「TICAは何をする団体か?」(6)
しつこいかもしれませんが、TICAアジアメンバーが勘違いしてしまったり、誤導されたりしてはいけないので、やはりブログで指摘したいと思います。
アジアディレクターはリジョンショーの昼休みの時間に、こう力説しました。
「日本はいつの間にか、また『アイソレイテッド地区』に戻ってしまいます。そんなことになっては困るんです」--。
しかし、アジアディレクターは①なぜ戻ってしまうことにはなるのかの具体的根拠②アイソレイテッド地区に戻るとなぜ困るのかの具体的理由--については言及しませんでした。
おそらく、この発言を聞いた会場の多くの人が、「日本はこのまま行くとアイソレイテッド地区に戻ってしまうのね…」、そして「アイソレイテッド地区に戻ると困るのね…」と、漠然と思ってしまったことと思います。
アジアディレクターが意識していたかどうかは分かりませんが、これはある意味で”印象操作”であり、不安心理を煽ることによる”同調圧力”に他なりません。
確かに、「アイソレイテッド地区」に戻ると、アジアディレクターの”ステイタス”(仮にそういったものがあったとして…)は落ちるかもしれません。
「アイソレイテッド地区」に戻ると、アジアリジョンオフィスに入ってくる「リベート」は減るのかもしれません。
しかし、TICAのBy-Laws, Standing Rulesを確認してもらえれば分かりますが、「アイソレイテッド地区」になるためにはいくつもの条件を満たさねばならず、日本に関して言えば、余程のことがない限り、「アイソレイテッド地区」に戻ることなどあり得ないのです。
事実上あり得ないことを、あたかも容易にあり得るかのごとく話すのは”印象操作”に他なりません。
そして、これもまた、TICAのルールを確認してもらえれば分かりますが、少なくともクラブにとっても出陳者にとっても「アイソレイテッド地区」に戻って困ることなどないのです。
もっと言えば、仮に何か「困ること」があったとしても、それを上回る「いいこと」が「アイソレイテッド地区」にはあるのです。
現在 、日本は「アイソレイテッド地区」ではありませんから、オルタネイティブショーを開こうと思えば、事前にアジアディレクターの承認を得なければなりません。
しかし、「アイソレイテッド地区」に戻れば、事前にアジアディレクターの承認を得る必要はなくなり、クラブは自由にオルタネイティブショーを開けるようになります。
出陳者にとって最も大きな利点は、「タイトル」の取得要件が大幅に緩和される点でしょう。
「アイソレイテッド地区」なら、CHでもGCHでもDGCでもTGCでもQGCでもSGCでも、必要なポイントは現在の半分で済むのです。
もし、アジアディレクターが言うように、「たくさんのチャンピオンを増やす」ことがディレクターの使命であるなら、「アイソレイテッド地区」に戻れば簡単に達成できます。
次のアジアディレクターには、正しい解釈に基づく、正しい情報を、常にタイムリーで知ることができるようにする責務があると思っています。