「TOP15」ファイナルを改めて考える(3)
ファイナルを「TOP15」まで表彰する場合のキャットカウントを75頭以上にするかどうか、個人的には議論の余地があると思っています。
では、実際問題として、75頭以上のカウントがあったショーはどのくらいあって、どこで開催されたのでしょうか…。
昨シーズン(2014年5月1日~2015年4月30日)についてショーレポートで確認すると、キャットカウントが75頭以上のリングがあったショーは13ありました。
このうち、アニュアルショーは持ち回りで各国・地域で開催していますから、これを除いた12のショーを国別に見ると、「フランス=6」「ロシア=3」「米国=3」「アジア=0」となります。
フランスとロシアは欧州ですから、三極別で言えば、「欧州=9」 「米州=3」「アジア=0」になります。
ちなみに、もう少し詳細に見ると、例えばこの中には米国ノースカロライナ州でのショーも含めてありますが、それはたったひとつのリングにおいてカウントが75頭だったためです。
今シーズン(昨年12月末まで)はというと、TICAアニュアルを除くとカウントが75頭以上のリングがあったショーは4つしかなく、国別では「ロシア=2」「フランス=1」「オランダ=1」で、全て欧州です。
カウントが75頭以上のショーにおいてファイナルを「TOP15」まで表彰する制度は欧州のためと言っても過言ではないことが分かります。
アワードポイントに占めるボーナスポントがさらに上乗せされるのであれば、欧州の猫がますます強くなるという結果を生むというわけです。
ただ、留意したいのはあくまで「カウントが75頭以上」としたケースにおいてであるということです。
これを「60頭以上」、あるいは「50頭以上」とするなら、状況は大きく変わります。
「TOP15」まで表彰するにしても、「カウントが何頭以上の場合にするか」というキャットカウントの線引きも重要な意味を持つことを軽視してはならないでしょう。