「TICAは何をする団体か?」(2)
人は、一見正しいようなことに”嘘”を紛れ込まされると、あたかも全てが正しいように勘違いさせられてしまいます。
特に話し言葉の場合、ひとつひとつの言葉が右から左へ抜けていきますから、なおさらです。
こうしたことは、誰も指摘しない限り、気付かれることはなく、「正しい」ことだと定着していくだけに、とても恐ろしいことと言わざるを得ません。
「TICAは何をする団体か?」「TICAは何を目的にしているか?」--。
この”自問”に続いて、アジアディレクターはこう話しました。
「TICAは猫の登録団体です。ですから、一番肝心なことは、メンバーを増やし、メンバーが持っている猫を増やし、スタンダ ードに則った猫でいい成績を取って、CHとか上の方へいく…」
「SGCとかの猫を増やし、その登録をして頂くことによってTICAという団体は成育していく…」--。
みなさんは「その通り…」と、この説明に納得されたでしょうか?
それともこの説明が抱える「論理矛盾」に気付かれたでしょうか?
アジアディレクターは「目的」と「結果」を混同しています。
昨日もお伝えしたとおり、TICAは「The world's largest genetic registry of pedigreed cats」です。これが「目的」です。
この「目的」を達成する過程で、結果として後から付いてくるのが「メンバーが増える」「登録猫が増える」「CH~SGCの猫が増える」ことであるはずです。
決して、「メンバーを増やす」こと、「メンバーが持っている猫を増やす」こと、「CH~SGCの猫を増やす」ことがTICAの「目的」ではありません。
もし、「結果として増える」ことと、「目的」として「増やす」ことの間に、大きな違いはないでしょう…と言うメンバーがいるとしたら、考えを改めてほしいと思います。
なぜなら、「メンバーを増やす」ことを「目的」とするから、TICAの理念もルールも理解しないメンバーを増やしてしまうのです。
「メンバーが持っている猫を増やす」ことを「目的」とするから、登録に当たり”偽造”行為が横行するのです。
「CH~SGCの猫を増やす」ことを「目的」とするから、TICAの理念やルールそっちのけで、依怙贔屓や情実審査をしてファイナルに入れたり、SGCの”順番待ち”なる現象が起きたりすのです。
TICAの「理念」や「目的」を履き違えたディレクターのもとで、TICAアジアがこのような状態になってしまったのは、当然と言えば当然と言えるかもしれません。
今回のアジアディレクター選挙は、こうしたTICAアジアを続けて行くのか? それともTICAの「理念」と「目的」に沿った本来の姿に戻すのかが問われている選挙でもあるのです。
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