猫界における「プロ意識」について考える(8)
猫の「スタンダード」について、アジアディレクターは、あるネットサイトのインタビューでこうも話していました。
「よってスタンダードに近い猫ほど誰が見ても魅力的で、一度は飼ってみたいと思える猫なわけです。猫のスタンダードとは、その猫を愛する人たちにどのような外見が魅力的に映るかに重点が置かれており…」--。
ある猫種にとっては、そういうこともあるかもしれませんが、全ての猫種についてそうだと言い切れるとは到底、思えません。
例えば、TICAの登録猫種で最も多いベンガルの場合、「スタンダードに近いベンガルほど誰が見ても魅力的で、一度は飼ってみたいと思えるベンガル」とは言えないからです。
少なくとも、多くの人が一般的に欲しがるベンガルと、現状のTICAの「スタンダード」に基づいたベンガルは違います。
何をもってして、「魅力的」と見るかは主観的な判断ですから、人によってまちまちです。
「一度は飼ってみたい」というのも主観的な欲求ですから、人によってまちまちです。
一方、「スタンダード」は出来るだけ客観的に定義したものであり、「スタンダード」に近いということと、「誰が見ても魅力的」か、「一度は飼ってみたいと思える」かは別の次元の問題です。
もちろん、見る人が「スタンダード」を良く理解していれば、「魅力的」に見えて、「一度は飼ってみたい」と思うかもしれませんが…。
アジアディレクターの単なる思い込みか、理解不足か分かりませんが、いずれにしても「プロ意識」に欠けた「スタンダード」の説明の仕方であることだけは間違いないでしょう。
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