恐ろしい「自己愛性障害」者と「共依存」者の関係
もしかすると、「共依存」という言葉になじみの薄い方もいるかもしれません。
これは精神医学や心理学の分野で使われる言葉ですが、どんな組織の人間関係にも見られる可能性があります。
例えば、「自己愛性パーソナリティ障害」の傾向のある人と、「共依存」関係にある人--。
自分を称賛してほしい、自分を讃えてほしい、自分を理解してほしいと病的なまでに願う「自己愛性障害」者は、称賛してくれる、讃えてくれる、理解してくれる人を誰よりも大切にします。
一方、「共依存」者は、「自己愛性障害」者を称賛し、讃えることで、「自己愛性障害」者を支援し、助けているという”自己満足”を得られるので、「自己愛性障害」者を大切にし、「良き理解者」になり続けようと努めます。
しかし、「自己愛性障害」者と「共依存」者の関係は、”病的”に強固な関係を築いているだけで、真の人間関係とは言えません。
ですから、「自己愛性障害」者がどんなに非礼なことをしようが、正義に反することをしようが、「共依存」者が注意したり、改めさせたりすることは決してありません。
もし、そんなことをしようものなら、自分が「自己愛性障害」者を支援し、助けているという”自己満足”を得られなくなってしまうからです。
何が正しいかという「正義」、どうすることが全体の善につながるかという「大義」が抜け落ちた人間関係が、往々にして病的なまでに強固であるのは、こうした理由によります。
これは一般的な「組織論」では解決できない問題ですし、病的なだけに会って話し合えば解決する問題でもないだけに、非常にやっかいであるとも言えます。
※本日は2本をアップする予定です。2本目は17:00の予定です。