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2016年4月28日 (木)

猫界における「プロ意識」について考える(11)

もしかすると、アジアディレクターは「血統書」自体について大きな誤解をしているのかもしれません。

ネットサイトのインタビュアーの「TICAとはどういう組織なのか?」との質問に関連し、以下のように答えているからです。

「猫のスタンダードの保全管理を徹底し、その血統を後世に伝える正当な血統書を発行することを最大の使命としています。猫のスタンダード=血統書でなければならないと考える世界で最も正確、かつ最も網羅的な血統登録団体と言えますね」--。

「猫のスタンダードの保全管理」? 「猫のスタンダード=血統書でなければならない」?

普通のTICAメンバーであれば、いくつもの疑問符を付けてしまうのではないでしょうか。

アジアディレクターが日本で公然とこんな発言をしていることをTICAの会長や副会長、そして他のボードメンバーが聞いたら、みんな唖然としてしまうことでしょう。

ちなみに「血統書」とは「飼育動物の血統を証明する文書」という意味であり、「スタンダード」とは全く無縁です。

また、「血統」を保全管理する意味、「血統書」を発行する意味もまた、基本的には「スタンダード」とは直接の関係はありません。

なぜなら、早い話が「スタンダード」は団体によって異なりますし、そもそも「スタンダード」は変わっていくことがあるからです。

「プロ意識」を持つブリーダーにとって「血統書」が重要なのは、過去にどのような交配が行われていたかを知ることで近親交配を避けたり、近交係数を低くしたりするために必要だからです。

カラーやパターンに関する遺伝情報を遡るツールとしても欠かせません。

少なくとも、 「猫のスタンダードの保全管理」なんて説明はあり得ないですし、「猫のスタンダード=血統書」という説明もあり得ません。

こうした間違った知識や認識を正して掲載するのがインタビュアーや編集者の役目でもあるのですが、このネットサイトを見る限り、インタビュアーと編集者もまた「プロ意識」に欠けていると言わざるを得ません。

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