”船体に開いた穴”に目をつぶってはならない
国際サッカー連盟(FIFA)のブラッター会長が再選(5選目)されました。
しかし、再選に当たっては様々な批判が渦巻いたことも事実です。
「果たしてこれまで改革はされてきたのか?」、そして「今後、実効的な改革が行われるのか?」 疑問を持つ人達がかなりの数に上りました。
先のFIFA総会で発表されたリリースには「(これまでに)導入された幅広い徹底的な組織改革はFIFAのガバナンス(統治能力)を強化し、透明性を高め、その結果、連盟は新しい一歩を踏み出した」と書かれていたそうです。
改革を主導した人物も「比較的短い時間に目覚ましい成果をあげることができた」と総会で“自画自讃”したと伝えられています。
しかし、その一方で改革を主導してきた独立統治委員会のメンバーの中のひとりは「これ以上、FIFAのために働くのは時間の無駄」として、総会の直前に辞任しました。
彼女はこう訴えました。
「注目すべきはどの(改革)提案が受け入れられ、どれがはじかれたのかであって、項目がいくつ達成されたかではありません」--。
「もし船の塗装、ロープやプロペラ、救命ボートを新しくし、必要な改善の8割が済んだとしても、船体に穴が開いていたままだったら(改革に)成功したと宣言する人はいないでしょう」――。
TICAアジアも同じだと思います。
”船体に開いた穴”に目をつぶってはなりませんし、見て見ぬふりをしてもならないのです。
“船体に開いた穴”を塞ぐことこそが、真の改革であるのです。