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2016年11月10日 (木)

続・「アルター」のファイナル変更を考える(10)

海外のジャッジの間では、「アルター」のファイナル要件の緩和について賛否の議論が出ています。

それはルール改正案説明書の反対理由の3番目にも掲げられていることに関してです。

原文をご紹介すると、「Judges may be forced to award Finals to alters that are, in their opinion, not worthy of them」の部分です。

アジアリジョン公式サイトの翻訳では、「審査員は自分自身の意見によらず、猫が賞に値しない場合にもファイナルに残さなければならなくなる」 となっています。

これでも意味は通じると思いますが、より忠実に訳すなら、「ジャッジはその猫がファイナルに残すに値しない猫であると思っても、ファイナル表彰を強いられるようになるかもしれない」となります。

確かに、そうした懸念は出て来るかもしれません。

例えばカウントが10頭だった場合…。改正案が通れば、10頭全てがファイナル表彰を受けることになります。

その際、ジャッジが「確かに5頭は非常に素晴らしく、ファイナルに残したいと思ったけれど、残り5頭はファイナルに残すにはちょっと…」と感じた場合でも、基本的にしっかり順位を付けてファイナル表彰しなければならなくなります。

もちろん、これは「WW」や「DQ」を除いての話ですが、一部ではルール改正案が通ればジャッジは審査を甘くせざるを得ず、仮に「WW」や「DQ」の対象であっても大目に見て、ファイナル表彰するようになってしまうのではないか、と言った声も出ています。

改正案に反対のジャッジは「そうしたことはいかがなものか…」という訳です。

ただ、これは今回の「アルター」のルール改正案に限った話でないことも事実でしょう。

例えば、カウントが5頭以下の場合、SPリングでもABリングでも、いわゆる”漏れなくファイナル”になるわけです。

仮に「WW」や「DQ」対象であってもファイナル表彰するようになってしまうのではないか…と言った懸念も、日本では自分のクラブ員や懇意にしているブリーダーの猫を優先し、そうした猫なら失格対象であろうとファイナルに残し、「ベスト」にしてきたケースもありました。

こうして考えを広げていくと、性善説に立ったルール改正では解決できない問題があることにも気付かされます。

※本日も2本をアップする予定にしています。2本目は18:00の予定です。

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