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2016年10月 2日 (日)

「恩知らず!」「恩を仇で返すつもり?」と言う人

「恩知らずですね」とか「恩を仇で返すつもりですか?」とか言う人がよくいます。

しかし、よくよく突き詰めていくと、多くの場合、「恩を着せて思い通りに動かそうとする」人が吐くセリフであることが分かります。

確かに、「恩」は「恩」ですから、受け手が感謝するのは当たり前で、アクトも受けた「恩」については感謝していますが、そもそも論から言えば、恩とは”売る”ものではなく、「相手が自然と受け取る」ものであるはずです。

それを、Give and Takeの利害打算の取引材料のように、「恩を売った」「恩を返せ」という考え方はどうなのでしょうか。

有名なビジネス川柳に、「『恩売った』 思った瞬間 押し売りに」というのがありますが、これはまだかわいい方…。

「感謝しろ」と頭を下げさせ、売った「恩」をテコに自分の思い通りに動かそうとするに至っては、”モラハラ”の領域に入っていきます。

それぞれがそれぞれの局面において、おかしいことには「それはおかしい」と声を上げ、正しい事をしていれば、ことさら「恩」を”売り買い”することなどないはずなのです。

誰に対しても、何に対しても、内なる「正義」の声、「大義」に素直に従うならば、たとえ相手が「恩」を受けたと思って感謝の言葉を伝えてきたとしても、「正しいことをしただけですから…」と答えられるはずです。

単に「正しいことをした」と思っていたなら、「恩」を売ったという感覚もないわけですから、「恩知らず」とか「恩を仇で返して…」とか、そういう発想も抱きません。

心の中に「正義」も「大義」もなく、それにもかかわらず表向き正しい言動をしようと無理をするから、心の中にストレスが生じて、「恩」を売ったのだという気持ちが生じてくるだけなのではないでしょうか。

「恩知らず!」とか「恩を仇で返すつもり?」とか責める人の多くに自己愛性パーソナリティ障害の傾向があるというのも頷けるというものです。

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