨付き”を得ようと企てていた。
そこで、アクトクラブ員からエントリーがあった場合はボー ドミーティングが終わるまで「保留」にしておくように、エントリークラークに指示を出した。
しかし、ボードで相手にされず、”お墨付き”をもらうどころか、議論のテーマとして取り上げてもらうことすらかなわなかった(取り上げてもらえなかったのですから、「議事録」に何の記載もないのは当然と言えば当然でした)。
そのため、正面切って「出陳拒否」することに二の足を踏み、 「申し込みが締切日を過ぎていたので受け付けない」という”楽”な手段を選んだのだろうというわけです。
こうして”謎”が解けてみれば、前アジアディレクターだったクラブオーナーが被告側本人尋問で証言した、「楽だと思って…」という理由も頷けるのではないでしょうか。
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